利上げでも株高・円安が止まらない!AI半導体はまだ買える?「次の買い場」を解説【9/23】

利上げでも株高・円安が止まらない!AI半導体はまだ買える?「次の買い場」を解説【9/23】
シルバーウィークももう終盤ですが、昨夜(9月21日)のNY市場では、ナスダック総合指数が過去最高値を更新するなど、AI半導体しか勝たん相場が再びとなっています。

先週はFRBが約3年ぶりに利上げ、日銀も31年ぶりの1.25%へと利上げしましたが、なんだかんだ株価は堅調、今日22日もアゲアゲですからね。

結局のところ、短期的な利上げサイクルには入っているものの、米国のトップ企業は堅調ですからね。AIでどんどんどんどん利益を重ねています。

一方、ラッセル2000(米中小企業の株価指数)などを見ると分かるように、この辺は金利高の影響を受け、やや苦しくなっているといったところでしょうか。
このように米国ですらK型経済(一部の層や産業は急成長して上向き・Kの上の枝となる一方、別の層や産業は低迷して下向き・Kの下の枝になる)ですから、日本は言わずもがなです。

日本人の労働者の7割が中小企業に勤めているわけですから、大半の人は恩恵を受け取れません。そういった意味では、しっかり勝ち組企業に投資をすることが求められるでしょう。

ちなみに、円安も止まらずで1ドル=158円に迫る値動きとなっています。ぼちぼち為替介入もありそうなので、そのタイミングではしっかりドル転して、米国株を買っていきましょう。

今日の記事では、今週、そして来週10月2日までの見どころや展望について解説していきます。

💡まずは結論4つをまとめ!

①日米が同じ週に0.25%ずつ利上げしても、政策金利の差は2.75%ポイント(FF金利の上限ベース)のまま。金利差が変わらないので円高になる理由もなし!

②利上げの翌営業日にナスダックは最高値。株は金利ではなく利益で動く!1994年以降の6回の利上げ局面では、初回利上げ後の4か月は弱く、12か月後は5勝1敗💪

③11月2日からメガバンクの普通預金は0.5%。100万円を預けて年4,000円(税引後)。サンディスクがナイキを押しのけてS&P100入り。お金が増える場所が変わっている!

④連休明けの主役は、9/24の米中首脳会談→9/30のPCEとマイクロン決算→10/1の17時。買い増しは『初回利上げ後の弱い4か月』に出る押し目で。だから口座は先に作っておくこと。

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先週から昨夜までの流れを整理

🇺🇸9/16(水)FOMC:0.25%利上げで3.75〜4.00%。12対0の全会一致で、約3年2か月ぶりの利上げ。ドットチャートは年内あと1回。

🇯🇵9/18(金)日銀:1.00%→1.25%。7対2で、反対した浅田・佐藤の両委員は据え置きを主張。植田総裁は『政策の局面が変化した』と言いつつ、次の利上げの時期は示さず。

ドル円は発表後に158.05円まで急伸し、深夜に日銀がレートチェック(介入の一歩手前の準備行為)を実施したと報じられて156円台後半へ急落。同じ日の日経平均は882円高で6万5,000円台を回復。キオクシアは+9.4%。

🇯🇵9/19(土):三菱UFJ・三井住友・みずほが普通預金金利を0.5%へ引き上げると発表(11/2から)。

🇺🇸9/21(月)NY:ナスダック27,122.09(+2.26%)で最高値。S&P500は7,764.70(+1.49%)で、8/13の最高値まであと0.4%。ダウは52,048.83(+0.71%)。

半導体のSOX指数は約4%高で、AMDが+9.95%で時価総額1兆ドルに到達、インテル+12.2%、メタ+11.4%、エヌビディア+2.3%。米10年債利回りは4.95%で5%を割れ、WTI原油は95ドル台へ(▲4%)。

メモリ3銘柄はやや静かで、マイクロン+2.8%(1,043.96ドル)、SKハイニックスADR+0.7%(188.86ドル)、サンディスク▲1.4%(1,766.64ドル)でした。

