✅はじめに
先日、「暴落が怖いから投資はしない」という方をXで見て、少し残念に感じました。たしかに、投資は絶対の安全を保証するものではありませんし、市場の暴落も現実として起こります。
しかし、昨年も『米国株は割高で上がりにくい』『これ以上の円安には理論上なりにくい』と言われていたにもかかわらず、結果的には米国株は大きく伸び、為替も円安が進みました。私が推奨していたS&P500は、円ベースで+40%以上というパフォーマンスを記録しています。

もしも1,000万円投資していたら→+400万円(月30万円以上の利益)
もはや、“働く以上に資産が増える”状況にもなり得ます。
しかも、現在は新NISAなどを活用することで非課税で投資の利益を得られるようになっています。これまでは投資の利益に対して20%の税金がかかりましたが、NISA口座を活用することで0%にできます。
そして、日本でもインフレが加速し、『キャベツが1玉1,000円』『お米の価格が2倍』というように現金のままでは価値が目減りしてしまうリスクも高まっています。
この記事では、私が積極的に投資しているS&P500の150年チャートをもとに『なぜ早めに投資を始めたほうが良いのか』『暴落をどう乗り越えるのか』など、初心者の方向けに簡単に解説していきますので、最後までお読みいただければと思います。
S&P500の150年チャートが教えてくれる長期の成長性
◆S&P500とは?
アメリカを代表する企業500社を集めた株価指数で、世界中の投資家から注目されています。もっとも洗練された指数とも言われ、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットも、この指数に投資することを推奨しています。
◆米国株の長期的な成長
1871年には約4ポイントだったS&P500は、2024年に6,000ポイントを突破して過去最高値を更新し続けています。

150年という長いスパンで見ると、S&P500は右肩上がりで成長を続けてきました。途中には大恐慌、世界大戦、ITバブル、リーマンショックなどの大きな暴落が何度も起こっています。しかし、長期的な視点で見れば、これらの暴落からも回復し、高値を更新し続けているのです。
◆米国企業も継続的に成長を続ける
S&P500が長期的に上昇を続けられる背景には、米国企業の利益成長(EPSの増加)があります。

S&P500のEPS(1株あたり純利益)は、インフレとともに右肩上がりの推移を続けてきました。インフレが進むと企業のコストも上がりますが、その分、売り上げも増えることになります。企業が成長し、生み出す利益が増えれば株価も上昇しやすくなります。
◆米国の高い生産性、株主還元を重視する企業文化

