これが為替介入だったら、流石に驚くかなぁ…という感じ。まぁ怪しげな値動きではありますが、過去（今年の）介入と比べると、値動き的には自然ですからね。
ただ、小林シャッチョのような意見もありましたので、昨日（15日）の値動きを振り返りながら、過去の介入との比較、週明けのドル円相場について解説していきますので、よろしくお願いします。

ステルス介入が疑われた11/15のドル円相場の値動き解説まとめ

昨日（11月15日）のドル円相場を見ていくと、東京時間帯（8-15時）ぐらいは小高く推移していましたが、欧州時間帯（16時-）からはズルズルと下げてしまいましたね。
まず、（1）の下げ。東京市場終盤ぐらいから崩れているのですが、欧州時間帯はずっと下げ続ける展開で、高低差としては156.50円→155.20円と最大1.3円ぐらいの下落となっています。

ただ、NY時間帯（22時-）が近づくと徐々に持ち直して上昇していくかのようにも見えました。

しかしながら、156円台に復帰できないと反落し、（2）の大きな調整下落となっています。特に材料が見当たらないのに155.80円→153.80円と最大2.0円の下落幅ですから、かなり大きな値動きでした。

このNY時間帯の（2）の値動きがステルスの為替介入ではないか、との指摘が一部であります。確かに、繰り返し繰り返し粘着的に下げさせられてる感じは、為替介入を意識させるものがあります。

もっとも、年末にかけては利益・損益の確定が出やすいこともありますので、流石に米国の金利上昇が限界に達したとの見方から、一旦手仕舞いに動いたとしてもおかしくはありません。

次回の日銀・金融政策決定会合は12月18-19日の日程で予定されていますが、週明け18日（10時過ぎ）には、植田日銀総裁の講演も予定されていますから、週明けを見越しての手仕舞いの可能性も十分あり得るかなと。

まぁ利上げの可能性は低いでしょうが、15日には加藤財務相が「行き過ぎた行動には適切な対応を取る」と口先介入を行なっていましたから、それらも合わせてヤレヤレの決済にも見えます。

まぁ答え合わせは月末に財務省HPで発表される、外国為替平衡操作の実施状況を確認したいところでしょうか。神田暴威こと、神田下財務官から引き継いだ三村財務官の手腕が見られるかもしれません。

今年2回の為替介入徹底比較！効果も薄そうだし、介入はしてなさそう？

また、過去の為替介入の値動きを見ると一目瞭然というか、規模が規模だけに、相場への影響度合いは明らかですからね。今年（2024年）は4月29日・5月1日と、7月11日・7月12日の日程で、為替介入が行われています。
かなり大きな変動を伴っているので、いずれも昨日の値動きとは異なります。また、これ以外にも為替介入を否定する材料としては、投機筋の円売りポジションが、それほど積み上がっていないことが挙げられます↓
上記は、大口の投機筋の為替ポジション動向（米国のシカゴ・マーカンタイル取引所の先物ポジション）を示すグラフですが、過去の為替介入時と比べても、円売りポジションは極めて少ないですからね。

やはり円売りポジションの解消（決済）＝円買いとなって、円高方向への原動力となるため、現状で為替介入を行なっても効果は薄いため、為替介入の可能性は低いのかなと。

まぁ流石に上値も限界ということで、一旦はポジション調整の値動きが出たと考えるのが自然のような気はします。ビットコイン以外は、トランプトレード巻き戻し気味ですからね。

週明けは植田日銀総裁の講演に注目か？序盤はやや円高もありそう

週明け（18日）のドル円相場は難しいですが、米国株も下げ、円高気味でしたから、当然のことがながら日経平均も下げてスタートすることになるわけで、ややリスクオフ（回避）の円高がでやすそうな点には注意です。

また、植田日銀総裁の講演も予定されていますからね。まぁ日本株を過度に下げることにもつながるので、刺激を避けるとは思いますが、利上げに前向きな発言が出てくるようだと、さらなる円高材料にはなりそうですからね。
レジサポラインの154.00円前後で止まれると良いですが、このレベルを再度割り込んでしまうと、レンジ加減の152.00円前後が見えやすくなってしまう点には注意です。

短期的には、153.00円レベルにある21日移動平均線（152.950円）がサポートになるかどうかですね。ここを割り込んでしまうようだと、一旦は上昇トレンドも終焉、152-155円のレンジ意識になりそうか。

なので、トレード的には、週明けにリスクオフ気味の動きで153円台に垂れてきたら、軽く買って様子見でしょうか。153円台前半で追加して、21日移動平均線割れの152.80円で一旦損切りです。

まぁ引き続き米金利は高水準なので、155-156円ぐらいまでは戻しやすいですが、157円の新高値となると材料がないと難しそうな雰囲気にはなっているので、警戒が必要でしょう。

あとは、今回の下げで投機筋の円売りポジションもそれなりに整理されているでしょうから、極端なドル安がない限り円高も限定的かと思います。

そういった意味では、152円台など円高が進んだ場面では、少しずつ円をドルに両替しておくと良いでしょう。少し長い目で見ると、1ドル＝160円はもちろん、180-200円といった水準も十分射程圏ですからね。

とにかく、極端な円高局面というのが見えにくくなっていますから、まずはそのつもりで備えていただければと思います。>今はコストがかからず、無料でドルに両替できるサービスがあります。

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