【メモリ株はまだ下がる?】SKハイニックス反発でも底打ち未確認…それでも押し目を拾う理由【7月21日】
もっとも、このレベルでスケベロング(買い)が出てしまうこと自体、まだまだ調整が終わらないことを示唆しているというか、やはりしばらくは慎重に、大きく下がった時のみ追加というスタンスで良さそうです。今日も韓国市場は続落していたにもかかわらず、米国市場は反発ですからね。底堅いと言えば底堅いですが、中途半端にしか調整が終わっていない分、セリクラ(下落最終局面、パニック売り)には程遠いと。
てなわけで、この記事では、先週末から週明けの値動きを踏まえた上で、現時点の私の結論、『調整はまだ続く可能性が高いが、押し目は計画的に拾いにいく』ということについて、解説しておきます。
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先週末までに起きたこと:震源はやはり韓国!
7/16(木)に韓国銀行が約3年半ぶりとなるサプライズ利上げ(0.25%)、さらにレバレッジ規制報道(レバレッジETFの新規承認停止)が出たことで、KOSPI(韓国総合株価指数)は急落し、サーキットブレーカーが発動。SKハイニックスは▲11.5%安の184万2,000ウォンまで売られました。金利ショックとレバレッジ規制が、過熱していたメモリー株の需給を直撃しました。
そして、7/17日は幸運なことに韓国市場は休場…でしたが、行き場を失った売りが東京に向かい、日経平均は一時▲4,100円超の下げとなり、▲2,694円安で引け。
『韓国のデレバレッジの代理戦争』を東京が引き受る結果となりました。
また、同日の米国市場では、ダウが▲400ドル超下落し、NVIDIAは時価総額首位の座から陥落。一方、注目すべきはSKハイニックスADRの動きで、崔泰源(チェ・テウォン)会長の強気なAI需要発言を手掛かりに、一時8%高の164ドル近辺まで買われました。
引けにかけて上げ幅を縮め、終値は1.13%高の154.03ドルにとどまったものの、週内に付けた上場来安値145.57ドル(7月10日のNasdaq上場時の公開価格149ドル割れ)からは明確に切り返しています。
つまり先週末の時点で、『原株(ソウル)は投げ売り、ADR(米国)は下値で買いが入り始める』分離が見え始めています。
マイクロンが1カ月で18%、メモリー関連ETFが同3割下げたあとにもかかわらずです。週明け20日:韓国は『Kimi K3プチショック』で続落
そして本日7/20、東京が休んでいる間に、韓国市場はもう一段下げました。きっかけは、中国のAIスタートアップ、Moonshot AIが発表した新モデル『Kimi K3』です。
最先端モデルに迫る性能とされ、「高価なメモリーとGPUを積み上げなくても高性能AIが作れるのではないか」というAIインフラ投資への過剰懸念(いつもの)が広がっています。
いわば第二のDeepSeekショック的な連想がジンワリと再燃しました🔥
この日の韓国市場では、サムスン電子が▲4.3%安、SKハイニックスが▲3.37%安で取引を終え、KOSPIも三角4%を超える下落となった。
米CNBCは「お金返してっ!」という個人投資家の声とともに、サムスンやSKハイニックスに賭けたレバレッジ取引の巻き戻しが続いていると報じています。
🔗CNBC報道:'Give me my money back': South Korean traders' leveraged SK Hynix, Samsung bets unravel after selloff
また、前回の記事で『最大の不安要因』とした韓国のレバレッジ解消も、徐々にではありますが進行しています。個人の信用融資残高は6月ピークの約38.6兆ウォンから約34.4兆ウォンまで減ったとのこと。
さらに、8月5日には信用取引の最低預託金引き上げ(1,000万→3,000万ウォン)も控えており、規制起因の韓国株の売り圧力はもうしばらく残ると見ておきたいところです。
それでも米国市場ではSKハイニックス買われる
韓国の原株が3%超下げた直後でも、米ADR(米国預託証券)は買われています。この値動きの背景については、以下のポイントが挙げられるでしょう。
第一に、そもそも米国の投資家は『Kimi K3ショック』をソウルの個人投資家ほど深刻に受け止めていない可能性があります。
むしろメモリー株の急落を、7月29日に控えるSKハイニックスの4〜6月期決算(市場コンセンサスは四半期売上高84兆ウォン規模)を前にした仕込み場と見ているでしょう。
実際、バークレイズは7月15日にBuy・目標株価330ドルでカバレッジを開始し、HSBCも直近の急落局面であってもトップピック(推奨銘柄)を維持しています。
第二に、ADRと原株の需給の乖離があります。ADRには一時、ソウルの原株に対して2〜5割ものプレミアムが付く場面がありました。
