週明けから円高銘柄が強い！また、円安になると上昇の構えを見せる日経平均ですが、瞬間的にドル円が上昇することはあっても、利下げによってドル安トレンドそのものは継続しやすいため、日経平均という日本株全体、指数の上値は限定的と考えるのが妥当かなと。
ちなみに、ドル安のおかげでゴールド買いも活発です。ドルの価値が下がるとすれば、相対的に金の価値は上がります。
また、世界的な利下げ織り込みで実質金利が下がっていること（ゴールドは金利がないので、高金利状態だと劣後しやすい）もありますし、インフレにも強いですからね。金利低下でもインフレに備えるみたいな、両睨み的な展開に備えて買っているように思われます。
為替はドル安トレンドが継続しやすいですし、ドル安からの円高になることを想定すると米国株はやや買いにくい。日経平均も上値は限界（ダウが史上最高値を更新しても、38,000-39,000円レベルで蓋をされている）という状況です。
したがって、日本株を買うのであれば個別銘柄なのかなと思います。短期でゴールドに入るのは面白いですが、やや高すぎるので下落を待ちたい。
てなわけで、今日は日経平均の現状や展望について解説しつつ、個別の円高銘柄について買い場を含めて解説していくので、よろしくお願いします。
日経平均の上値が重い3つの理由！結局は円高が重しに
やはり円安ボーナスがないと、なかなか日経平均の上昇は難しいということでしょう。
ご覧のようにドル建てベースで見ると、3月の高値すら抜けていないのが日経平均ですからね。NYダウは、今週史上最高値を更新しています。
また、各社の年末にかけての想定レートは1ドル＝145円レベルが多いですから、ここから一段と円安・ドル高が進んだ場合、輸出企業の業績にとってはマイナスとなり、ダブルで株価の重しとなるわけです。
ちなみに、日本企業のEPS（1株当たり純利益）はトータルで若干上方修正となっているものの、BPS（1株当たり純資産）は再び積み上がっている状況で、ROE（自己資本利益率：企業がどれぐらい効率良くお金を稼いでいるかを示す財務指標）が悪化しています。
ドル安・円高になるとドルベースで見た時のBPSはますます積み上がるわけで、資本効率の悪い日本企業という見方も強まることになります。
まとめると、円高によってこの3点のマイナス要因が目立ってくることになるため、米国株が絶好調で最高値を更新しても、なかなか指数、日経平均は上がりにくいということになります。
連想ゲームで買われる円高銘柄！上昇した銘柄と似た特徴の銘柄は買われやすい
頭打ちとなった日経平均に比べると、円高局面では個別銘柄が光ることになりそうです。米国が利下げをする3ヶ月以上前（5月5日）、円高銘柄について動画でも紹介しています。ニトリHD（9843）、神戸物産（3038）は大幅高となっています👇
東京エレクトロン（8035）は半導体銘柄暴落の煽りを受けて戻せていませんが、メモリーが足りないのは明らかなので、8月28日のエヌビディア決算を無難に終えれば反発していくことが期待されます。
この他の円高銘柄としては、話題のワークマン（7564）が挙げられます。原材料費の7割を輸入しているため、円高はプラス材料です。また、この連想（原材料輸入）からベビー服のしまむら（8227）なんかも買われています。
この他、内需株が意識されて100円ショップのキャンドゥ（2698）やセリア（2782）なども急騰しています。
実際の為替レートよりも、市場が将来を強く意識したタイミングが売買のポイント！
これらの銘柄が本当に素晴らしい企業と考え、長期で投資するのであればコツコツ買っていけば良いと思いますが、いずれもほぼ現実の業績は無視した連想ゲームで過剰に買われているだけなので、あくまで短期のトレードと割り切って買いたいところでしょう。
神戸物産などもそうですが、ガーンと円高になったタイミングよりも、米国の利下げなどが確定したタイミングで大きく上昇していることが分かります。
つまり、現実の為替（ドル円）の値動きは二の次で、「今後は円高になりそうだから上がりそう！」という期待感で買われていることを意味します。
となると、逆に買うべきタイミングとしては、米国で強い経済指標が出たりして、「すんなりと円高になるのは難しそうだぞ…」といった時に押し目を拾っていくのが良いのではないかと思います。
ドル円に関しては、下値もそんなに深くはないですが、やはり米利下げという流れでドル安からの円高という構図は見えやすいので、結局はどこかで円高になっていく可能性が高いですからね。
というわけで、円高銘柄については少し落ち着いたタイミング、強い米指標が出てドル高となり円安になって下押しした時に拾っていくのが良いのかなと思います。
もちろん、あくまでもトレードに過ぎないですから、再度米国の利下げが強く織り込まれるような「円安になりそうだぞ！」というのを市場が意識したタイミングでは、利益確定するのが良いでしょう。
こんな感じで、流れとタイミングを利用して円高銘柄はトレードしていきましょう。また、米国の状況次第では再度暴落相場、仕込む絶好のチャンスが来そうなので、近々それも記事にしていくので、よろしくお願いします。
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