今夜（日本時間8日午前2時）のパウエルFRB議長・講演待ちですね。まぁノーヒントだとは思いますが、5月利上げへ向けて示唆があるのではないかという声もあるので、注目は注目なんですけどね。決定打が出る可能性は低いでしょうから、別に寝てて良いかなと。トレードするなら押し目買いなんでしょうけど。

なんだかんだドルの強い世界線はまだしばらく続きそうですね。すでにグロッキー、リセッション（景気後退）の逆風が吹いてる英国、欧州とは大違いですからね。今年はドル安かな、なんて思ってましたけど、来年以降にずれるかもしれません。

まぁそんなこんなで、ここまでの相場の値動きと今後の見通し、トレード戦略について解説していきますので、よろしくお願いします。

米国株：バイデンご祝儀もありそうだが、金利も決算も向かい風状態！慌てて買う必要ナシ

米国経済は思ったよりずっと強く、インフレが緩んだことで消費活動が再度活発化して、インフレも再び高まるのではという意見が出始めていますね。ソフトランディングどころか、上昇飛行にみたいな話です。まぁ可能性としてはありそうですが、米経済が大丈夫でも世界経済は多分持たないだろうなという気はしますね。株に関しては、海外依存度の高い企業は要注意でしょう。

中国経済はある程度持ち直すでしょうが、先ほど国営メディアから流れた習近平の発言を見る限り、爆発的な改善はなさそうですね。一時はゼロコロナ撤回からの経済再開、君子豹変モードで現実的な判断ができる男説もありましたが、信頼強化のために企業の指導を徹底してくとか言ってました。中国経済オワタwww アホでしょ？まだ共同富裕とか夢見てんのかよ！

米主要株価指数（日足）:TradingView

もしかすると、明日（日本時間8日午前11時前後）のバイデン大統領の一般教書演説へ向け、ご祝儀的な値動きはあるかもしれません。ただ、自社株買いへの課税を4倍にすることや富裕層にミニマム税を課すビリオネア税の導入も呼びかけるとのことですので、上値も重そうか。とはいえ、増税はまだまだ先の話ではありますから、自社株買い頑張ってる企業を中心に短期は狙ってくと良さそうですけど。

まぁ株価に対する見方はあまり変わりません。上がりすぎるとクラッシュの目もあるかなと。特に金融環境の引き締まりに脆弱な中小型ハイテクは、何かの拍子に大崩れしてもおかしくはありません。

もしかすると企業業績は想定より上振れするかもしれませんが、リセッション（景気後退）無くして利下げ無しですから、それはそれで高金利な状況が続くわけで、中小型ハイテクがネチネチいじめられ続けるパターンもあるのかなと。少なくとも今慌てて買う必要はないでしょう。

とはいえ、円相場が目先で底をつけそうな感じもあるので、持ってないのであればボチボチ動く準備をしておいた方は良さそうです。チャンスは突然きますからね。また、すでに米国株を持ってる場合、割合は株4割・現金6割キープで良いと思います。

ぶっちぎりのドル高！ドル円はまだまだレンジ想定で見てます

まぁ未明のパウエルはタカ派になることはあっても、ハト派になることはほぼないため、ドル円ならロング握ってギャンブルしても良いとは思うんですけどね。データ次第としながらも、ややタカ派寄りの発言をして、若干上昇するというのがメインシナリオ。まぁ市場に5月利上げという言質を取らせることもないでしょうから、上抜けもなさそうではありますが。

昨日から米国の金融当局からの発言が続いており、イエレン財務長官も力強い雇用統計が景気の強さの証左、リセッションは起こらないとしていました。

また、先ほどカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁からも発言があり、利上げ継続姿勢を堅持していました。まぁカシュカリちゃんは元々タカ派なので、あまり驚きはないですが、結局、利上げが労働市場（雇用統計）に悪影響を与えている兆候がない以上、まだ利上げを維持する必要があるという話ですね。

ドル円（日足）のチャート：外為どっとコム

ドル円の目線は上ですか下ですかという質問がありますが、まだ今のところはフラットというか、レンジ目線ですね。週明けも述べましたが、130.50〜133.50円レベルのレンジかなと。上昇トレンドといった雰囲気になるのは、135円台抜けてからでしょうか。昨年10月からのトレンドは、まだまだ下ですからね。で、今週中に135円をつける可能性は相当低いと思ってます。

どちらかというと、今日のパウエルで決定打が出て伸びなければ、一旦窓埋めでズルズル131.00円レベルまで下がってきそうな気はするんですよね。どうせ上げても決定的な発言がなければ、132.50〜132.70円レベルで伸び悩みそうです。

逆に日本の長期金利（10年債利回り）も再び上限の0.50%レベルに張り付いていますし、日銀への政策変更・期待圧力がかかってる感じで、どんどん上げていきそうな印象はないんですよね。

なので、2月10日とされる日銀正副総裁の国会提示へ向け、ニュースのヘッドライン次第で円相場は乱高下することになりますので、注意したいところではあります。

とはいえ、それでも130.00円レベルを割ることはそうそうなさそうなので、基本的には押し目待ちの認識ですね。窓埋めを待って131.00〜131.20円レベルで軽めに買い、130.50〜130.70円レベルで追加、130.00円の大台を割り込んでくるなら損切りというトレード方針は今のところ変更無しです。

→日銀次期総裁人事で政府が雨宮副総裁に打診との報道（外部サイト：野村総合研究所）

上記は元日銀の中の人（政策委員会審議委員）木内登英氏のレポートですが、かなり参考になるので読んでおくと良いかと。日銀総裁交代のタイミングで金融政策の変更はしないという視点ですね。もうすでにマーケットを始め、我々も政策転換期待を織り込んでいますが、時期尚早だと。確かに、この辺は注意したいところです。総裁交代後の日銀イベント直前に政策変更期待で円高になっているのであれば、ドル円ロングを狙いたいですね。

ユーロドル（日足）のチャート：外為どっとコム

ユーロドルのロングはどうかという質問もありましたが、まぁ数年先を見据えて買うというなら問題はないと思うのですが、短期的にはどうこうということはないんですよね。パウエルもタカ派気味でしょうから、まだ下げそうですし。歴史的低水準であるので、長い目で見れば買いなんでしょうが。

これはポンドも同じで、長い目で見れば買いなんですけど、ポンドそのものに積極的に買う理由がない以上、ドルが買われるようになると抵抗すらできずにズブズブですからね。BOE（英中銀）メンバーからタカ派気味の発言が出ても、全然伸びないわけで。まぁエネルギー価格が上がって経済的には死にそうですから、しばらく買う理由はないですね。割安だからっていうだけです。

今日は豪ドルもRBA（オーストラリア準備銀行）の利上げ、さらなる利上げが必要とのタカ派見通しで上昇しましたが、ぶっちぎりに強い米ドルにボコられて終了。まぁ中国経済、世界経済というリスクに常に晒されていますから、見通しにくいノイズの多い相場で買う理由はないですね。

というわけで、引き続き無駄なポジションを持たないで、ボケーっとドル円の押し目だけ待ってれば良いと思います。来週の米CPI（消費者物価指数）がチャンスにはなりそうなので、それまではまったり見ておきましょう。原油価格の下げも止まり、そろそろインフレ再起動の兆しが見えるかもしれません。そうなれば、株価クラッシュもありそう。ドル円の瞬間的な大きな上昇も見られるかもしれません。そのつもりで準備だけして、無駄なトレードはしないように！

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