💱ドル円は21日が156.58〜157.53円、22日は157円台からジリジリ上昇して157円台へ…かと思えば急落と、慌ただしい値動きです。

ちなみに、CME日経平均先物は66,425円(大証終値比+1,325円)で、連休明けの東京は高く始まりそうな雰囲気です。

なぜ円安なのか?米国の利上げ耐性

結局、この差が出ましたね。先週は『日米ダブル利上げ』で、特に海外勢から日本はもっと前のめりで利上げするのではと見られていましたが、蓋を開けてみればいつもの日銀、いつもの植田総裁でした。

そもそもとして、日米ダブル利上げで差が縮まらないことはもとより、ここからどうなっていくのか、将来性でも差が出た格好でした。

政策金利(FF金利)は、米国は3.75〜4.00%、日本は1.25%で利上げ余地があるのは明らかに日本なわけですが、すでに日銀は終点が見えてしまいました。

日銀が考える中立金利(景気を熱しも冷ましもしない金利)の推計は1.8%前後となっており、実質あと1〜2回で打ち止めが視野に入るわけです。

しかも、反対票も2票入っており、来年7月にはタカ派の高田・田村両委員が任期満了で、高市政権がハト派(利上げ反対派)のメンバーを選べば、事実上、利上げ慎重派が4人ということで、実質ほぼ打ち止めでしょう。

しかも、18日朝の8月全国コアCPIも+1.7%と予想を下回り(電気・ガス補助金の効果)、利上げを急ぐ理由が薄いとも言えます。

一方のFRB(米連邦準備制度理事会)は全会一致で利上げを決定し、ドットチャートは年内あと1回の利上げ示し、長期の中立金利は3.2%へ上方修正しました。

すでに、来年以降の利上げも織り込まれており、まだ利上げの継続が意識されています。

このように、もう打ち止めが完全に見えた日本銀行と、まだ2〜3回の利上げはほぼ確実という米FRBという構図となりました。

このように、『今』の金利差ではなく、『将来』の金利差の変化が意識されました。日銀が利上げしたのに円が売られた理由は、ここにあります。

ただし、158円には『フタ』があります。金曜深夜のレートチェックは当局の意思表示ですし、7月末の日米協調介入以降、米財務省も円安是正に協力する姿勢を崩していません(片山財務相『対応方針は協調介入時から不変』)。

上は当局、下は金利差。157円台の膠着は、この2つの力が釣り合っている証拠でもあります。

なぜ株高なのか?3つの理由

株高の理由はいろいろありますが、基本的には米経済が絶好調だからですね。AI関連銘柄の決算は極めて強いので、それが大きな理由です。

株高の理由① 金利5%より、利益+28%

金利が上がると株の理論価格は下がります。しかし、S&P500採用500社のの7〜9月期の利益は前年比で3割近い増益が見込まれています。

金利5%で割り引かれても、利益が28%も増えれば、どう考えてもそちらに引っ張られるというだけです。

21日は10年債が4.95%に下がっただけで最高値に届きました。株が金利というよりは、利益が抜群なので金利が緩んだりすれば買われやすいということです。

どちらかというと、株で本当に怖いのは金利の上昇よりも、利益予想が下がり始めた時でしょう。そういった意味では、10月中旬からの決算シーズンが重要で、今月末9月30日には前哨戦として、マイクロンの決算があります。

それらに注目しておきましょう。ハードルが高くて売られるかもしれませんが、数字そのものに問題がなければ押し目です。

株高の理由② 利上げは少し先に『効く』

1994年以降の6回の利上げ局面(1994・1997・1999・2004・2015・2022年)を踏まえると、初回利上げのあと、最初の4か月はS&P500の平均リターンがマイナスです。

ところが12か月後は平均+6.7%、中央値なら+10.7%。6回中、負けたのは2022年だけで、これは0.75%の利上げを連発した例外中の例外と言えるでしょう。

今回は『年内あと1回』というゆっくりした利上げ。歴史どおりなら、10月から来年1月あたりに弱い時期が来て、1年で見れば買い場ということです。

押し目は『利上げ直後』よりも、『4か月の間に』来ます。ノーポジの場合は、さっさと上昇に乗っかるために一定のポジションを持ちたいですが、すでに持っているなら、下げた日にじっくり追加していけばOKでしょう。

