【2026年予想】銀は100ドルへ?『ロケット相場』の全貌とSNSで拡散される『中国輸出禁止』の真相

【2026年予想】銀は100ドルへ?『ロケット相場』の全貌とSNSで拡散される『中国輸出禁止』の真相
2025年12月、銀(シルバー)相場はまさに『ロケット相場』でした。高値更新からの急落、そしてまた新高値へ…。乗れて歓喜した人もいれば、往復ビンタで消耗した人はたまた『ロスカットで退場した人』まで続出…😿


この1ヶ月、銀相場では『金融緩和×現物不足×政策リスク』という3つの火薬庫が同時に爆発しています🤯

なぜこれほど荒れたのか? そしてSNSで飛び交う『中国の銀輸出禁止』の真相とは?2026年のシナリオと、週明け(12月29日週)に警戒すべきポイントを徹底解説します。

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12月の『銀劇場』まとめ🚀

結論から言えば、12月の銀は『節目を突破するたびにニュースが飛び込み、燃料が投下された』状態でした。とりわけクリスマスシーズンの薄商いに加え、この節目の連鎖が投資家心理を極限まで煽ったとも言えるでしょう。

怒涛の値動きタイムライン

・12月10日(初動):FRB利下げを受け、61.85ドルの史上最高値を更新。『工業需要増・在庫減』が意識され始める。

・12月12日(洗礼):64.64ドルを付けた直後、同日中に約3%急落。高値づかみ勢を振るい落とす『銀特有の荒さ』も。

・12月17日(加速):65ドルを突破し66.87ドルへ。AIデータセンター、EV需要、モメンタム買いが重なり、『パーフェクト・ストーム(完全な嵐)』と表現する報道も。

・12月23日(熱狂):ついに70ドル台(70.18ドル)へ到達。地政学リスクと追加利下げ期待が支えに。

・12月26日(到達):年末特有の薄商いの中で最高値79.40ドルを記録。

さらに中国の輸出規制が報じられ、上海市場のスポット価格では85ドルを記録するなど、さらなる上昇が警戒されています。

💡なぜ銀は金(ゴールド)より『暴れる』のか?

銀は『金より市場規模が小さい』ため、同じ資金量でも価格変動幅(ボラティリティ)が劇的に大きくなります。

💡年初来167%高という異常なパフォーマンスが新規マネーを呼び込んだ。

💡銀ETF(ETP)への流入が急増し、ロンドンの現物流動性が逼迫した。

ただし、上がるときはロケットですが、『高値更新→即急落』の往復ビンタも銀あるあるで、トレードする際は値幅を広く考えてロットを分割しないと即4も有り得るでしょう。

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相場を点火させた『3つの燃料』

そして、今回の暴騰劇には、明確な3つの理由があります。
① 金融環境:利下げとドル安
銀は金利がつかない資産です。そのため、『利下げ観測』と『ドル安』は最強の追い風になります。2026年の追加利下げ期待が、年末の銀を買い上げる基本燃料となりました。
② 現物需給:『モノが足りない』現実
ここが最も重要なファンダメンタルズです。

🔹2025年も供給不足。これで5年連続の供給不足。

🔹2021〜25年の不足累計は約8億2000万オンスに達する規模。

太陽光パネルでの『銀節約』や生産減少が進んでも、AIデータセンター需要がそれを埋めて余りある状況とされています。
③ 政策・貿易:『重要鉱物』指定と米中摩擦
11月7日に米国が銀を『重要鉱物(critical mineral)リスト』に入れたことで、『戦略物資』としての価値が再認識されました。

さらに関税懸念から、銀が現物市場(ロンドン等)から移動し、局地的な流動性不足を引き起こしたとも指摘されています。

🚨SNSで拡散『中国の銀輸出禁止』の真相

12月28日前後から、SNSで『中国が2026年1月1日から銀輸出に政府ライセンスを要求する(事実上の輸出禁止か?)』という話題が拡散し、不安と期待を煽っています。

■The Economic Times報道Elon Musk retweets X user post over China’s silver export controls and industrial impact

これを受け、上海市場の銀価格が85ドルまで急騰しました。ただし、ここは冷静に一次情報を確認しましょう。

✅公式文書(商務部)から読み解く『事実』

ただし、中国商務部の発表を確認すると、以下のことが分かります。

✔︎『突然の全面禁止』ではない:もともと存在していた『輸出割当(クォータ)』の停止と『輸出許可証(ライセンス)』管理の実施という、制度運用の話です。

✔︎2026年も輸出は続く:『2026年の輸出許可証管理貨物目録』に白銀は記載されており、適切な手続きを経れば輸出は可能です。

✔︎企業審査も進行中:12月中旬には、輸出資格を持つ企業の審査結果(合格企業リスト)も公示されています。

⚠️市場が怯える『本当のリスク』とは?