今の上昇には、純粋なファンダメンタルズ買いだけでなく、この歪みを巡っての買い戻しもありそうです。
いずれにせよ、原株サイドで強制的な投げ売りが続くなかで、ADRの下値が固まりつつあるという事実は、『売りたい人の売り』が少しずつ消化され始めた最初の兆候として、素直にポジティブに受け止めたいところではあります。
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明日の東京市場と底打ち4条件(チェックポイント)
3連休明けの21日、東京市場は韓国の下げと米国の上げに板挟みとなりますが、韓国が総崩れにならなければ、基本的には底堅そうです。また、今後の底打ちを確認する条件については、以下の5つのポイントを挙げておきます。
①韓国の信用・レバレッジ残高の減少:進行中ではありますが、まだまだ十分ではありません。8月5日の規制強化が一つの節目。
②半導体株が悪材料に反応しなくなる:まずは『Kimi K3』という悪材料に対して、米半導体銘柄がどう引けるかを確認。
③下落範囲が拡大しない:現時点で銀行・クレジット・内需ディフェンシブへの本格波及は確認されていない。ここが崩れたら話は別で、総崩れに警戒。
④信用投資家の含み損の整理:市場関係者の推計では、信用評価損益率は17日前場時点で約マイナス10%。投げ売りが加速しやすいとされるマイナス20%前後にはまだ距離があります。
株価自体の調整はかなり進みましたが、マーケット全体で考えると、まだまだ十分と言える状況ではありません。
そもそも論として、6〜7月は短期的に資金需要が高まり、需給バランス的にもカツカツなので、急騰するかというとその可能性は低いですからね。
我慢強くじっくり相場に向き合っていくことが求められる、我慢の相場がしばらく続くのかなと考えています。
それでも『押し目は拾う』と考える理由
私は常にカンカンの強気ですが、理由はシンプルで、今回の下落がファンダメンタルズの崩壊ではなく、需給の逆回転だからですね。言うまでもなく、メモリ・ストレージ企業の決算は空前絶後であり、予想PERも5倍台と、過去最低の3倍台に迫っており、割安感はありますからね。
ちなみに、Kimi K3のような効率化ショックも、過去のDeepSeekショックがそうだったように、中長期では『安くなったAIが需要をさらに広げる』方向で終わるだけですからね。
業績がメチャクチャ伸びる中で、株価だけが金利や悪材料によるレバレッジ解消で3〜4割下がっている状況です。
確かに短期的にはリスクですが、時間を味方につけられる個人投資家にとってはチャンスでしかないですからね。
また、需給要因の下落は、需給が正常化すれば戻りも速いと言えます。そして、問題は『いつ正常化するか』が誰にも読めないことでもあります。
長ければ2〜3ヶ月続きそうですが、突然終わってギンギンに上がっていくパターンもあるわけで。
したがって、特にこれからやる人が実践すべき行動は、以下のようになります。
✔︎底を当てにいく一括買いはしない。資金を4〜5回に分け、下げるたびに少しずつ拾う。
✔︎使うのは現物(またはNISA)。この局面で自分がレバレッジをかける必要はない。まずはレバレッジが解消するのを待つ。
✔︎7月29日のSKハイニックス決算、8月5日の韓国の規制強化など、イベント直前に急落があれば疲労
✔︎信用評価損益率がマイナス15〜20%に近づいたら、少し買いのサイズを増やす。
とりあえず、こんな感じですかね。決して無理する必要はないですが、何度も言っている通り買わないと言う選択肢はないですからね。
SKハイニックスは1株2.5万円程度で買えますから、資金がない人もコツコツ拾っていって良いのかなと思います。
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まとめ:調整の『終わり』は当てられない。だから準備で勝つ💪
震源地となっている韓国ではレバレッジ解消がなお進行中で、直近の規制強化までは売り圧力は残りやすい状況です。調整はまだ続くと考えておくべきでしょう。一方で、米国市場では、SKハイニックスに買いが入り始めるなど、『売り一巡』へ向けた最初の小さな兆しも見え始めています。
AIインフラや半導体を支える企業のファンダメンタルズは崩れていません。だからこそ、この下落は恐怖で全てを投げ売りする場面ではなく、時間を分散しながら淡々と優良株を拾っていく価値のある押し目だと考えています。
底をピンポイントで予測するのではなく、資金を分割し、信用評価損益率といった需給指標を見ながら機械的に拾う。そのための口座・ツール・資金という『準備』を済ませることが、今日できる最も意味のある投資行動です⭕️
質問があれば、いつでもX(@yukimamax)のリプで聞いてくださいね。週明けの動きは、Xやブログでフォローしていきます👍
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