衆議院の優越はあるけれど
衆議院議員こそ至高!参議院など所詮おまけ!みたいなノリで学校で習いませんでしたか?
確かに、衆議院の優越という参議院より優越的な権限をいくつか持っています。(内閣不信任決議とか国会の会期延長とかもあるけどそのへんは適当に流しておこう!)
・内閣総理大臣の指名
・予算の議決
・条約の批准
・法案の議決
まず内閣総理大臣の指名。これは衆議院の議決のみで決まるので参議院の議決は必要ありません。とはいえ、派閥(後述)の関係があるので結局は参議院を無視できないでしょう。
予算も条約も衆議院だけで決められます。(衆議院可決後三十日以内に議決しない時は衆議院の議決を国会の議決とする)
厄介なのが法案の議決です。
衆議院を通過した法案が参議院で否決されても、もう一回衆議院で三分の二の同意があれば法案通るんでしょ?ぐらいの感覚の人は多いと思います。(え?どん太だけ?)
まず三分の二の同意を得るのがどれだけ大変なことか。
現行憲法になって単一政党で最大議席を獲得したのは2009年の民主党の308議席。当時は480議席(現在465)だったので、あれだけ勝っても三分の二を満たしていません。
「六十日以内に議決しないと参議院はその法案を否決したものとみなす」という点も問題があります。
参議院で採決してくれないと六十日待たないといけないとも言い換えられるからです。国会の残り日数次第で参議院は法案を握り潰せることを意味します。
つまり実質的には参議院の同意が必要なので、法案は対等な関係と言えるでしょう。
(予算は衆議院だけで決められるけど、法案が対等なので”予算に関する法案”は参議院の同意が必要になり結局予算で揉めるなんてことも!)
万一政権交代が起きても来年の参院選までは何もできないと思います!
いい加減夢見るのはやめましょう。増税三党合意は民主党のせい!というのが保守界隈の通説ですが違います。
(下記の外部サイトに経緯が詳しく乗っています。)
消費税増税法の成立経緯と麻生太郎内閣:附則104条と民主党政権時の三党合意
派閥ってなんぞ?参議院を制する者は総裁選を制す
政治家は自分が当選するが何より大事な生き物です。自民党における派閥とは自分の当選と出世のために所属するものぐらいに覚えておきましょう。
自民党政権は戦後二回しか下野したことがなく、党内の派閥間で政権を争ってきました。
下馬評を覆して岸田さんが総理になれたのも、派閥としてまとまれたのが岸田派だけだったのが大きいと言われています。
(安倍派97人、麻生派53人、旧竹下派53人、二階派48人、岸田派47人、菅派25人、石破派15人、森山派10人。参考までに。誤差は許してね。)
衆院選は選挙区が狭いため自分の後援会だけでも当選することが比較的容易。ゆえに派閥への忠誠心は低め。
参院選の選挙区は各都道府県全域と広く、派閥のバックアップが必要となり自然と参議院議員は派閥への忠誠心が高くなります。
総裁選で勝つには参院選も勝たなければならないということです。平成以降は参院選で負けると内閣総辞職に繋がることが多いので必死!
さて、政権交代が起こらない最大の原因はまともな野党がないことですが、選挙制度そのものにも数多く問題があります。
衆参同日選挙をやらないのもその一つです。二院制かつ国民が直接投票で議員を選ぶ国で同日選をやらないのは日本だけだとか。
今の政権に不満があって下野させたとしても、参議院とねじれを起こしてはやりたいこともできずに政治空白が生まれるだけです。
それではなんのために選挙したのか分かりません。民意を速やかにも反映させるに同日選にすべきでしょう。
官僚支配と癒着する自民党世襲政治に終止符を打たない限り日本は緩やかに死んでいくだけです!
政党ではなく人に入れよう!減税はサラリーマンの味方!
30点と15点なら30点の政党に投票するのが普通でしょう。でも両者赤点なんです。むしろ政権を持ってる側の30点の方が罪が重いと考えるべき。
政策がうまくいかなかった場合大人しく下野して政権を明け渡す。これを繰り返していかないと及第点を取る政党はでてきません。いわゆる憲政の常道です。
この意識を国会議員にも国民にも根付かせていくことが大切ですが、今すぐには難しいでしょう。
それに、当然自民党にもまともな人物はいますし、もちろん野党にだっています。
当面、まともな政策を全力で実現するように取り組んでいる人物を政党問わず応援しましょう。
(まともな人が生き残れば政界再編の希望が残る)
ここで重要なのは実現できたかどうかではなく、本気で動いているかどうかです。その場しのぎで耳障りのいいことを言う嘘つき議員は万死に値します。(自民若手の口だけ減税派!お前らだぞ!)
