官邸は権力闘争真っただ中!公明党の一声で異例の予算組み替え
4月7日、政府は新型コロナへの緊急経済対策として108兆円という過去最大の規模の案をまとめました。事業規模に騙されてはいけません。大事なのはGDPを押し上げるために必要な「真水(まみず)」という返さなくてもいいお金がどれだけ含まれているかです。
この時点で真水は16兆円程(日本のGDPは550兆なので3%弱)と言われており、4-6月期のGDPが25%落ち込むという試算もあるこの状況ではあまりに少ない!
この108兆円の対策の目玉である1世帯あたり現金30万円給付について、次期総理を狙う岸田政調会長は「30万円支給するべきであると申し上げました(どやっ!)」と、囲み取材で仕事やってる感をアピールしていましたが、こんなの減税から目を逸らせる財務省の思惑以外の何物でもありません。岸田さんはゴリゴリの財務省派です。(というか親戚に財務官僚がいますし。)
この30万円給付は受け取れる層が少ないため、二次補正予算案で一律給付が盛り込まれるだろうという話でした。しかし、4月15日に公明党の鶴の一声で状況は一変!一気に一律給付に傾きます!
一律10万円給付台本通りに進んでいます。
世帯30万円については取り下げ方針で、給付対象になってた人はブチ切れでしょうね。無駄な時間と労力をかけて茶番を演じ、国民を振り回す政治家と官僚。
減税しないと許さない!許してはいけない😡 https://t.co/TY0KwVduCr— どん太 (@dontayamakawa) 2020年4月16日
↑一律給付は台本通りとツイッターに書きましたが、二次補正ではなく予算組み替えは財務省としては誤算!
裏には公明党の危機感があったようです。公明党といえば創価学会を支持母体にしていることは有名ですが、学会員の声に日ごろから耳を傾けていて、経済がとんでもないことになっていることを肌で感じていたのでしょう。
そこに乗っかったのが、下野したくない二階幹事長と、後継レースから外れたとされる菅官房長官です。普通は閣議決定した予算案に後からチャチャ入れるなんてことはしません。
二階さんは所得制限つきで10万円給付を提言し、菅さんに至っては岸田さんがせっかくドヤ顔で取りまとめた案の見直しに言及しました。
抵抗した岸田さんでしたが、公明党の山口党首が連立解消をちらつかせ安倍総理に直談判で勝負あり!一律給付が決まると同時に、ドヤ顔案がつぶされてしまいます。
あれだけ一律給付に反対していた自民党が異例の予算組み替えに踏み切るくらい、公明党の影響力が伺える一連の出来事でした。
公明党の支援がないとダメな自民党。憲法9条改正は無理!
自民党は65年の歴史で二回しか与党の座を明け渡したことがありません。そのため選挙で強いイメージがありますが、実際に支えているのは公明党と創価学会です。お気づきの方も多いと思いますが、選挙の際、基本的に自民党と公明党は候補者がつぶし合わないように擁立します。
公明党が支持母体にしている創価学会は、全国数百万世帯に信者がいるとされる巨大な組織です。近年高齢化により組織力が落ちてきましたが、それでも衆議院選挙区300にそれぞれ2万票と言われるくらいの票を持っているようです。その上で組織的に投票行動を起こすため、「推された」候補者の当選率が尋常じゃなく高い!
それに対して自民党員は110万弱しかいません。もちろん党員になってない岩盤支持層もいるでしょうが、大半は無党派層による消極的支持によるものです。公明党のバックアップなしに選挙を戦えば自民議員の半分以上落選するのではないでしょうか。
公明党は1999年以来自民党と共に歩んできましたが、2009年民主党が政権を取った時も一緒でした。つらい時こそ一緒に連れ添ってくれる相手というのは一番信頼できます。その点でも自民党は公明党に足を向けて寝られません。以上のことから公明党の意向を無視できないわけで、公明党が10万円の一律給付に動けばそうなるのは当然です。
また、安倍首相はことあるごとに憲法9条改正を持ち出しますが、公明党は自民党の9条改正案に反対の立場。つまり、公明党の影響力がある限り改正ははっきり言って不可能!盛り上がるのは結構ですが、少し現実を見なくてはいけません。
「やるやる詐欺」に騙されている国民は多いでしょう。これは前回の記事と共通することですが、公約に掲げて守ろうとしないという意味では護憲派議員より害悪になりえます。
ちなみに政教分離とは、政治と宗教ではなく政治と教団(教会)の分離なので公明党は問題ないと言えます。(特定団体に不利益を与えないことが大事らしい。難しいことなので割愛)
ボスだって、一人で万のフォロワーを動かしてるじゃないですか。レスバトルのしすぎでみんなミュートにしてると思いますけどw
年内に解散総選挙?覚悟を決めよう
自民党は20年連れ添った公明党に見放されそうになるくらい落ちぶれています。もはや自浄は不可能なレベルですが、公明党とダメ野党のおかげで延命を続けています。
それもようやく終わりが見えてきました。先日行われた目黒区長選挙で、日本維新の会の候補者が当選こそ逃したものの24%を集めたのです。大阪以外では激弱だった維新の会が、吉村知事の頑張りにより評価は急上昇!
今年は前回の衆院選から3年目にあたるので、安倍内閣はコロナ騒動が落ち着き次第解散に打って出ると一部で報じられています。
ここにきて、自民党にも旧民主党系にも入れたくないという人の受け皿が出来上がりつつあるのは朗報でしょう。もちろん維新の会にも問題点は多々ありますが、今は自民党をぶっこわーすのが先です。
国政運営をしたことがないのだから、自民以外のどこの党が政権をとっても地獄なのは容易に想像がつきます。しかし、前回から言っているように自民党官僚政治を終わらせない限り待つのは確実な死です。
この先安倍総理が完璧な経済対策を打ってきたとしても、自民党と官僚の談合政治は終わらせるべきだとどん太は考えています。
もちろん最終的に投票先を決めるのは読者の皆さんです。大切なことは、感情に流されないことと最低限の知識を持っておくことだと思います。
コロナ不況の出口は見えませんが、自分の生活を守りつつ、将来を見据えた選択をできるよう準備しておきましょう。
・公明党は日本一の組織票を有しているため選挙が鬼強
・数%の意志のある集団が大多数に影響を与える
・選挙に行こう。覚悟を決めよう。
どん太と学ぼう政治経済というタイトルをつけましたが、体系的な勉強というよりも気軽に読める時事ネタやコラムが中心の予定です。(専門的な事を教えられる知識と頭がないだけなのは内緒。)
さてさて今回のテーマは、公明党と数%の意志の力です!
議席数は大したことないのに、自民党に強い発言権を有してるのはなぜと思ったことはありませんか?
単純明快!公明党は選挙に強いからです!政治家は選挙に受かることに命を懸ける生き物なので当然ですね。
官邸は今、安倍総理の後継を巡り、国民のことそっちのけで権力闘争の真っ最中です。ふざけんじゃねー!ということで、今回も自民党をディスっていこうと思います。