株高の理由③ AIの主役は『GPU以外』にも広がる

21日の主役は、エヌビディアでもメモリでもなく、CPUでした。AMDが+9.95%で時価総額1兆ドルに到達、インテルが+12%、Armも2桁高です。

火をつけたのはメタ(+11.4%)で、9月8日に出したAIエージェント『Muse』が数日で250万ダウンロード、App Storeで1位になったニュースです。

チャットボットは『質問に答える』だけなので、答えを作る瞬間にGPUを使います。一方、AIエージェントは違います。計画を立て、ウェブを見て、ツールを呼び、途中経過を考えて、結果を持って回答し、動き続けます。

Armの説明では、エージェント型の処理は電力1ギガワットあたりに必要なCPUコアが従来の約4倍とのこと。

AIが単に『答える道具』から『働き続ける道具』になったことで、GPUだけでなくCPUとメモリの需要が積み上がる、という理屈です。
この辺は、パウロ氏(@paurooteri)のnoteで解説されている通り、エージェントAI登場でCPUの価値が変わったことが大きいと言えます。

🔗解説note:なぜ世界は再びIntelを必要とするのか? Agentic AIとTSMC枯渇が招く「パーフェクトストーム」

『AI相場=エヌビディア』から、恩恵の裾野が広がり続けています。AMDについては、10〜12月にAI向け製品を約10%値上げするという報道(会社は未確認のチャネル情報)も株価を押し上げました。

10/1からはネビウス(NBIS)がH100のレンタル料を3.85→4.50ドル/時に上げます。3年落ちのGPU需要がこれだけ高まっているということは、大きな転換点にいると言えるでしょう。

🗓️連休明け〜10月2日の日程

🔹9/22(火・祝)22時台〜:トランプ大統領の国連演説(予定)。演説後に日米首脳会談(深夜〜23日未明)/23:00 米リッチモンド連銀製造業指数/23:05 ウィリアムズNY連銀総裁/23:20 ジェファーソンFRB副議長/23日2:00 バーキン・リッチモンド連銀総裁、米2年債入札(690億ドル)

🔹9/23(水・祝)22:45 米PMI速報。日本は休場ですが、米国市場は通常営業

🔹9/24(木)東京市場が再開。ワシントンで米中首脳会談(結果は25日朝)

🔹9/28(月)9月末配当の権利付き最終日(日本株)

🔹9/30(水)21:30 米8月PCE物価指数/引け後にマイクロン決算(日本時間10/1の5時すぎ)/財務省の為替介入実績の公表(例月どおりなら月末)

🔹10/1(木)8:50 日銀短観/松井証券でこどもNISAの口座開設予約受付が開始/キオクシア1→3、イビデン1→2の株式分割が効力発生/17時、松井のプレマーケットで決算後のマイクロンが取引可能

🔹10/2(金)21:30 米9月雇用統計

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今週の見どころ・ポイント3つ

今週は極端なイベントはないため、基本的には全体を俯瞰して眺めていくという感じです。サプライズで急落するのであれば押し目ですが、慌てて高値で突っ込んでいくほどの状況でもないというのが、正直な感想です。

見どころ① 今夜:トランプ演説→日米首脳会談→FRB高官3人

まず、この記事を書いている今夜です。

トランプ大統領の国連演説は、イランとの戦争が7か月目に入り、原油が100ドル前後という状況で行われます。カタールが仲介に入っていて『最後は交渉のテーブルで終わる』とされています。

演説で協議に前向きな言葉が出れば原油安→金利低下→株高(21日と同じ3点セット)、強硬一辺倒なら逆回転の相場になりそうな点には注意でしょう。

また、演説のあとに高市首相との日米首脳会談が予定されています。議題は中国への対応、防衛費、エネルギー安全保障への『貢献』。

この中で、為替の話が一言でも出れば157円台から急落もあるでしょう。8月3日に日米が円安是正の方針を表明した時と同じ型で、東京休場中の薄商いは反応が大きくなりがちです。