日本の優先課題はとにかく経済です。経済力がなければ安全保障も憲法改正もありません。
経済成長には減税と規制緩和が超有効!しかし、既得権の抵抗があるのでこれも一朝一夕では実現しないでしょう。
↓減税と規制緩和が大事な理由。菅前総理でも既得権に敗北した…。↓
とはいえ減税を訴える声は決して無駄になりません。その証拠に少しずつ風向きが変わってきています。
あの立憲民主党が減税を言い始めましたし、増税するぜと息巻いていた石原伸晃(石原慎太郎の息子)は落選の危機にさらされ増税を引っ込めました。
結局政治家は自分が当選できるかどうかが全てということです。
財源はどうするみたいな小手先の議論に惑わされてはいけません。それを考えることこそ官僚の仕事です。(御用学者の言うことは全無視しましょう)
それに、税金が足りてないなんて嘘です。
アベノマスクが115億分余ってるや、138億かけた農地情報システムが全然利用されてないとか、臨時交付金で石川県が巨大なイカのモニュメントを2,500万円かけて作ったなどのニュースを見れば一目瞭然!
予算を確保して支持者にバラまいて中抜きしまってるだけ!その予算がなければどうなるか?自然といらない事業は廃止されていきます。
減税によって手取りは増えるし、経済成長できるし、無駄もなくなって一石三鳥です。
25年で約10%上がっている上に所得も減っているので、失われた30年は当然の帰結です!
公約が守られるかも分からんだろ!
石垣のり子のような人物を当選させないためにも!(参議院は任期6年解散もない!地獄!)
覚悟はいいか?俺はできてる
どん太が政治について踏み込んだ話をしなくなったのは大統領選の陰謀論の酷い有様に嫌気がさしたからです。
人は見たいものしか見ない。信じたいものしか信じない。
これでは発信しても疲れるだけだし、それなら株の勉強でもした方がいいやと逃げていました。(おかげで日本株で少しは勝てるようになった。他でクソ負けしてるけど。)
でもどん太はやっぱり日本が好きだし、選挙前といい時期なので筆を取ろうと思った次第です。(反響があればまた書くかもしれません)
さて、一票じゃ何も変わらないと諦めている人は多いと思いますが、選挙の実態を知ればかすかな希望が見えてきます。
有権者数は1億700万人程度。自民党員は110万人。なんと1%以下です。
自民党を支えるのは公明党。全国に600万票持っていると言われますが、これでもせいぜい6%弱!
選挙は多数決に見えて数%の意志を持った集団で決まるという事です。
日本では政治参加はタブーという風潮がありますが、それこそ既得権者の思うつぼ。
圧力団体と言われる集団(医師会とか)は自分たちに有利な政策を日々働きかけています。声を上げない無党派層はATM扱いです。
これからは庶民の政治参加が求められる時代になっていきます。
地方議員は10人程度でも動かせますし、実際に動くのは疲れるなと思う人はネットで意見を発信してもいいです。
その際、知らない人とレスバトルするより、少しでも自分の意見に賛同してくれる人にアプローチした方が効率的です。
常識と構造を理解すれば意外となんとかなります!減税運動も実質去年始まったばかりなのに早くも野党がマニフェストに盛り込んだんですから!
減税が庶民にとってメリットしかないと周知されたら簡単に政権交代は起こるだろうな。
覚悟はいいか?俺はできてる。
・法案に関して参議院は事実上の拒否権を持っている
・現行の選挙ルールはクソだらけ。でもやり方次第でいかようにもなる。
・政治の常識を学んでおくと実生活にも役立つ
・経済政策が最優先。経済と軍事が弱い国は安全保障もクソもない。
・減税で困る庶民は一人もいない。財源論?無駄をなくしてから言え!
・選挙は過半数を取る必要はない。数%でも影響力を行使できる
近年は参院選の結果で政治が決まっている!?
というわけで一年ぶりのどん太と学ぼう政治経済シリーズ!
参議院がいかに重要か、どうやったら政治を変えられるのかをさらっと頭に入れておこう!