さらに、米国企業の強みとして挙げられるのは、高い生産性もあります。日本や諸外国と比べ、AI(人工知能)や量子コンピューターなど、最先端分野、成長産業の情報分野の伸びが大きいということもあります。
この他、積極的な自社株買いなど、株主に還元する文化がある点にあります。米国では株価を上げないと株主から厳しくバッシングされますから、株価を上げる目的で10年で10%以上の自社株を買うような企業も珍しくありません。このため、米国株は非常に株価が上がりやすい土壌があります。
このようにインフレ下でも利益を出し、高い成長を続け、さらに株主に還元するという好循環から、やはりしばらくは米国株を買う、S&P500に投資するというのが有力な選択肢だと考えています。
暴落や景気後退への不安をどう考えるか
投資を始めるにあたって、最も大きな不安要素が【暴落】だと思います。実際にS&P500を見ても、ITバブル崩壊前後やリーマンショックの時期は大きく下落しました。しかし、以下のポイントを押さえると、暴落に対する過度な不安は和らぐはずです。
◆過去の暴落は必ず回復している
どれだけ大きな下落があっても、その後1〜2年程度から長くても10年程度で市場は回復し、新たな高値を更新してきました。長期的に見れば、『株式市場は成長し続けてきた』という事実があります。
◆長期投資は“時間”がリスクを緩和する
どんなに優良な企業でも短期的には価格が上下します。しかし、10年、20年という長い期間で投資を続けるほど、価格変動の影響が相対的に小さくなり、成長の恩恵を受けやすくなります。
◆投資手法でリスク分散する
・積立投資
→一度に大きな金額を投じるのではなく、毎月コツコツ積み立てることで、購入価格を平均化する『ドルコスト平均法』になります。暴落があった場合は購入単価が下がるため、長期的には有利に働く可能性があります。
・インデックス投資
→S&P500などの株価指数に連動する投資信託やETFを活用すれば、500社に分散投資していることになります。個別企業の業績悪化リスクが分散され、安定したリターンを得やすくなります。
米国覇権交代論やゴールド投資への考え方
数%のマイルドなインフレ下においては、企業は成長を続けやすく、株価も上がりやすい好循環が続き株式投資がヘッジ(保険)になります。
しかし、10%を超えるような高インフレになると、経済の悪化が目立ち企業の成長が難しくなって株価が下がり、この期間は株式投資がヘッジにならないこともあります。(もちろん、最終的には乗り越えてきたわけですが)
また、『米国の覇権が今後も続くのか?』という悩ましいテーマも踏まえると、S&P500に投資することだけが正解とも言えなくなっています。こういった激動の時代に備える意味では、金(ゴールド)への投資も考えておきましょう。
◆ゴールドの特性を考えて投資しよう
ただし、基本的に金(ゴールド)は商品特性上、あまり値上がりを期待するものではなく、資産価値の保全がメインとなるため、資産があまりない場合はまずはS&P500のインデックス投資を優先しましょう。ゴールドへの投資は、資産が増えてきた場合に少しずつ進めていくのがベターかと思います。
NISAでの金投資の方法については、下記の動画で解説していますので、興味がある方はご覧ください↓
『ゴールド vs 米国株(株式投資)』という二者択一の考え方ではなく、商品の特性を踏まえつつ、将来の自分にとってどのタイミングで必要なのかを考えて投資していくと良いでしょう。
早く始めた方が有利な理由
投資は早く始めた方が良い、と言われる最大の理由は、複利効果にあります。これは『スノーボールを作る』という格言のイメージと一致します。
◆複利効果とは
配当金や再投資によって得られた利益が再び運用され、さらに利益を生むことで資産が雪だるま式に増える仕組みです。
◆時間こそが最大の武器
複利の恩恵を受けるためには『いかに運用期間を長くとるか』が重要です。20代からコツコツ積み立てれば、リタイア近くになる頃には大きな資産になっている可能性が高いでしょう。
以下の動画では、18歳からNISAで月3万円を積み立てた場合、過去の平均的リターンで推移すると、33歳から月6万円をお小遣いとして取り崩しても、資産が減らないまま運用できるという例を紹介しています↓
ご覧のように特に若いうちから投資を始めると、時間が長い分だけ複利効果が大きく働き、この複利効果の分だけで多額のお小遣いをゲットできるようにもなります。
【PR】S&P500/金(ゴールド)への投資手法
S&P500や金(ゴールド)に投資する場合は、非課税のNISA口座を利用して投資信託を購入するのが良いでしょう。以下に著名なものを紹介します。
◆S&P500
・eMaxis Slim米国株式(S&P500) (信託報酬0.09372%程度)
・SBI・V・S&P500インデックス・ファンド (信託報酬0.0938%程度)
・iFree S&P500インデックス (信託報酬0.198%)
これらは低コストでS&P500に連動する投資信託です。
◆金(ゴールド)
・SBI・iシェアーズ・ゴールド(信託報酬0.1838%程度)
・Smart-i ゴールドファンド(信託報酬0.375%程度)
・ゴールド・ファンド(信託報酬0.407%程度)
為替ヘッジありを選ぶと為替ヘッジコストがかかってしまいます。円安の継続性やコストを踏まえると『為替ヘッジなし』を選ぶのが良いでしょう。
ちなみに、NISA口座で私が実際に使っているのは、[PR]松井証券です。信託報酬手数料の低いSBI・iシェアーズ・ゴールドなどに投資できる数少ない証券会社です。

■紹介記事➡︎【松井証券はNISA手数料無料】米国株も対応、テスタさんの限定動画も見られます
“一歩踏み出す”だけで始まるスノーボール効果
【投資】と聞くとハードルが高そうに思えるかもしれません。しかし、今はスマホやPCから5分ほどで証券口座の開設ができ、100〜1,000円程度の小額から積立投資もできます。
・口座開設の費用は無料
・維持費もかからない
・積立額はいつでも柔軟に変更可能
最初の『口座開設』という一歩を踏み出すだけで、あなたの資産は『スノーボール』のように少しずつ転がりはじめます。はじめは小さな雪だまかもしれませんが、長期投資を続けるうちに大きく育っていく可能性があります。
まとめ:まずは最初の一押しから始めましょう
・S&P500の150年チャートは、暴落を乗り越えて右肩上がりに成長してきた歴史を示す。
・インフレが進む中、現金だけではお金の価値が目減りしてしまう。
・投資はインフレに強い傾向があり、S&P500投資は分散効果も高く安心感がある。
・ドルコスト平均法などを活用して、暴落リスクを抑えながらコツコツと資産を育てる。
・まずは証券口座を開設する“初めの一歩”を踏み出そう。
キャベツ1玉1,000円、お米倍増といったインフレ時代でも、スノーボール投資なら安心感をもって資産形成を進められるはずです。ぜひ、この機会にあなたのスノーボールを作り始めてみてください。
→希少性が高く、世界中で受け入れられるため、長期的に価値が下がりにくいといわれます。
・株式との逆相関
→金は株式市場が不安定なときに買われる傾向もあり、ポートフォリオ全体のリスク分散にも有効です。