【中東リスク再燃】イスラエルのイラン攻撃準備報道で金（ゴールド）急騰！トランプ外交と今後のシナリオを分析

21日早朝、中東情勢において新たな緊張の高まりが報じられています。CNNによると、イスラエルがイランの核施設への攻撃を準備しているとの情報が、複数のアメリカ当局者によって確認されたとのこと。

これを受け、相場はややリスクオフ（回避）。原油高・ゴールド高・スイスフラン高（円高）に傾いています。株価はそこまで下げていないので、軸足としては様子見といった程度。

ただ、特に年初からは米ドル安とゴールド高のトレンドが強いこともあり、そのトレンドに沿った値動きとなっています。

トレード的には、ニュースが出た瞬間、初動に乗れたならポジションをホールドして次のアクション待ちですが、乗り遅れたなら様子見で良いかと。

今後はニュースのヘッドラインでどうとでもなりますし、やはりイスラエルがイランを攻撃するのはハードルが高く、どちらかというとトランプ大統領に対する圧力ではないかと思います。

この記事では、背景情報などを踏まえ、今後の展望について解説していきますので、よろしくお願いします。

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報道が出たタイミングに意味がある

おそらく、イランの核施設を攻撃するプランというのは、イスラエルはずっと持っていたのでしょう。当たり前ですが、敵対国が核を保有しようとしているのに、呑気に構えているのは日本ぐらいなもので。

したがって、今回のニュースに関しては、タイミングに意味があると考えます。

ご存知のように、トランプ大統領は現在、中東を歴訪中でエヌビディアのGPUを売ってその他ビッグテックと中東諸国の連携を図っていますが、同時にイランとも交渉中です。

◼️ロイター報道→イラン、ウラン濃縮停止を拒否　米との協議決裂を警告
トランプはウラン濃縮をやめるように求めていますが、イラン側は交渉に応じない姿勢を明確にしています。その一方で、トランプはSNSにイランとの合意は近いとも投稿しています。

つまり、イスラエルからすれば交渉で妥協するな（ウラン濃縮の完全停止を求めるか、さもなくば合意するなという警告）という強い不満を表明しているのでしょう。

確かに、イランは長引く経済制裁により弱体化が進み、国力が低下しています。また、イスラエルの攻撃により、防空システムは大きな損害を受けているとされ、攻撃を仕掛ける状況としては悪くはないと言えます。

しかし、イランの核開発施設はすでに地下深くに建設されており、破壊するためには特殊な爆弾と、長距離作戦を可能にする空中給油能力が不可欠とされています。

イスラエル単独で各施設に壊滅的な打撃を与えるのは困難であるとも報じられており（1-2年程度、計画を遅らせることは可能）、やはり単独攻撃は現実的でないと言えるでしょう。

まずは米国とイランの合意内容に注目

これまでの動向を見ると、トランプはあくまでディール、対話と交渉を優先する姿勢を明確に打ち出しており、イスラエルの攻撃計画を制止したとの報道もありました。

つまり、イスラエルが攻撃に踏み切るためには米国の支援が鍵となりますが、当の米国が積極的に支持・支援をしてくれないという状況にあります。

これらを踏まえると、今回の攻撃計画報道は『米国は安易に妥協するな』というイスラエルの警告と捉えるのが妥当かなと思います。

ただし、仮にトランプがウラン濃縮の完全停止などを求めずに経済制裁を解除するなど妥協してしまった場合、イスラエルは本気で攻撃する姿勢を示しているとも言えるでしょう。

イスラエルのネタニヤフ首相とトランプの関係は、決して良好とは言えず、不協和音も伝えられています。

やはりトランプがイスラエルの意向を無視してイランに甘い対応をした時には、イスラエル単独攻撃のリスクが高まることを意識して、今後の動向を見ておきましょう。

もし、この甘いディールパターンになるなら短期トレードはゴールド買いでしょうね。武闘派のネタニヤフさんですから、1-2年イランの計画を停滞させるだけでも、価値があると考える可能性は十分です！

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