経済学者トマ・ピケティが提唱した『r > g』という不等式は有名ですが、「知っているようで実はよく分からない」という人も多いかもしれません。そこで、3分で分かるようにまとめました!
ピケティは格差が拡大する仕組みを解明!お金は勝手に増殖する…
まず、rは「資本収益率」を意味します。資本収益率とは、資本(不動産・土地・株式・債券・預金など)から得られる収益が資本総価値に対してどれくらいか、という指標です。
一方、gは「経済成長率」を指します。ここでの経済成長率は、ある年の総所得が前年と比べてどれほど増えたかを示しています。
ピケティは、18世紀から19世紀にかけて世界各地の大量の歴史データを分析しました。その結果、約200年の長期で見ると、資本収益率(r)は平均して年5%程度、経済成長率(g)は約2%程度で推移することを発見しました。
つまり、歴史的に見て、資本の増殖ペース(r)は、常に経済全体の成長ペース(g)を上回ってきたといえます。その結果、もともと資本を多く保有する人々は勝手に資産が増え、資本を持たない人々との間で格差が拡大することになったというわけです。
これが有名な『r > g』の示す格差拡大のメカニズムですね。20年で考えると、rの増殖ペースは2.65倍ですが、gの所得の成長ペースは1.48倍ですからね。
身近な例にすると、現在の日本の銀行預金の金利は年0.1%程度とごくわずかですが、バブル期(1990年前後)には定期預金で年6%、郵便貯金では年8%もの利息がついたことがあります。
仮にバブル期に1億円を年8%の利率で預けていれば、1年後には800万円の利息がつくことになります。これを資本収益率で考えると、800万円(収益)/1億円(資本)=8%となり、r=8%です。
一方、経済成長率(g)は例えば、「去年の総所得が100万円で今年が102万円ならば(102万円-100万円)÷100万円=2%」と計算することができます。
年間で比べるとこの程度ですが、増えたお金をさらに再投資(貯金)すれば、さらなるリターンがあるわけで。要するに、資本(お金)が勝手に増えるパワーがどれだけ凄いかという話ですね。


資本主義で自由に競争(努力)すれば豊かになれるという仮説が崩壊
このピケティの分析は、経済界はもちろん、一般世間においても大きな議論を巻き起こしました。なぜなら、従来の主流な仮説(クズネッツ仮説)では、資本主義社会で自由な競争が続けば、所得格差は縮小すると考えられていたからです。
ノーベル経済学賞を受賞したサイモン・クズネッツは「自由競争の下で中産階級が増え、働いて努力すれば生活水準は向上していく」としていました。もちろん、これが完全に間違いというわけでもありませんが。
クズネッツは米国の有名大学の教授でしたし、当時の米国は没落していく共産国家を尻目に、資本主義でブイブイ成長を続けていったので相性の良い価値観だったのかもしれません。
実際に米国では、「努力すれば成功できる」という考え方が今なお強く支持されています。World Values Survey(世界価値観調査)の2022年調査によれば、アメリカ人の約80%が「努力は成功につながる」と信じており、インドや中国よりも高い水準です。
一方、日本やドイツ、フランスは約40~50%程度と低く、努力が報われる社会観というのは先進国間において、かなりの差があることが分かります。


頑張って働くよりも投資で得るリターンの方が有利という現実…
ピケティの「21世紀の資本」の中に、19世紀(1835年作)に書かれたバルザックの小説『ゴリオ爺さん(Le Père Goriot)』が紹介されています。
この作品は、当時のフランスで弁護士か医者になることが庶民にとっての出世コースだった時代、超一流のパリ大学の法学部の青年が、努力して弁護士になって一生懸命働くより、裕福な貴族の娘と結婚する方が、働かないでもはるかに良い暮らしができることに気がつき、それを目指すという物語です。
これは、19世紀の時点で、すでに一般市民の間でも、労働による収入(g)よりも、資本による収入(r)の方が有利であることに気がついていた、ということを示唆するエピソードと言えるでしょう。
現代の日本社会に置き換えてみると、年収1,000万円以上の人の割合は、上位5.4%というデータ(国税庁の令和4年民間給与実態調査より)があります。中央値は396万円ですから、大体の人が平均年収400-500万円程度ということでしょう。
ちなみに、東大卒者の各世代平均給与は20代653万、30代972万、40代1,168万、50代1,450万(日経転職版より)ですから、東大を卒業して40代でようやく…というのが年収1,000万円ということになります。
しかし、S&P500(インデックス投資)の平均リターンは配当金も含めると年10%近いですからね。つまり、1億円を運用するだけで年1,000万円のリターンが得られることになります。
しかも、東大卒者の平均給与は20代653万円→40代1,168万円で、20年の間に毎年2.9%ずつ所得が増えている計算になります。繰り返しますが、S&P500の平均リターンは年10%です…『r(10%) >> g(2.9%)』と格差はより拡大しています。
超絶エリートの東大卒者ですら、経済成長率(g)は並なわけで😭
さらに、税制度も資本に有利です。日本では、投資による利益は申告分離課税で約20%です。1,000万円儲けた場合、税引き後800万円が手元に残ります。
一方、所得税は最大45%となっており、給与所得で1,000万円を得た場合、手取りは730万円程度です。給与所得1億円の場合は、約半分の5,000万円しか手元に残らない計算になります。

有名中学 有名進学校と 受験戦争のコマを進め 一流大学に入る…
入って3年もすれば 今度は就職戦争… 頭を下げ
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やっと入る一流企業… これが一つのゴールだが……
今度は出世競争… まだまだ自制していかねばならぬ…!
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そういう年になって やっと年収が1,000万円……なのだ!

投資しないと格差が拡大し続ける!それが資本主義の本質です
一言でまとめると、資本主義は格差を拡大し続けるという話でした。まぁそのうち税制も変わってくるんでしょうが、やはり資本家の力は強いですから、むしろ真逆でトランプなどは減税しようとしています。
日本は所得への課税は強化しているものの、資産運用は推奨する流れです。むしろ、NISA(少額投資非課税制度)を拡充させて、1,800万円までの運用で得た利益は非課税になっています。
というわけで、結論としては投資をしましょうという話ですね。特に若い人は、少し頑張るだけで無限お小遣いも可能ですから↓
資本(お金)が増殖する力というのはメチャクチャ強いですから、それを利用しない手はありません。以下の記事などを読んで、ぜひ投資を始めていただければと思います。
➡︎新NISAはもう手遅れ?未婚男性は要注意!女性は今すぐやるべき理由を解説
➡︎【新NISA】史上最大の暴落に最高値更新…「投資はいつはじめたら良いの?」迷ってる人必見!
➡︎【解説】誰でもプロに勝てる唯一の方法がインデックス投資です!【ホリエモン/カブアンド前澤】
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