【解説】新興国に投資する時に必ず確認すべきことは?トルコリラ暴落から学ぶFXスワップの落とし穴


トルコリラ、強制ロスカット。ここから更に強制ロスカット手数料を持っていく模様。追い銭も更に10万。
— ヤーノ@介護業界 副業 セミリタイア 仮想通貨×NFT 株 FX (@ZgDi2CC) March 19, 2025
はぁ、明日からどうしよう。
あっ、電車乗り過ごした。 pic.twitter.com/lyzBFi0goM
スワップ投資は通貨ペアの選び方が重要ですし、長期ガチホ一択のように思われていますが、ある程度のところで抜けるのが一番です。私が一昨年やっていたハンガリーフォリント円のスワップ投資は、円安効果でハンガリーフォリント自体も上昇し、スワップ益も得られて最終的に大成功でした。
■関連記事➡︎【6月19日更新】夢のスワップ生活?ハンガリーフォリント買ってみた!今後の展望やメリット・注意点など解説まとめ【みんなのFX/LIGHT FX】
というわけで、新たにスワップ投資をやっていく予定ではありますが、とりあえず今日はトルコリラがどうして暴落したのか、新興国を評価する上で重要なポイントを含めて解説していきます。スワップ投資を考えている人は読んで損はないと思います。
※スワップ投資とは:通貨同士の金利の差を利用して利益を得る投資方法のこと。
たとえば、日本円のように金利の低い通貨を売って、トルコリラやメキシコペソなど金利の高い通貨を買うと、2つの通貨の金利差に応じた利息(これを“スワップポイント”と言います)が毎日もらえます。
たとえば、日本円のように金利の低い通貨を売って、トルコリラやメキシコペソなど金利の高い通貨を買うと、2つの通貨の金利差に応じた利息(これを“スワップポイント”と言います)が毎日もらえます。
エルドアンは失職したら⭕️刑?政敵を潰し続ける
今回の暴落の発端は、トルコ最大都市であるイスタンブールのイマモール市長が19日に汚職やテロ組織支援などの容疑で検察当局に逮捕されたことがきっかけです。イマモール氏は国民からの人気も高く、エルドアンの最大のライバルなどと評価されていました。エルドアン大統領は、これまでも繰り返し政敵やジャーナリストを逮捕・拘束して追放することで権力の座を維持してきましたから、あまり驚きはないんですけどね。ただ、あまりにも露骨でしたし存在感としてもかつていない人物だったことで、政治的混乱が懸念されてトルコリラが急落しました。
まぁ仮にエルドアンが失職した場合、良くて逮捕からの無期懲役、普通に考えても処刑される可能性は高いですからね。これまでも何度も何度もクーデターが試みられてきたことから見ても、エルドアンが4刑を回避するためには大統領の座にしがみ続けるしかないのでしょう。寿命が尽きるまで大統領、⭕️られる前に⭕️る!
■CNN報道➡︎トルコ・クーデター未遂 続く弾圧、3.5万人を逮捕・拘束
トルコ最大の弱点:外貨不足
今回は政情不安が背景でしたが、そもそもトルコがなぜ繰り返し通貨危機に陥るかというと、外貨がとにかく足りないからです。具体的には…・経常赤字(輸出より輸入のほうが常に多い)が大きすぎる
・その赤字を埋めるために、海外からの投資や借金に頼っている
という歪んだ構造があります。輸入が増えれば外貨払いが必要ですが、輸出は少なく自国で稼げる外貨は少ないわけです。すると海外からの借金(投資)を重ねるしかないわけで、どんどん金利(政策金利)を引き上げることで、お金を借りようとするわけです。
なので、金利が高いぶん『スワップポイントが狙える』といってトルコリラが注目され、FX取引で個人投資家が飛びつくこともしばしばあります。それでも結局は暴落してしまい、多くの個人投資家が損をしてしまう……という流れが繰り返されています。

新興国は『外貨を借りて成長する」のが基本
トルコを含む多くの新興国は、自国に十分なお金がなく、成長するために外国からドルなどの外貨を借りるのが当たり前です。以下がその流れとなります。Step1 外国からお金を借りる
→自国内だけでは投資資金が足りないため、米ドルなどを海外から借りる。
Step2 借りたお金でインフラ整備や輸入を増やし、経済をブースト
→一時的には見かけ上、経済成長が速くなる。
Step3 借金返済のハードルが本当の怖さ
→借りた外貨は米ドルのように決まった通貨で返す必要がある。
トルコのエルドアンもこのステップで自国の経済を急激に成長させました。さらに社会インフラ、教育・医療・社会福祉(妊婦や幼児に対する手厚い保護)など、かつてのトルコでは考えられないほどの水準まで引き上げたことでも知られます。→自国内だけでは投資資金が足りないため、米ドルなどを海外から借りる。
Step2 借りたお金でインフラ整備や輸入を増やし、経済をブースト
→一時的には見かけ上、経済成長が速くなる。
Step3 借金返済のハードルが本当の怖さ
→借りた外貨は米ドルのように決まった通貨で返す必要がある。
一方、企業の収入は自国通貨が中心なので、通貨が下落してインフレになると返済負担が増し、経済が行き詰まりやすい傾向があります。
たとえば、海外かの投資家から「もう信用できないから、すぐお金を返して」となってしまうと、自国通貨でいくら持っていても返済に使えず、外貨が必要になります。このように新興国は『外貨が不足したときに』危機になりやすいわけです。
