ドラクエウォークがリリースされて2か月が経ちました。ドラクエウォークは、ポケモンGOに代表される、現実世界の場所とゲーム内の場所がリンクしている「位置ゲー」と呼ばれるものです。
自分で目的地を設定し、道中モンスターを倒しながらレベルを上げ、目的地でボスを倒すというのが基本的な流れとなります。
健康の増進だけでなく、地域限定のモンスターやアイテムの為に旅行をする楽しみもあり、ゲームの枠を超えて遊ぶことができます。
ドラクエウォークはとても面白いです。無課金でも楽しめます。特に、昔ドラクエをやったことのある人や、健康のために歩きたいという人にはおすすめです。
しかし、面白いゲームであればあるほど実生活に支障をきたす確率が上がるのも事実です。
ドラクエウォーク無課金でも楽しめるし運動にもなって良かったけど、どん太のような意志薄弱、集中力皆無な人間はソシャゲやっちゃダメですね。楽な方に逃げ続けた結果、活字を見るだけで脳が拒絶するようになったし、知能指数は20以上下がったと思う😇
今日から生まれ変わる!!!!!
— どん太 (@dontayamakawa) 2019年11月6日
↑課金購入したものは有償ジェムとして分類されるので一目で分かる。ガチャを引くには一回300ジェム(ゲーム内のお金のようなもの)が必要で、10回一気に回すことを俗に10連と呼ぶ。10連を10回引くと必ず強い装備が出る仕組みになっているので、一度に3万円課金する人も珍しくない。中には数百万円課金した人もいるらしい。他のゲームでは億単位で課金したなんて話も…。
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↑虹色の装備がレア度の高い装備。ガチャで出る確率は7%。筆者は140回引いて10回出たのでほぼ確率通りに落ち着いたが、往々にして偏るので、欲しい装備が全く出ないことも珍しくない。
ジェムを貯めている理由は、スマホゲームの世界ではどんどん強い装備やモンスターが出てくるので、現時点で最強でも明日にはゴミになることがよく起こります。いわゆるインフレですね。
↑ログインするとログインボーナス一覧(まるで人参をぶら下げるかのように…)が表示される。イベントは期間限定のものが多いため、その瞬間しか手に入らないアイテムのために日々プレイを促す仕様になっている。
↑ドラクエウォークには他にも様々な楽しめる要素が用意されている。強くなるために必須なモンスターの「こころ」の収集や、実際の観光地でゲットできる「おみやげ」の収集、イベントでもらえる「称号」、家や装備の見た目を変更して楽しむことも可能になった。
現在は多少落ち着きましたが、ゲームが気になって仕事にいまいち集中できませんし、ゲームを連想させるような広告を見るだけでスマホを起動してしまいます。
ゲームにはまる原因は脳内麻薬にあった
楽しいことをしている時、美味しいものを食べている時、目的を達成した時、セックスしている時など、正の感情の時に脳内で出ているのがドーパミンです。神経伝達物質の一つで、この物質のおかげで生きていけると言っても過言ではない程重要な役割を果たしています。ドーパミンを放出させる神経回路を報酬系と呼びます。
名作と呼ばれるゲームの多くは、報酬系を刺激しドーパミンの放出を繰り返すようにできています。
ゲームの序盤は頑張らなくても楽々進むことができますが、初めてプレイするゲームに、脳はワクワクしてドーパミンを放出します。
次第に難しくなり、面倒なレベル上げなどの「作業」を強いられるようになりますが、その果てにクリアした時の達成感で強い快楽を味わうことになります。脳はドーパミンの刺激に慣れる性質があるため、さらに強い刺激を求めてゲームに没頭していきます。
終わりがないのが終わり?オンラインゲームの中毒性
昔のゲームというと、ソフトを買ってクリアしたら終わりというシンプルなものでした。それゆえプレイ時間もたかがしれていて、100時間もプレイしたら相当やったと言えるレベルだったと思います。
しかし、最近のゲームはオンライン接続が当たり前になり、遊び方の幅が格段に広がったため100時間なんて通過点に過ぎません。
中でも膨大な時間を費やしてしまう可能性があるのが、MMO(大規模多人数同時参加型)です。定期的なアップデートで終わりという概念がない上に、ゲームで出会うキャラクターの多くは人間の操作するプレイヤーです。
何事もそうですが、一人だと気楽な分長続きしませんよね。人と一緒にプレイする社会性という要素が加わることによって、楽しさも、煩わしさも何倍にも膨れ上がります。また、時間を費やせば費やすほど辞めるのがもったいない!と、感じるようになるのでさらに泥沼化していきます。
10,000時間プレイしているユーザーがざらにいるのがオンラインゲームの世界です。
WHOも疾患認定!ゲーム障害とは
1、ゲームをコントロールできない(日常生活に支障をきたすほど没頭する)
2、1の状態が12か月続く※低年齢層ほど重症化に至るまでの時間が短いので注意。
3、本人や家族、社会生活に著しい障害を引き起こしている
以上の三つを満たすと、「ゲーム障害」という疾患として認定することがWHO(世界保健機関)によって決定しました。
ゲームのやりすぎが病気認定されると聞いて、なんでもかんでも病気扱いするのはどうかと正直思いました。意思の弱い人がハマるだけで、大部分の人間は大丈夫だろうと。
実際に、科学的根拠に乏しいから疾患認定は時期尚早であると唱えている研究者もいます。
誰かに迷惑がかかれば依存症!そうじゃないなら趣味の範疇!
