先日（11月29日）に発表された東京区部の消費者物価指数（日本のCPI）を見ると、衝撃的な数字がありました！
なんと、お米の価格は前年比で＋63%と過去最大の上昇を記録しており、コシヒカリが5kgで4,000円近くに。昨年は2,300-2,500円程度で推移していましたから、2倍近い上昇です。
実際、Amazonの価格推移を調べてみると、1年前のほぼ2倍（2,250円→4,500円）になっていました➡︎PR/by Amazon 令和6年産 会津産 無洗 精米 コシヒカリ 5kg
Amazonブラックフライデーセール（12月6日まで）で、3,600円程度になっていますが、終われば再び4,300-4,500円でしょう。特に無洗米はエネルギー価格の高騰もあってか、価格が一段と上昇しています。
来年の米不足を意識でバイヤー買い占め！需給バランス崩壊で価格上昇
米価格が高騰している理由はいくつか指摘されていますが、個人的には買い占めの影響が大きいと考えています。
卸売大手（バイヤー）が、早ければ来年春にも米不足になるという可能性を意識して、高値で買い付けているとのことですからね。
飲食業者は、米がないと商売が成り立たない商売も多いですからね。絶対に確保しなければならないとの思惑から、高値でもかまわず買っていると。まぁそれが価格にも跳ね返ってくるんですけどね。
実際に牛丼チェーン店のすき家が、11月22日から国産米の価格高騰を理由に商品を値上げしています。大手企業でも吸収しきれないほどの価格高騰となっていることが理解できるでしょう。
②2023年の猛暑による収穫減少で在庫がない
③肥料や燃料の上昇による生産コストの増加
④インバウンド需要、輸出の増加
今年の夏は米不足への懸念から、買いだめが進んだことで、市場（スーパーマーケットなど）からコメが消えました。これを意識して、バイヤーも含て、みんなが買いだめているのが価格上昇の一番の理由でしょう。
そして、この買いだめの背景としては、根本的には生産量が減っていること、不運にも昨年の不作による在庫減少が重なって、コメが少なくなっていることがあるでしょう。
実質的な減反政策が行われていることにより、お米の生産量は年々減っていますからね。需要と供給がカツカツなので、ちょっとしたことで価格が大きく上がってしまうという話ですね。
生産コストの増加も指摘されていますが、そこまで致命的なほど上がっているわけではありません。過去最高とは言っても、ペースとしては横ばいレベルです。
インバウンド需要や、輸出も影響が指摘されています。2024年1-7月のコメの輸出量は、前年比で＋23%増の2万4,469トンと過去最高でした。とはいえ、2-3万トン程度と、これもそこまで深刻な問題ではありません。
天候の方がはるかに影響しますからね。不作の年になると商品になる1等米比率が10%程度落ちるので、収穫量が数十万トン減ることになります。上のグラフの通り、2003年は冷夏により、100万トン近く生産量が減少しています。
やはり、市場原理としては需要と供給のバランスが一気に崩れたことが影響としては一番大きいかなと。結論としては、生産量（供給）が減り続けた結果、突如の買いだめによる需要増に耐えられなかったということでしょう。
米不足に陥ったことがトラウマとなって、買いだめする動きが広がり続けていることが、米価格の高騰につながっています。
来年もコメ価格の上昇は続く！個人ができる対策は投資すること
『来年春にも米不足』という意識がある限り、卸売大手や飲食大手企業が確保を優先しますから、しばらく米価格が高い状況が続くでしょう。
下がるとすれば、来年（2025年）以降に豊作となって、『米不足の心配は全くありません』となることでしょうか。まぁ夏場ぐらいまではどうなるか見越せませんから、少なくともまだ1年近くは米の高値が続くでしょうね。
やはり根本的な問題は、ちょっとした需要増（買いだめ）に耐えきれない脆弱な供給（生産量）ですから、これが解消されないと、価格の安定は厳しいわけで。
しかも、もしも来年以降も少しでも不作になったりすると、米価格は高いままで、それどころか一段と上昇する可能性すらあるでしょう。そうなると、コメ離れも進みそうですけどね。
というわけで、お米の価格が上がることに対して、私たち個人ができる根本的な対策というのはありません！米農家は高齢化も一気に進んでいますし、苦労してまで今更お米を作ろうなんて若者も少ないですからね。
まぁ国が生産量を増やそうって言っても、一度減らしたものをそう簡単に増やすことはできませんし、個人でコメ作ろうなんて無謀すぎますし。
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仮に30万円ぐらい積み立てれば、＋10万円以上の利益になりますからね。インフレ・値上げによる米の高騰もだいぶ楽になるでしょう。
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