大きな政府と小さな政府
大きな政府、小さな政府と書くと大きい方がいいじゃん!となりかねないので、大きな政府のことを肥大化した政府、小さな政府を制限された政府と呼ぶべきという意見ありますしどん太も賛成ですが、分かりやすくそのままの名称で進めます。(アメリカではそう呼ばれているんだとか)
大きな政府とは政府主導で経済や社会活動に関与しようという考え方です。福祉の充実や市場へ積極的に介入するので多くの財源が必要になり、増税に走りがち!
中国やロシアなどの独裁国家はもちろん、北欧、日本、アメリカの民主党もこれに当たります。
この方法は政策と税金の使い道を決める一部の人間しか得をしません。「政府(官僚)の考える政策が常に正しいとは限らない」「権力が集中すれば必ず腐敗する」「税金という”人の金”は無駄遣いされる宿命」だからです。
ただしスウェーデンは少し違います。市民の政治の参加率と政治の透明性が高く、腐敗しにくい政治体制になっているからです。地方分権が進んでいるのも大きいでしょう。
一方、小さな政府とは国が経済・社会活動に極力関与せず、国にしかできない国防や治安維持などだけを行うという考え方です。最低限の財源で済むので税金は低くなります。
かつてのイギリスサッチャー首相、アメリカのレーガン大統領、そしてトランプ政権の方針がこれに当たります。
税金を下げ、規制を撤廃し、民間の邪魔をせず市場のことは市場に任せる自由市場経済を重んじます。世の中正解なんて分からないんだから市場で自由に競争させることが大事!
人々が自由に様々なアイディアを出し合うからこそ、イノベーションが起こり社会が豊かになるのです!
でも当然ですが市場に任せても失敗することだってあります。寡占などの問題が発生した場合は法整備などが必要です。(政府が介入しても解決するとは限りませんが)
小さな政府の問題点は社会保障費をどこまで削るか!いくら自主自立といっても、事故や病気で一発アウトになる社会では安心して生活できませんからね!
潜在的国民負担率という指標で見た場合欧米と税負担は大差ないですし、ロックダウンが現行法でできないくらいで小さな政府だなんて笑止千万!
※立憲民主党の支持母体は自治労(地方公務員の労働組合)なので、役人の権益を死守したい
自民党は左翼!?日米主要政党の立ち位置
右翼(保守)や左翼(リベラル)とよく目にしますが、定義は現代社会において結構曖昧です。
どん太的にしっくりくるのが、伝統を重んじてゆっくり現状を変えていこうという考え方が右、政府(や暴力)によって現状を急激に変えようとするのが左です。
大きな政府と小さな政府に通じるものがありますね。日米の政党がどちら寄りの政策を実行しているのか、どん太のイメージ図が以下のものになります。
横軸は左にいくほど大きな政府、縦軸は個人の価値観を表しています。
世界的に見ると日本は大きな政府、リベラルな政策を実行する政党しかありません。一般的に保守と言われる自民党でさえ世界的に見ると左です。
自民党議員は右から左まで色々な考え方を持った人がいますが、やっているのは福祉を口実にした増税や規制ばかりだからです。
維新の会や国民民主党は減税を口にしてはいますが、全体的な政策や行動を見ていると大きな政府寄りでしょう。(全力で減税する気あるのかも疑問)
左上の野党は説明不要のまごうことなき左翼です。入れ忘れましたがれいわ新選組もこの辺り。
次にアメリカを見ていきます。知っておきたいのは現政権の共和党保守派です。アメリカの建国の理念と憲法を大事にし、小さな政府を志向していています。
アメリカはイギリスの植民地支配からの脱却、自由を目指した人たちによって始まった国です。その時にできたのが合衆国憲法で、基本的な事柄や自由主義の権利などが制定されています。
この理念と憲法を守ることこそが自由主義を守ることに繋がり、ひいては中国のような共産主義国へ対抗する手段となります。
ちなみにトランプ本人はニューヨーク出身で元民主党員ということからも分かる通り、筋金入りの保守派的な思想の持主ではないです。
しかし、保守派の後押しのおかげで当選できたので彼らの意向には逆らえません。過激で勝手なことばかり言っているイメージですが、政策や政権中枢はペンス副大統領はじめ保守派が担っています。
同じ共和党でも主流派は「エスタブリッシュメント(支配階級)」と呼ばれ、民主党と妥結することもいとわないので保守派から嫌われています。
民主党中道にも国民皆保険に反対している議員もいますし、日本が左すぎるので上のような図になりました。オバマはもっと左上かもしれません。
右上のリバタリアン党ってのはホリエモンみたいなやつらだろ?
政策実現には請願と陳情が有効
クソな政策を作る政治家と官僚が一番悪い!と言いたいところですが、政治に興味がない有権者にも原因と責任があります。
実現している政策というのは、ハンコ協会のような圧力団体が”陳情“(役所や政治家などに、実情を訴えて善処してくれるよう要請)した成果として出来上がります。
コロナ禍でお魚券や和牛券が一瞬話題になったのも、その業界団体が政治家に食い込んでいるから議題に上がるわけです。
闇雲に陳情しても無視されることもあるようですが、陳情の一段階上の手段として”請願“があります。
請願と陳情は似たようなものですが、請願の場合は紹介議員が必要な点が大きく違います。(え!?そんな知り合いいねーよ!って感じですが、地方議会の事務局に問い合わせればなんとかなりそう。)
提出された請願書は議会で審議されるので、政策として反映される可能性が上がるわけです。反映されなかったとしても同じ声が多数上がれば無視できなくなります。(この仕組みを共産党などの左派は積極的に利用しているんだとか。)
現代ではSNSが発達しているため、アカウントを持っている議員にリプライを送るという手段もありますが、ネットの戯言と切り捨てられる可能性も高いです。
(とはいえ、議員の支持者の目に触れる場所に正論を書くことは有効なのでどんどんやりましょう。ただし、丁寧な言葉じゃないと逆効果のこともあるので礼儀を尽くして。)
・小さな政府は安全保障や治安維持といった政府じゃないとできないことだけ担当する。他は民間に任せ自由な競争により発展。税金が安い。地方分権。
・文化や国民性に合った政治体制を取ることが大事。昔の日本人は自立して逞しく生きていたので小さな政府が合ってる(たぶん)
・自民党は世界的に見るとリベラル。規制撤廃と地方分権が進まないと日本は競争力を失い衰退する一方
・個人レベルで政治参加が求められる時代へ
・陳情と請願を地方自治体に提出して圧力をかけないと政策は実現しない
どん太は、大は小を兼ねるから大きな政府の方がいいじゃんくらいの認識でした。(脳みそ筋肉)
現在の日本は圧倒的に大きな政府!大きな政府は行き詰ることが多いので日本は小さな政府を目指すべき!?