『ドル安加速』本日26日、ウォール・ストリート・ジャーナルが「トランプ大統領がFRB議長の早期指名を検討」と報じたことで、為替市場はドル売りに傾き、ドル指数は3年ぶりの安値圏に沈んでいます。

パウエル議長の任期は2026年5月まで残っており、この時期での後任指名は異例と言えます。早ければ夏にも前倒しされるとのことです。

トランプの狙いは明らかです。これまでも、自身の要求通りに利下げを行わないパウエルFRB議長を批判し、解任を試みてきました。

しかし、法的な解任は難しいとなったことで、早急に”息のかかった”後任を指名することで、市場に利下げを織り込ませようとしています。

実際、トランプは次期FRB議長を選ぶ基準として、「利下げにコミットメントする」ことを挙げています。

すでにこれを見越してか、ウォラーFRB理事や、タカ派として知られていたボウマンFRB副議長までも早期7月利下げを唱えるようになっています。

つまり、次期FRB議長の椅子をめぐりFRB（米連邦準備制度理事会）のメンバーが、利下げを求める流れとなりつつあるのではないか…マーケットはそう見ています。

このように、トランプのせいでFRBの独立性への懸念も強まっており、ドル売りが加速する流れとなってます。

この現状から、短期的な株と為替の値動きはどうなるのか、具体的なトレード戦略も踏まえて解説していきますので、よろしくお願いします。

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ナスダック最高値更新！金融相場へ

株に関しては、繰り返しになりますが短期は強気ですね。FRBの利下げ期待は、株式市場にとって強力な追い風です。

◆短期戦略：強気相場に順張りで乗る
事実、金利動向に敏感なハイテク株中心のナスダック総合指数は史上最高値を更新。これは、市場がFRBの利下げを織り込み始めた『金融相場』の典型的な動きです。
S&P500は高値を抜けきれていませんが、ハイテク比率の高いナスダックは最高値を更新し、ジリジリ上値を伸ばしていくでしょう。

この流れに乗り、デイトレードや数日間のスイングトレードで利幅を狙うのは有効な戦略です。旺盛な個人の投資意欲が相場をさらに押し上げ、プチバブル的な上昇が続く可能性があります。

◆長期戦略：『暴落の好機』を待つ
一方で、忘れてはならない投資の基本は「安く買って、高く売る」ことです。今の熱狂は突然終わってもおかしくありません。

株価が崩れるのが最短であれば、来週末の雇用統計でしょう。予想外に強い数字があれば、少なくとも7月の利下げはスキップ。パウエル議長の任期も、まだ1年近くあります。

買える材料がないのにも関わらず、利下げ期待のみで買われてきた分、相場は巻き戻されやすい点にも注意でしょう。

したがって、少しずつキャッシュを増やしていく戦略に変わりはありません。私は昨日、パランティア（PLTR）のポジションを10％利食いしました。

◼️日経新聞報道→暴落狙い撃ちで資産4億円超　10年超でも不動でガチ保有

この記事で紹介されている個人投資家は、まさに長期投資の王道をいくスタイルです。相場が良い時は手を出さず、暴落が起きた時にだけ優良株を仕込む。機関投資家と違い、時間に縛られない個人だからこそ取れる戦略です。

今年、エヌビディアが100ドル以下で買えるチャンスが何度もありましたが、『半導体は危ない』という謎の雰囲気だけで多くの人が見送りました。しかし、結果として株価は急騰し、再び時価総額世界一に輝いています。

長期的な資産形成を目指すなら、謎に下落した局面で優良株をしっかり買うこと。

逆に今の高値圏では焦って飛び乗るのではなく、次の下落局面に備えてキャッシュポジションを少しずつ厚くしておくのが賢明と言えるでしょう。

◼️参考記事→株価が暴落した時にやるべきこと・やってはいけないこと/今すぐ分かる大富豪に学ぶ中長期投資戦略！

4月の急落時に執筆した記事ですが、投資の好機はまさにこのようなタイミングで訪れます。

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ドル安・円安で狙いたい通貨ペア

現在、為替市場はドル安・円安という流れとなってます。これはドルインデックス（主要通貨に対するドルの強さを指数化したもの）と、ドル円のチャートです⬇️
以前はドルの受け皿として円が買われる場面がありましたが、今は全く買われていません。ドルインデックスは2022年とどう水準ですが、この時は1ドル＝120円でした。

今は144円であり、これだけドル安が進んでも140円すら割れる気配がないというのは、それだけ円の価値が下がっているということでもあります。

・ドル安要因：利下げ期待、トランプによる中立性への懸念
・円安要因：日銀・財務省ともに金利上昇を懸念しており利上げができない

このような『弱い通貨 vs 弱い通貨』であるドル円は方向感が出にくく、トレードが難しい状況です。

では、どうすれば良いのか？答えはシンプルです。「強い（または好材料のある）通貨」を買い、「弱いドルか円」を売る。

この「強弱の差」がハッキリした通貨ペアを選ぶのが、今の相場を攻略するカギとなります。

ユーロドル：強い上昇トレンドに乗りたい

トレード戦略としては、1.173ドルを抜けたところで再度流れに乗っかっていくか、サポートの1.162-1.163ドルレベルの押し目を狙うかですね。

いずれにせよ、1.158ドル割れなら損切りでしょうか。1.160ドルラインが強いサポートとなって上昇トレンドを維持できるかどうかが、今後の焦点です。

ただ、結局のところユーロが強いわけではなく、ドルの弱さで動いている面もありますから、あまりガンガン上抜けていくのも難しいため、ドル安が一巡すると相場も一旦終わってレンジになりやすい点に注意。

ごく短期の上昇トレンドに乗っかって、細かく稼ぐぐらいしかないのかなという印象です。

ポンド円：200円の大台を巡る攻防

ポンド円は197円台での短期的なサポートを意識して、197円台に差し込んできたら少しずつ拾ってみるのが王道トレードでしょうか。損切りの目安は196.60円です。

199.00円を明確に抜けていった場合は、200円の大台突破を狙ってホールドでしょう。逆に199円台に乗せきれなさそうなら一旦利食いで。

とりあえず、短期的にはテクニカル的にも反発しやすそうではあるので、ドル安・円安の流れが多少変わっても恩恵を受けて高値圏を維持できそうなポンド円が良いでしょうか。

仮にドル買い戻しでも、ドル円自体が上昇すればポンド円も上昇しますからね。

✅まとめとリスク管理
・基本戦略：ドル安・円安局面では、強い通貨（ポンドなど）を買い、ドルか円を売る『強弱』を意識したトレードが有効。
・イベントに注意：明日のPCEデフレーターなどの重要指標発表前後は、相場が乱高下する可能性があります。ポジションを軽くするか、様子見に徹しましょう。
・損切りは絶対：トランプのさらなる発言など、予測不能なヘッドラインで相場は一変します。損失を限定するための損切り注文は必ず設定してください。

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