依存症とは「ある特定のものに執着し、自分や周りの人に迷惑をかけているのに、やめたくてもやめられない状態」です。依存症には大きくわけて3種類あります。
・物質依存・・・・・薬物、アルコール、ニコチン、食べ物など
・プロセス依存・・・ギャンブル、ネット、買い物、仕事、セックスなど
・人間関係の依存(共依存)・・・恋愛、DV、虐待、カルト宗教など
なぜ読書依存や映画依存という言葉が作られないのでしょうか?重要なのは、周囲に迷惑がかかるかどうかという点です。
人に迷惑をかけず、自らもやめたいと望んでいるわけでないのであればいくら没頭しても趣味と言えるでしょう。
趣味の為に仕事を頑張ってる人も大勢いますし、迷惑をかけない限りは人の趣味にケチをつけるべきではありません。
ゲームも大部分のユーザーは節度を守ってプレイしています。
しかし、オンラインゲーム依存の人の脳を調べると、社会性や理性を司る前頭前野の機能が低下していたという研究結果は無視できません。また、ゲームに関連する映像や画像を見せると、ゲームをやりたいという抑えがたい衝動が脳内で起こることも分かっています。これらはアルコール依存症とギャンブル依存症の人の脳でも見られる現象です。
少なからず病気認定される根拠があるということです。
まぁでも、仕事に支障をきたしていたのでアプリは削除しました。一応アカウントは残ってますが。
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プロゲーマーを目指す子供、その親御さんへ
もちろんゲームはデメリットばかりではありません。非常に面白くストレス解消になりますし、コミュニケーション能力の向上にもなります。認知症の予防にも期待できるという研究もあるなど、様々な可能性があるでしょう。
最近ではeスポーツが盛り上がりを見せ、プロゲーマーまで誕生しています。プロになるような人たちはロジカルに物事を考えることが要求されるため、いい意味で脳の回路が出来上がってるものと推測されます。
趣味や職業の幅が広がることはいいことだと思いますが、プロゲーマーを全力で目指すのは少し考えたほうがいいと思います。なぜなら、将棋や囲碁と違いゲームのルールが絶えず変わるからです。一つのゲームで活躍できたからといって他のゲームで活躍できるとは限りません。
もしプロゲーマーを目指すのであれば、勉強もおろそかにせず、プロになれなくてもつぶしが効くように備えておくべきでしょう。
しかし、ゲームをする(スマホを使う)時間が少ない程学校の成績がいいという報告が文科省の調査で分かっています。両立は中々大変なのが現状のようです。その結果によると、1時間までならそれほど差はなく、それより増えてくるとだんだんと成績が落ちるようです。ゲームをするから成績が悪いかどうかは断定できませんが、勉強する時間が削られているのは事実です。
昨今はフリーランスだなんだと、やたら学校の勉強を無意味なものとして扱う風潮がありますが、決してそんなことはないです。
一生懸命勉強し、一生懸命遊んで、人生の大切な時間を無駄にすることのないよう願っています。