新興国を分析するときに大事な2つの視点
新興国(新興国通貨)を投資対象として考えるとき、以下の2点を必ずチェックする必要があります。(1)経常収支(フローそのものの分析)
(2)外国人投資家からの資金フロー(どの程度海外から投資が入ってきているか)
(1)経常収支とは
経常収支は大きく3つの収支から成り立ちます。①貿易収支(輸出 - 輸入)
輸出で稼いだ外貨から輸入で払った外貨を差し引きしたものです。
②サービス収支
観光:観光客が落とすお金と、自国民が海外旅行で使うお金の差
出稼ぎ送金:自国民が海外で稼いで、母国へ送る外貨
ITやコールセンターなどのサービス受託収入
③資本収支(投資から得られる収益)
企業や個人が海外投資で得る利息・配当・売却益など
(新興国の場合は『外国に払う利息・配当 > 外国からもらう利息・配当』となりがちなので、ここはマイナスになることが多いです。)
新興国は発展途上にあるため、多くの場合『経常赤字(外貨不足)』になりがちです。そもそもとして、外貨をどうにかして海外から借りないと経済が回らない構造と言えるでしょう。
(2)外国人投資家の資金フロー
外国から入ってくるお金には、大きく分けるとこの2つになります。①直接投資:工場の建設や事業への出資など、入り出したらすぐには引き上げられにくいお金
②証券投資:国債や株などの金融商品への投資。投資家の気分や世界情勢次第で急に抜けやすいお金
したがって、証券投資への依存度が高い国は一旦外国人投資家が怖がってお金を引き上げると、一気に通貨が下落したり経済が不安定になりやすいと言えます。
外貨不足が続くと新興国はどうなる?
もし経常赤字が膨らみすぎて「もうこの国はダメだ!」と外国人投資家に判断されたとき、最初に起こるのは自国通貨の価値の下落(通貨安)です。通貨が安くなると物価が上がり、インフレが進みやすくなります。最悪の場合、自国の国民すらも『自国通貨じゃなくてドルを持ちたい』と両替所に殺到し、ハイパーインフレのような状況になることもあります。
こうなると、政府や中央銀行は…
・金融引き締め(政策金利を大幅に上げるなど)
・通貨安による輸出増や、景気悪化で輸入が減少
・実質金利上昇による投資資金の呼び込み
などによって、なんとか経常赤字を減らす(外貨不足を緩和する)必要が出てきます。これらの対策をやらざるを得ない段階を“国際収支の天井(経常収支赤字の限界ライン)”と呼び、だいたいGDP比で経常赤字が3%を超えると要警戒、5%を超えると完全にアウト(通貨危機)と言われています。
米国の経済、特に金融政策は新興国にも大きな影響アリ
また、こうした新興国経済の脆弱性が一気に表面化するのは、米国の金融政策が締めに向かったり、米ドルの金利が上がって資金調達コストが高まったタイミングが挙げられます。当然ですが、米国が量的緩和を縮小すればドル高になりやすい上に、さらに金利が上がれば投資家は「より安全で金利の上がった米国債を買ったほうが良いのでは?」と考えます。
結果として経常収支の弱い国からお金が一気に抜け、新興国の通貨が大暴落することになります。この他、米国の経済が停滞して海外からの輸入が鈍化すると、世界で流通する米ドルも増えにくく、新興国は米ドル(外貨)不足に悩まされることになります。
最近は米国から資金が移動していることや、米国の利下げ(金利引き下げ)を意識して新興国へ投資する動きも出ていますが、思ったほど利下げがなかった場合や米国経済の減速が新興国に思わぬリスクをもたらす可能性が高いですから、警戒しておきましょう。
まとめ:トルコリラの暴落が続く理由とスワップ投資のポイント
トルコリラの場合、海外の投資家に売り崩されているだけでなく、トルコ国内でさえトルコリラを持ちたくない人が増え、外貨に変えようとする動きが強いことも挙げられます。■WSJ報道➡︎仮想通貨に走るトルコ市民、急落のリラに見切り
特にトルコは2021年後半から今に至るまで、前年比で50〜90%というインフレに見舞われていますから、こうした動きは政治リスクやインフレ懸念などのファンダメンタルズ(基礎的条件)が改善しないかぎり収まらないでしょう。
・トルコリラが何度も暴落する背景には、政治リスクと外貨不足があり、これらが繰り返し再燃している。
・トルコのような新興国は、基本的に外貨を借りて成長しているため、一度外貨の返済や資金繰りが厳しくなると、通貨暴落やインフレなど大きな混乱に陥りがち。
・経常赤字が大きい国は、海外からの投資が途絶えたり、米ドル金利が上がったりすると、急に資金が引き上げられやすく、リスクが一気に表面化します。
FXの高金利スワップ広告に踊らされてトルコリラ投資をしてしまう人が後を絶ちませんが、何度も暴落が起こっており、リスクの高さは過去の例が物語っています。
投資では常にリスクとリターンを冷静に判断し、なぜ金利が高いのか(=リスクが高いからこそ高金利を払って資金を集めている)を理解したうえで、投資を検討していただければと思います。
今日はこんなところで。最後までお読みいただきありがとうございました!役に立ったと思ったら、SNSで拡散していただいたり、興味のあるサービスがあればブログのバナーを使って登録していただけるとモチベーションアップにつながるので、よろしくお願いします🙏
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