株高にはまだ懐疑的な見方があるというか、ここから買っても儲けられない的な声が大きいですが、それが逆にチャンスだと思います。今週はFOMC（米連邦公開市場委員会）、ECB（欧州中銀）理事会、日銀金融政策決定会合と米・欧・日から金融政策の発表があるので大荒れもあり得ますが、押し目がくれば買いでしょう。

仮にサプライズがあったとしても相場の大きな流れそのものは維持されやすそうなので、今は引き続き円安と株高の流れを追いかけていくのが基本になりそうです。

今日のS&P500先物と日経平均先物見てても、やっぱり日本株は強いですからね。日銀のYCC（イールドカーブコントロール）修正問題が一番のリスクではありますが、FOMCでどう転んでも日本株だけは強いかもしれませんね。

日経平均CFD（日足）:TradingView

ジリジリと32,700円の目先高値まで迫る値動きとなっています。ここを抜ければいよいよ33,000円の大台を試すことに。まぁ金融政策イベントが集中しているので悩ましいですが、とりあえずFOMCで一瞬下げるようなら、押し目買いでしょう。

というわけで、今日は各国の金融政策イベントの見通しや展望についてざっくり解説していきますので、よろしくお願いします。

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他は織り込み通りでFOMCが最大の注目イベント！7月利上げ示唆なら米国株は下げそうだが

やはり各国中銀とも、7月以降の見通しがどうなるかです。ECBは今回も7月も利上げが想定され、9月にどうするかの判断。基本的には継続が想定されています。日銀は緩和継続ですね。YCC修正となればサプライズですが、その可能性は低いでしょう。

となると、なんだかんだ注目されるのはFOMCということになりそうで、市場の織り込みとのブレも大きそうなんですよね。今回は見送りが確定的ですが、7月の利上げ再開がどうなるのかが大きな問題です。明日発表の米5月CPI（消費者物価指数）の数字次第でも変わってきますからね。

まぁ米国の経済指標そのものは、ISMの数字にブレはあったりしながらも概ね堅調ですから、7月利上げ再開という姿勢は見せてきそうですけどね。ただ、明日のCPIが弱かった場合、どうなるのか読めなくなるので、いずれにせよ難しく、想定外の結果になりそうなイベントです。

株に与える影響としては、7月利上げが示唆されるのであれば、引き締めを嫌気して米国株は一旦下げそうですね。一方で、為替的にはドル高ですから、円安サポートもあって日本株は割安に。しかも、日銀が金融緩和継続なら、政策差を意識して日本株は買いという判断になりがちでしょう。なので、米国株の動きに連れて下げた場合、日経平均は押し目の大チャンスです！

逆に7月の利上げを示唆しない場合、緩和を好感して米株高なら日本株も当然上がるわけで、どう転んでも日経平均は強いままかなと。やはり唯一のリスクは日銀の思わぬ動き、YCC修正・撤廃のサプライズでしょうね。

明日のCPIギャンブルはショートで！ただし、クロス円の方向性としては引き続き上意識

為替は基本的に円売り継続でしょう。日銀がYCC修正見送りなら、もう一段上昇はありそうです。あとは明日のCPIと15日未明のFOMC次第でドル高かドル安かが決まるわけで、ドル高ならドル円のロング・押し目買い継続ですし、ドル安ならポンド円のロング・押し目買いを狙っても良いと思います。

ユーロは利上げ継続姿勢ではありますが、織り込み済みですし対円では歴史的に見てもピークに近い水準なので、上値余地はそこまでないかと。なら、ポンド円が候補かなと考えています。180円は既にターゲットでしょうからね。

ドル円（日足）のチャート：外為どっとコム

ドル円は21日移動平均線（139.015円）に支えられている格好です。ここを割れても138円台半ばぐらいまでは相当固いので、今のところは下落に警戒しつつも売ることは難しいですけどね。

ただ、明日の米CPIはショート（売り）でギャンブルしようかと思います。先月（4月分）は中古車価格がかなり高かったにも関わらず、トータルでは横ばい、若干弱めでしたからね。自動車オークションを手掛けるマンハイムの中古車価格指数は、高い水準で上下しながらもピークアウト傾向は明らか。ISMのサービス業の下振れも合わせると、強いCPIを想定すること自体に無理があるというか。

若干ドル安が進んではいますが、CPIが弱ければもう一段ぐらいは下方向があるでしょう。138円半ばの固いとこ割り込んで、瞬間的に138円割れぐらいを期待したい。流石に200日移動平均線（137.301円）は割れないでしょうが、その近くまではワンチャンありそうですからね。

もっとも、CPIが弱かったからといってドル円が総崩れになっていくかと言えば、それは違います。日銀の緩和継続なら支えられますので、あくまでもCPIトレードはCPIで完結しておくべきですね。FOMCで7月利上げが示唆されて日銀イベントも無事通過すれば、再び141円、142円といった数字は見えますので。

あくまでもCPIギャンブルはギャンブルとして処理することを心がけていただければ。一瞬の値動きを追うトレードと、相場の方向性というのは見誤らないことが重要です。

ドル円が伸びない理由については、以下にツイートした通りで先週、先々週と続いていきた円売りが一旦止まりそうだからですね。日本株高のヘッジの円売りはほぼほぼ出尽くし、今週は日銀を含めイベントも多いので調整の円高に警戒した方が良さそうです。

通過強弱を見ると、円が横ばいになっただけでドル円はズルズルと弱めの流れになってるのだな。昨日も書いた通り、日本株高による円売りも随分織り込まれ、だんだんフラットになっているのだ。日銀のYCC修正見送りで円売りは再開しそうなのだが、それまでは調整の円高リスクに警戒した方がいいのだ。 pic.twitter.com/i0J6zRHBf7

— 米国株アライさん💛完全先出しFX実況戦士 (@pawhara_arai) June 12, 2023

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ポンド円（日足）のチャート：外為どっとコム

FOMCでドル安が確定した場合、ポンド円のロングは面白そうですね。かなり高くなったんで利食いの売りも出ていますが、主要国の中ではインフレが一番強いですからね。欧米が落ち着きつつある中で、英国だけはまだまだインフレ！

明日のCPIやFOMCでギャンブルするのは難しい通貨ですが、FOMCで7月利上げ期待が後退してドル安が確定するなら、日銀イベント前には積極的に押し目がい・ロングを狙っていきたいところではあります。

とりあえず今は様子を見るしかないですけどね。173円台に差し込んでくるような急落があれば、173.00円割れの172.90円とかに損切りを置いて果敢に買ってみるのはアリでしょう。

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