そして利上げ後初めてのFRB高官発言が予定されています。ウィリアムズNY連銀総裁とジェファーソンFRB副議長は、投票権を持っています。

『年内あと1回』を追認するのか、『様子見』に寄せるのか。23日午前2時の2年債入札(690億ドル)で需要が弱ければ金利が上がり、株の重しになる可能性は十分ですので、これらは見ておきたいところです。

今夜の動きが、弱い値動きの入り口となるのか、それとも底堅い相場が続くのかという意味で、全体的にしっかり見ておきたいイベントとなります。

見どころ② 9/24 米中首脳会談:晩餐会の顔ぶれ

習近平氏の訪米は10年ぶりとなり、晩餐会にはエヌビディアのフアンCEO、OpenAIのアルトマンCEO、クアルコムのアモンCEOが招かれています。

関税休戦の期限は11月10日で、延長が最大の焦点ですが、AI協力は『象徴的なものにとどまる』という見方が多く、対中輸出規制の緩和まで期待しない方が良いでしょう。

21日の上昇には『米中でAIの話が進む』という期待もありました。BofAのアンケートによると、『最も混雑した取引』は半導体ロング(回答者の53%)で、やはり逃げる時は急落しそう。

したがって、今の高値で買い増しするよりは、下がったら買いといった感じでじっくり見ておくと良いでしょう。

見どころ③ ドル円157円台:上は当局、下は金利差

ドル円は157円台で底堅い値動き。一方、上は158.05円(レートチェックが出た高値)、158.42円(200日線)、その上が159.55円。下は156.55円前後、その下が155.75円といったところでしょうか。

『日銀が利上げしたのに円安』の正体は上に書いた通りで、金利差が縮まらない限り上値を試す圧力は消えません。

とはいえ、上には当局、為替介入への警戒感があります。東京休場中の薄商いは狙われやすく、実際に2022年の9月22日(国民の休日)、2024年4月29日(昭和の日)には、実弾介入がありました。

為替介入があって5円程度押し下げられるのであれば、152〜153円ではしっかりドル転して米国株を買うチャンスとしましょう。

トレードとしては、びん子のnote記事で書いた通りです。157円台で追いかける必要はないでしょう。158円台では、介入期待で軽く売るのはアリ。

🔗解説note:【9/21週】利上げしたのに円安…連休中に為替介入は来る?「158円の壁」と今週の本命通貨

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まとめ:じっくり買いを入れる

米国の利上げもあり、原油も高く、決算シーズンも近づいているということで、そうそう爆発的に上がっていく相場ではないのかなと。

もっとも、いつ爆発的に上がるかを正確に予想できるなら、もはや投資など必要なく、日々トレードしているだけで億万長者になっているわけで。

そういった意味で、10月から来年1月に『初回利上げ後の弱い4か月』が来る前提で、すでにポジションを持っている人は、買い増しはマイクロン決算後の相場を見てからで。

半導体ロングは世界で最も混雑した取引との見方ですから、下がる場面は当然くるでしょう。

一番重要なのは、今後『売りが続く相場になるか』がかポイントで、月末のマイクロンの決算で、そういった数字が出ない限りは、下がれば買っていくという感じで良いでしょう。特にポジションが足りない人は、この決算がまず大きなチャンスです。

また、トレンドとして、円安は続き(金利差が縮まらない限り)、株は利益で上がる(利益見通しが下がり始めるまで)わけで、預金0.5%では追いつきません。

今後もインフレは続きます。そして、インフレには株ですから、口座は連休中に作っておきましょう。今後4ヶ月、早ければ月末の買い場に向けて、しっかり準備を整えていただければ。

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今夜の値動きと明日朝の答え合わせはX(@yukimamax)で、マイクロン決算の深掘りはnote(ゆきママnote)で書きます。フォローしておいてもらえるとうれしいです。
ゆきママ
元主婦系投資インフルエンサー。過去にはFX攻略.com(雑誌)やMONEY VOICE(Web)で連載。

現在はFX・証券会社とタイアップして初心者・中級者向け相場解説中、みなさんの質問にバシバシ答えます!フォロワーさん優先。お仕事依頼もこちらまで→https://x.com/yukimamax/

FXではリアルトレードコンテストで2764人中20位(著名投資家の中でぶっちぎり優勝)するなど、実績多数→https://00m.in/LtHlA

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