AI半導体は売るな!暴落の正体は「金利」SNDK・MU・SKHYを今も買う理由とAVGO急落の真相
もちろん、投資資金が少ない場合は、どこかに集中投資が必要で、その場合は引き続きサンディスク(SNDK)やマイクロン(MU)あたりが中心になるでしょう。
最近、激推しのSKハイニックス(SKHY)は、外したくない人向けですね。安定感もありますし、1株2万円台で買えます。しかも、まだまだ韓国株が割安な水準なので、私は優先的に拾ってます。すでにサンディスクもマイクロンも十分持ってますからね。
で、今日の値動きに関して言えば、やはり『金利』かなと思います。また、ブロードコム(AVGO)が格下げられて、マグニフィセント・セブンが総崩れになっているのも、同じ理由ですね。
ここ2日の値動きも、先週からメモリ・ストレージがやたら強かった値動きも、結局は金利で説明がつくので、相場の全体感や、ブロードコムについての現状や今後について、詳しく解説していこうと思います。
この2日間の値動き:逆行高から巻き戻し
まず、先週の流れから今週の値動きまで簡単に振り返っていきましょう。8月13日(木)、サンディスク(SNDK)がインベスターデイを開き、株価は13.67%高。翌14日には売買代金が約100億ドルに達し、米国市場トップクラスの商いとなりました。キオクシア、SKハイニックス、マイクロンなども揃って上昇しています。
ところが同じ14日、ブロードコムは約6%下落し、400ドルの大台を割り込みました。
さらに週明けの相場では、以下のような極端な動きが起きています。
✔︎8月17日(月)の米国市場:ダウ・ナスダックが下落しM7が全滅する中、メモリ関連と光通信株(コヒレント、ルメンタムなど)だけが一人勝ち。
✔︎8月18日(火)のアジア時間:前日の流れを引き継ぎ高く始まったものの、日中に上昇分がすべて剥がれ落ち、日経平均は1,759円安の暴落。キオクシアも日中で9%以上崩れました。
火曜の急落の引き金は、トランプ大統領がイランとの覚書延長を求めないと表明したことによる『中東リスクの緊迫化→原油高→インフレ再燃観測→金利の急上昇』です。
つまり、メモリ固有の悪材料ではなく、『金利』で売られ、月曜の急騰分が巻き戻されたに過ぎません。
なので、基本的にはこういう相場全体のモメンタムで高ベータのAI半導体株が崩れた時は、特に資金的に余裕のある人、新規勢はノールックでコツコツ追加するタイミングでしょう。
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金利とハイパースケーラー
10年債はもちろんのこと、足元で目立って動いているのは20年・30年という超長期ゾーンです。実際、米30年債利回りは2007年以来の高水準をつけました。そもそも論として、金利上昇自体が企業にとってはアゲンスト(向かい風)ですし、将来の利益も割引いて考えられるため、株価は下がりやすいです。
そして、この超長期金利を押し上げている要因は何か?それは以前からも問題となっている、ハイパースケーラーによる社債発行です。
つまり、AIデータセンターを建てるための巨額資金の調達が再度問題になっていると。ブロードコムが売られた本質も、この資金調達であり、これまでも何度も繰り返されていますが、今後も繰り返されることでしょう。
とはいえ、結局はメモリ・ストレージ銘柄は直接的な受益者になるわけですし、将来的にはハイバースケーラー、メガテックに代表される巨大IT企業がAIを利用して回収して行くわけですから、しっかり握っていればなんの問題もないということになります。
『信用を作る側』と『現金を受け取る側』
もっとも、短期的に見れば今回の相場において強いのは、後者の『現金を受け取る側』ということにはなります。メモリ株とブロードコムの値動きが真っ二つに割れている理由は、まさにこの『金利(借金)』に対する立ち位置の違いにも現れています。
📉ブロードコム(信用を作る側):AI信用創造の『参加者』
📈メモリメーカー(現金を受け取る側):AI信用創造の『受益者』
現時点で、サンディスクやマイクロンなどは、顧客にメモリを買わせるために自ら信用保証を行っていません。すなわち、データセンターが建ち、サーバーが発注されれば、製品を納入して『現金を受け取る』だけです。メモリは、AIブームの資金をいちばん確実に現金化、ノーリスクでもらえる立ち位置にいます。
一方でエヌビディアやブロードコム、そしてメガテックは、社債発行による借金はもちろんのこと、顧客がチップを買えるように金融の仕組みまで作り始めました。
したがって、借金でAI投資を続ける側の金利コストが下がらない環境下において、市場は『信用リスクを負って需要を作る企業(ブロードコムなど)』を売り、『ノーリスクで現金を受け取る企業(メモリ株)』を買っている、というのが先週から今週にかけての動きの本質でもあります。
⚠️ブロードコム(AVGO)が売られた本当の理由
先週14日に話題になったのは、S&Pやムーディーズによるブロードコムそのものの格付け引き下げではなく、バンク・オブ・アメリカのクレジット部門が、ブロードコムの発行体・社債に対する投資判断を引き下げたというニュースでした。焦点になったのは、ブロードコムがアポロやブラックストーンと進めているAI向け資金調達プラットフォーム『XPV』です。