『輸出禁止』は言い過ぎですが、中国政府次第で『手続きによる遅延・摩擦』は十分にあり得ます。市場は『実際に輸出が止まるか』よりも、『運用が不透明で、現物が届くのが遅れるかもしれない』という不確実性を嫌気(投機の値動き材料に)します。

これが現実の『供給不足』の状況と合わさることで、思惑的な買い(スパイク)や、逆に失望売りを招くボラティリティの増幅装置になる点に注意が必要です。

週明け(12/29〜)以降の展望

年末年始は市場参加者が減り(薄商い)、『小さな材料で価格が飛びやすい』危険な時期です。 週明けのトレードで監視すべきは、方向性よりも『荒れやすさ』でしょう。つまり、薄商いの『騙し上げ・騙し下げ』に注意。

監視すべき3つのシグナル

❶ドルと米金利の逆襲:ここまで相場を支えた『ドル安』が反転すると、レバレッジの解消売りが一気に出ます。

❷現物市場の詰まり具合:スポット価格と先物価格の乖離(プレミアム)や、在庫の動きに注目。押し目買い意欲は強いですが、上値での利確圧力も強烈です。

❸中国関連のヘッドライン:上記の『輸出管理』に関するニュースは見出しが誇張されがちです。『最悪のケース』を連想したアルゴリズムが相場を乱高下させる可能性があります。

オプション(SLV)から見る『壁』と『床』

銀ETF(SLV)のオプション建玉(2026/1/16満期)を簡単に分析しておきます。

📈上側の『壁』(レジスタンス)
・80C:4,841枚(主要な壁)
・85C:1,587枚
・直下75C:7,968枚
※C=コール(買う権利)

80ドルレベルははヘッジや利確が集まる厚めの壁です。ここを突破できないと、直下の大きめの山である75ドル方向への引力が働きやすくなります。

📉下側の『床』(サポート)
・60P:約7万枚
・50P:約12万枚
・直近65P:約1.1万枚
※P=プット(売る権利)

市場の『最悪の想定(保険)』は50〜60ドルに集中しています。ただし、現在は強い上昇トレンド中のため、ここまでの下落を想定するよりは、買うのであれば70〜75ドル前後の押し目ということになるでしょう。

2026年は100ドル到達か、半値戻しか?

2026年の銀相場は、『上値余地』と『急落リスク』が同居する年になります。プロの予測レンジも極端に広いのが特徴です。
💪強気派の見方(ターゲット100〜200ドル)
・『5年連続の供給不足』は嘘をつかない。

・利下げサイクルが継続すれば、金利のつかない銀は輝き続ける。

・中国の輸出管理厳格化で、現物の奪い合いが起きる。
😞慎重・弱気派の見方(ターゲット40〜50ドル)
・さすがに上がりすぎ(過熱感)。

・価格が高騰すれば、工業製品(太陽光パネル等)での『銀離れ』が加速し、需要が冷える。

・インフレ再燃で『利下げ』が止まれば、前提が崩れる。

【結論】さらなる『高値更新想定』だが…

結論として、さらに上昇する余地はありますが、道筋はそれなりに険しいと言えるでしょう。新高値で100ドルをつける確率は5割以上あると思います。

ただし、年内に20〜30%程度の『深めの調整』が入る確率もかなり高そうで、上がるか下がるかで言えば『上がる』想定ですが、『激しい乱高下(高ボラティリティ)』は避けられないでしょう。

📈上昇要因(2026年の追い風)

①金利・ドルの追い風が残る:市場は2026年の利下げを織り込んでいます。開始時期は年央(6月以降)との見方が強いですが、『利下げ観測+ドル安』のコンボは、基本的に銀価格(貴金属全体)を押し上げる強力な要因です。

②『供給が増えにくい』構造的な強み:銀は他の金属(銅や亜鉛など)の『副産物』として産出される比率が高いため、銀価格が上がったからといって急に増産できません(供給の価格弾力性が低い)。この『需給が締まりやすい構造』は、強力なトレンドを生み出す土台となります。

③産業需要と投資需要のダブルエンジン:直近の急騰局面と同様に、太陽光パネルなどの『強い工業需要』と、インフレヘッジなどの『投資需要』が継続しており、在庫縮小も価格を支える要因です。

④政策・貿易摩擦による『供給不安』:中国の銀輸出管理(国営貿易企業の資格要件など)の不透明さが懸念されています。市場は『禁止』よりも『遅延・不透明さ』を嫌うため、ヘッドライン次第では供給不安から上方向へのスパイク(急騰)要因になり得ます。

📉下落要因(暴落材料)

❶ボラティリティが異常値=崩れやすい:銀ETF(SLV)の30日インプライド・ボラティリティ(IV)が約75%まで跳ね上がっています。これは市場が『大荒れ』を前提にしているということです。方向が合っていても、途中の揺れで振り落とされやすい危険な局面です。

❷金融環境の『逆回転』リスク:もし利下げが遅れたり、インフレ再燃で金利上昇・ドル高へ戻れば、積み上がったモメンタムは一気に巻き戻されます。特に前半戦は『6月までは動かない』という見方が、逆に相場の迷いを生み荒れやすくなるでしょう。

❸『強気一色』ではない予想:上昇余地が語られる一方、弱気予想も数多くあります。極端な上昇の後に予想レンジが割れるのは、それだけ先行きが不透明であると言えるでしょう。

✅トレンド転換のチェックリスト(ここを見逃すな!)

2026年、以下の兆候が出たら『風向きが変わった』と判断します。

✔︎FRBの利下げ後退/実質金利の上昇(明確な逆風)

✔︎ドルの反発・トレンド転換(ドル安是正)

✔︎ETF/投機マネーの流出(IV低下とともに燃料切れ)

✔︎中国の輸出管理が『実務的に緩い』と判明(供給不安プレミアムの剥落)

📝利下げ・ドル安・供給懸念というストーリーは生きているので、上値更新は十分あり得ます!ただし、現在の上昇は過熱感と高ボラティリティがセット。年内の『大きな調整』も覚悟の上で臨むべし💪

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ゆきママ
元主婦系投資インフルエンサー。過去にはFX攻略.com(雑誌)やMONEY VOICE(Web)で連載。

現在はFX・証券会社とタイアップして初心者・中級者向け相場解説中、みなさんの質問にバシバシ答えます!フォロワーさん優先。お仕事依頼もこちらまで→https://x.com/yukimamax/

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