ロイター通信が20日12:14に『イスラエル軍、国民に保護区域からの退去許可 イランの攻撃の脅威が終わったことを示唆』と報じたことで、リスクオフ（回避）が後退する流れとなっています。

また、トランプ大統領もイラン攻撃に対して、2週間以内に結論を出すとしており、慎重姿勢であることもプラスに働きましたね。

この一連の流れから、相場はややリスクオン（選好）に傾き、円安・ドル安、そしてゴールド安となっています。

一方で、株価の上昇は限定的ですし、原油に関しても小高い推移となっています。この記事では、現状や今後のポイント、原油・為替の具体的なトレード戦略について解説していきます。

状況は目まぐるしく変わりますが、だからこそ値動きも出てチャンスが広がっていますので、ぜひ逃さず活用していただければと思います。

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戦争終了？今後のシナリオとは…

シェルター（保護区域）からの待機許可というのは、14-15日にも出ていましたので、単純にこれで戦争が終わりということはないでしょう。実際、攻撃再開時には直ちに退避命令が出ると明言していますからね。

したがって、今後はイスラエルがさらに攻撃をするか、そしてイランが反撃をするかが重要ですね。最近はイラン側からの公式的な声明、動きがあまりないので、特にイランの動向に注目したいところでしょう。

そして、シナリオとしては以下の3パターンが考えられます。

①段階的な沈静化（停戦or小康状態）：30％

中国やEUなどの仲介で停戦合意。あるいは報復→小休止の繰り返しで収束していくパターン。

短期的にこれ以上の戦闘激化がなさそう、米国も参戦しないという流れであれば、原油も下げて1バレル＝70ドル前後で安定しそうです。

②限定的な空爆の継続：50％

イスラエル単独で核施設やミサイル発射施設などのピンポイント攻撃を続ける。イランもドローンやミサイルを断続的に発射。全面戦争は避けるものの、双方が引かない（引くにひけない）状況。

このパターンなら原油は底堅く推移しそうで、一段上にレンジを引き上げて1バレル＝75-80ドルになる可能性があります。

③全面拡大＋米軍介入：20％

米国がイスラエルと共同で地下核施設を攻撃、イランはホルムズ海峡封鎖や在外米軍基地攻撃で反撃する最悪のパターン。

こうなると、原油価格は瞬間的に1バレル＝90-100ドル、ホルムズ封鎖なら120〜130ドル急騰もありえるでしょう。

原油急上昇の可能性は十分！

イランはかなりの打撃を受け、報復余力は低下で勝ち目はないですし、イランの原油のほとんどを買い入れている中国も即時停戦を要請するなど、外交圧力は日増しに強まっているのが現状です。

かといって、イランがこのまま引き下がるということも考えにくいですし、イスラエルもできる限り叩いておきたいというのが本音なので、やはり双方それなりにバチバチ殴り合う、パターン②がメインシナリオかと思います。

トランプ大統領が2週間以内と言い出してTACOり出したので、③の可能性はやや後退していますが、ここはトランプの判断ひとつなので、リスクシナリオとしては当然考えておきたいところでしょう。
イラン側の戦力が弱りイスラエルのリスクは後退していますが、イランの原油施設などは攻撃される可能性、またイランが原油を犠牲にする可能性があるため下がらないのでしょう。

原油の具体的なトレードとしては、短期的な下値メドは70ドルぐらいなので、70-72ドルぐらいで買って、ズルズル68ドル割れなら損切りみたいなトレードですかね。

短期的には吹き値があれば一旦利食いして、下がれば買うだけですね。やはりパターン③の確率もそれなりにあるとは思うので、下がったら拾って原油ドリームジャンボは今後も楽しみたいと思います。

原油はボラが大きいですからね。原油は1単位5,000円ぐらい買えて、±1ドルで±1,500円の利益となります。50ドル上がれば＋75,000円…。

仮に10万円用意して20単位買うとして、50ドル上がれば150万円…という感じで、夢があるのが原油です。もちろん、カツカツの証拠金でやると即ロスカットではありますが、少ない資金で効率よく利益機会があるので、こういうチャンスは活用していただければと思います。

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株・金・為替のトレード戦略

株：今日の株はリスクオンで一段高となりそうです。一方で、引けにかけては週末リスクを意識して売られそうなので、短期トレードはさっさと拾って、米国マーケットがオープンしていけいけどんどんの中で利食いでしょう。

金（ゴールド）：明らかに下落基調となっています。3,300ドルを割り込むともう一段調整が進みそうです。短期トレードは状況次第なので、やや難しいように思います。明らかに3,500ドルは抜けていけない状況ですからね。

中長期で資産形成するのであれば、コツコツ買いつつ3,300ドルを割り込んだタイミングで、少し買いを増やすといった対応が良さそうです。

為替：ドル円・クロス円のロングが良さそう。日銀・財務省が金利上昇抑制に動いたことで、金利高を許容できない→インフレ・円安の見方が強化されているように思います。

ドル円：押し目買い継続

ドル円の基本的なトレード戦略としては、押し目買い継続ですね。レンジ上限ブレイクを期待したいところでしょう。

エントリーのポイントとしては、144円台半ばぐらいをポイントとして、144.20-144.80円で拾っていくイメージです。この場合、144.00円割れで一旦撤退です。

ズルズル下がった場合でも、140-142円レベルのサポートの強さを意識して、142.50-143.80円ぐらいではコツコツ買い進めて良いと多います。この場合の損切りは142.00円割れでしょう。

利食いに関しては、いずれも直近高値の146.50円ぐらいが目標でしょうか。146円台でしっかりなら、5月戻り高値の148.00円が視野に入ります。

ポンド円：上抜けなければレンジ意識

ポンド円も高値・安値ともに切り上げて上昇チャネル入りですからね。目先は4月戻り高値の196.80円レベルを試す展開となっており、抜ければ200.00円の大台節目が見えてきます。

押し目は、やはり194.80-195.50円レベルでしょうか。194円を割り込むなら、一旦損切りで撤退でしょう。

短期的には、196.80円の壁を抜けるまではある程度のレンジ想定で、抜ければ200円トライと見ておきたいですね。かなりのリスク材料でも下値は限定的でしたので、押し目狙いのトレードを見ています。

ただし、英中銀（BOE）が利下げを意識させるような発言があった場合はポンド売りが加速する可能性があるので、中銀関係者の発言には警戒しておきましょう。

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