徐々にエスカレートしていることは確実ですが、ウクライナは長距離ドローン攻撃をしていますから、今更感はありますけどね。

時系列的には、17日にバイデン政権が欧米の供与した長距離ミサイル（ATACMS：エイタクムス）の使用を許可、近日中にウクライナが最初の攻撃を行うと報じられていました。

一方、ロシアは実際に長距離ミサイルが使用された場合、米国が戦争に直接関与したことを意味するとし、そうなれば核を使用することになる…と、けん制的な発言を行なっていました。

さらに、今日（19日）には、🇷🇺ロシアが核兵器使用に関するドクトリン（基本原則）の変更を発表しました。内容としては、非核保有国が核保有国の支援を受けた攻撃を「共同攻撃」とし、核兵器の使用基準を緩和しています。

もっとも、使用は存亡の危機のみということで、引き続き使用に関しては抑制的であるとの指摘がありました。

ですが、追い打ちをかける格好で、この発表直後に🇺🇦ウクライナがロシアに対して初の長距離ミサイル攻撃を行ったことで、相場はダブルアタックを受け、2段下げの暴落となりました。

一部では、第三次世界大戦との声もありますが、果たして今後はということで簡単に解説していきますので、よろしくお願いします。

核攻撃に踏み切る可能性はほとんどない！最終的にはエヌビ決算か

ロシアが現段階で核を使う可能性は極めて低いので、最終的に為替は全戻ししやすいかなと。米国株も下げが続いていますが、20日のエヌビディア決算などを無難に通過すれば、徐々に戻して行くかなと。

ただし、欧州、テメーはダメだ！なぜ欧州がダメかというと、そもそも経済見通しが悪化しているからですね。しかも、欧州はインフレが続いています。明らかにコストプッシュ型なので、もはやスタグフレーション気味（景気後退とインフレが同時に発生する最悪の状況）というか。

まぁウクライナはトランプ政権になったら、米国からの支援が打ち切られるのが確定しているので、駆け込みでアタックを仕掛けている状況ですね。まさに最後っ屁というか。

おそらく、米国の支援が打ち切られると局面的には防戦を考えなければならなくなるため、来年以降のロシア-ウクライナの状況は膠着感が増して落ち着いて行くことになるように思います。

そういった意味で、トータルでは全く問題がないかと。基本的には、20日のエヌビディア決算が目先の株式市場の全てを握ることになるでしょう。

VIXも限定的で本格的リスクオフはまだ！とりあえず、押し目買いを意識

トランプ勝利後、急低下したVIX（恐怖指数）がジワジワと上昇しており、やはり目先はロシアというより、エヌビディアの決算への警戒感もありそうですね。
VIXの動向を見れば分かるとおり、極端には高まっていません。あくまで、ロシア-ウクライナ戦争はリスク的にさほど問題ないと見ていることが分かります。本当に核戦争への懸念が強まるなら、もっと急上昇しますからね。

どちらかというと、エヌビ決算前のポジション調整の理由に使われましたかね。落としておきたいと思っていた人は、ここで落として一旦手仕舞いということでしょう。
S&P500もダウ平均株価もここ最近はジワジワ下げ続けています。エヌビ決算を意識しているのでしょうか。ダウにも採用されましたから、重要度は増しています。

特にトランプトレードは良かったのですが、同時にインフレからの金利高を嫌気して、一旦は手仕舞いする流れが優勢ですから、エヌビディアの成長が失速したと見なされるようなことがあれば、かなりヤバいことになりますからね。

もっとも、TSMC（台湾セミコンダクター）の決算、カンファレンスコール（説明会）等を見る限り、まだまだAI需要は旺盛でエヌビディアは安泰かと思いますが。

値動き的には、S&P500が5,800-5,850ポイントのレジサポラインで保てているので、まずは買いで良いと思います。ただ、5,800ポイントを割り込むようなら黄色信号で、短期トレードの場合は一旦損切りして、大きな下げに備えた方が良いでしょう。

5,700ポイントを割り込んでくると、上昇トレンドは一旦終わりとの見方になりそうで、深めの調整やレンジも想定されますからね。まぁエヌビが堅調で、そうならないことを祈るばかりですが。

ドル円は全戻し期待も153円台を割ると上値追いに一巡感も

ドル円も基本的には全戻し期待ですね。一連の動きでリスクオフ（回避）の円高が加速。金利上昇が続いてきた米金利は、かなり反動が大きく米ドル安にもなっています。

まぁなんだかんだ、とりあえず金利も高いし、安全資産の一角でもある米国債への買いもありましたね。
それでも、ドル円の調整は限定的というか、この程度といえばこの程度ですね。とりあえず、この急落にも関わらず21日移動平均線（153.332円）がサポートとして機能していますので、153円台半ばぐらいは押し目でしょう。153.00-153.20円で追加もアリ。

ただ、153円台を割れてくると上昇一服の見方が強まりそうですから、損切りは152.90円に置いておきましょう。152-153円台で下値固めが進めば、再度買う程度で良いと思います。

上値に関しては、やはり155円台での重さが明らかですから、155円台でひと伸びしたら一旦利食いでしょうか。155.00円前後で伸び悩んで、乗せきれないパターンも利食いした方が良さそうですね。

155円から上は明らかな材料が必要な相場となっているので、あまり引っ張りすぎないようにもしたいところです。

🐼11/19 こんパンダ！
指値が全部刺さってたのだ。今日は🇷🇺ロシアが核抑止力の国家政策指針→🇺🇦直後にウクライナが長距離ミサイルでロシア本土を攻撃したことで、リスクオフになったのだ。
昨日のブログ通り、やはり153.00円が強いサポートなのだ。153円台前半で追加できればベストだったのだ。 https://t.co/1e9eQKnuc6 pic.twitter.com/gCDRccqUXy

— びん子＠社畜アナリスト (@araisanfx) November 19, 2024

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