これは外部の金融資本を使って設備を保有し、顧客へリースする仕組みです。これ自体は合理的ですが、市場が気にしたのは、ブロードコムが一定の場合に顧客のリース債務をバックストップ(信用補完)する契約まで結んでいたことです。
『チップを売る会社』だったブロードコムが、『信用リスクの一部も引き受ける会社』へ踏み込んでおり、市場が嫌がったのはまさにこの点です。
ほぼ同じことをエヌビディア(NVDA)もやっています(AIインフラの建設に第三者資本を呼び込むための金融プラットフォーム構想、一部資金手当)から、社債発行しまくりのメガテック同様、これらの企業の上値は重たいということになるでしょう。
🔗解説記事▶︎NVIDIAが5,000億ドル超をAIへ呼び込む!マイクロン・SanDisk・SKハイニックスが跳ねる「本当の理由」
弱気に見る必要は全くない
もっとも、今回も問題になっているのは『強すぎるAI需要のためにどう資金調達するのか』という、これまでと同様のリスクが出てきたに過ぎません。一方、すでにAnthropicの年換算ARR(年間経常収益)は、わずか7ヶ月で7倍超となり、ついに設備投資に追いつきつつあります。
また、価格破壊を起こすと見られていた中国のDeepSeekが一転して、最大12倍という大幅な値上げに踏み切っています。これは、中国国内企業が国内産GPU(華為製)に殺到し、調達不足に陥っていることが原因です。
このように、一部企業では設備投資に収益化が追いつきつつあること、そして言うまでもなく需要はさらに加速していますから、AI半導体銘柄は握り続けていれば良いと言うことになります。
もちろん、ブロードコム自体も直近四半期のAI半導体売上は108億ドル(前年同期比143%増)と猛烈に伸びていますから、全く問題はありません。
さらにブロードコムは、AI ASIC(カスタムAIアクセラレータ)だけでなく、スイッチ(Tomahawk)、CPO、シリコンフォトニクスなどの光インターコネクトまでインフラを縦に握っています。
このように、今後より重要性を増していく『AI同士の接続』や『銅から光』への移行という将来的なテーマを完全におさえ、『AI計算能力の増加 + AIクラスター巨大化 + 銅から光への移行』をまとめて取りにいける圧倒的なポジションにいます。
直近はギクシャクしていますが、いずれ見直されて大きく上昇して行くことは、言うまでもないように思います。
💡短期的にサンディスクが急騰している理由
サンディスクは、8月5日の決算では、驚異的な利益を出しながらも『大規模な増産に踏み込まない姿勢』を示したため、『成長の天井』と見なされて株価は下げました。しかし、13日のインベスターデイで、同社は長期モデルとして『粗利率 約80%継続』『余剰キャッシュは100%を株主に還元』という方針を明確に打ち出しました。
生産を増やさないことで需給を安定させ、長期契約で高利益を継続させ続けるという、全く新しい利益構造となったサンディスクに対し、市場は不安定なサイクル株(PER5〜10倍)から、構造的に稼ぐ企業(PER15〜20倍)へと、見方を大きく変えている最中かと思います。
これは以前にもnoteで解説した通りです。許容PERが上がっていけば、自ずと株価は2倍、3倍というのも現実的な話となりますし、5,000ドル程度は十分あり得ると考えています。
🔗解説note▶︎サンディスク(SNDK)好決算でも急落!「成長限界説」は本当か?市場が見落とす利益構造と次の買い場
まとめ:AI半導体はガチホ
こんなところでしょうかね。ハイパースケーラーの社債発行などで、引き続き資金が詰まって金利が上昇していることが、今日の下げ材料となっています。今後もこういった値動きは続くでしょうが、時間が解決してくれますからね。いよいよ金利が下がる頃には、相乗効果でとんでもない相場となって行くでしょう。
✅基本戦略:現状で数字の強いAI半導体銘柄は、短期的なノイズがあっても手放さず握り続ける。
✅買い場:今日のように相場全体のモメンタム(地合い)で崩れた時は、絶好の追加購入タイミング。
💡下落の引き金:中東リスク(原油高・インフレ懸念)や、巨大IT企業の社債発行による『超長期金利の急上昇』。
💡相場の実態:半導体固有の悪材料ではなく、単なる『金利の巻き戻し』による下落に過ぎない。
📈メモリ銘柄(SNDK、MU、SKHY)=『現金を受け取る側』:ノーリスクで製品を納入し確実にキャッシュ化できるため、金利高局面でも資金の逃避先として勝ちやすい。
📉ブロードコム(AVGO)やその他ハイパースケーラー=『信用を作る側』:顧客のAI投資向けの資金調達スキームに踏み込み、一部の信用リスクを背負っているため、短期的には売られやすい。
こんなところでしょうか。資金を集中させるなら、サンディスクやマイクロン、絶対に外したくなければSKハイニックスあたりを優先的に買って行くこと。
ブロードコムやメガテックは、しばらくは上値が重たいでしょうが、AIの恩恵を最大限受けることは間違いないため、いずれ見直されて大きく上昇するでしょう。
したがって、資金が多ければ全部握って良いですし、資金的な余裕がないのであれば、ある程度、短期的に強いメモリ・ストレージに集中投資して行くと良いと思います。
まだまだまだまだ、間に合いますから、これから始める方もなるべく早くスタートして、しっかりAI半導体という大きな波に乗っていきましょう💪
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