【米12月雇用統計】予想以上の強さで相場混乱?次の焦点は15日のCPI/消費者物価指数→1月11日
✅強い米雇用統計が相場を混乱させる
詳しい結果については後ほど解説していきますが、先ほど発表された米12月雇用統計は予想以上に強い数字となり、結果的にマーケットに混乱をもたらしました。
🇺🇸米12月雇用統計・結果
・非農業部門雇用者数:+25.6万人(予想+16.0万人)
→ 予想より大幅に上振れ。労働市場が好調であることを示唆。
・失業率:4.1%(予想4.2%)
→ 失業率は4.1%と予想を下回り、雇用情勢のさらなる改善を示す結果。
・平均時給(前月比/前年比):+0.3%/+3.9%(予想+0.3%/+4.0%)
→ 時給の伸び率は予想比ほぼ横ばい。ただし前年比ではやや下振れしているため、インフレ懸念は少し後退か。
このように、雇用者数が20万人を大きく超え、失業率が下がっていることから、米国の労働市場が引き続き力強いことが示されました。さらに家計調査によると、フルタイム・パートタイムのいずれも増加しており、雇用の質の面でも好調と言わざるを得ません。
もっとも、今回の賃金上昇率は前年比+3.9%と予想をやや下回っており、インフレ懸念そのものは幾分後退したとも言えます。よって、利上げを警戒するような今の動きは、やや過剰反応と言えそうで、基本的に株は押し目買いのチャンスと考えています。
◆来週の米CPIに注目
雇用統計の結果を受けた今後の市場展開は、来週15日に発表される米CPI(消費者物価指数)の内容が大きく左右するでしょう。CPIが想定どおり落ち着いた数字になれば、インフレ懸念が和らぎ、株価も戻す可能性があります。
ただし、もしインフレが強く出てしまい、利上げの可能性が高まるようなら、今後の景気・株価の見通しが一気に怪しくなるリスクも。
個人的には『好景気からバブルへ』というシナリオを想定していますが、インフレが長引くとこの見通しは崩れやすくなるため、CPIが予想どおりに落ち着くのを確認してから買い増しするのが無難でしょう。
ヘッドライン(速報)で報じられたカナダの対米報復関税の協議や、1月のミシガン大消費者信頼感指数でインフレ期待が急騰したことも、市場を大きく揺さぶった要因でしょう。
やはり関税の連鎖が続けば、ただでさえ悪い欧州経済へのさらなる悪影響が懸念されるわけで、このことがポンドやユーロ売りを加速させ、円が買われる(円高になる)理由となりました。
◆ポンド円の急落、クロス円には要警戒
こうした状況下で、ポンド円はかなり急落、直近の安値を大きく割り込んでいます。高値圏でポンド円のロング(買い)に入っていた投資家は含み損を抱えており、痛みが激しそうで、さらなる損切りからの急落も想定されます。
今後もしばらくは、ドル円以上にクロス円(ドル以外の通貨と円の通貨ペア)のロングには慎重になるべきでしょう。円が『最弱通貨』とならない限り、クロス円の上昇余地は小さいと思われます。ドル円自体も金利動向次第では上昇が限定的になる可能性が高いでしょう。
・強い雇用統計が発表され、米国の雇用は引き続き好調
・市場は金利上昇を意識し、株価は下落
・賃金上昇率はやや鈍化でインフレ懸念は多少和らぐ
・ドル円は乱高下し、最終的には全戻し
・カナダの対米報復関税協議や欧州経済への懸念も円高要因
・来週の米CPIが落ち着いた数字なら株価反転も期待
・インフレが高止まりなら、利上げリスクで警戒感が強まる
・クロス円のロング(買い)は慎重に、ポンド円急落にも注意が必要
初心者の方は、『強い雇用統計=金利上昇を意識→株価にネガティブ』という一連の流れをまずはしっかり押さえてください。
景気が良いのになぜ株価が下がるのかは、一見矛盾するように感じますが、これは金利とのバランスが強く影響しているためです。目先の短期的な相場を読むうえで非常に重要なポイントなので、ぜひ覚えておきましょう。
ただし、繰り返しになりますが、決して景気が悪いわけではなく、むしろ好調ですから、FRBが利上げに動かない限り、企業収益が伸びやすく良い環境です。金利高になれれば、徐々に株式市場は落ち着きを取り戻し、大きく伸びるきっかけだったということになるでしょう。
特にまだ株を買っていない人にとっては、これ以上ないチャンスとなりますから、ぜひ口座を準備していただければと思います。
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詳しい結果については後ほど解説していきますが、先ほど発表された米12月雇用統計は予想以上に強い数字となり、結果的にマーケットに混乱をもたらしました。
🇺🇸米12月雇用統計・結果
・非農業部門雇用者数:+25.6万人(予想+16.0万人)
→ 予想より大幅に上振れ。労働市場が好調であることを示唆。
・失業率:4.1%(予想4.2%)
→ 失業率は4.1%と予想を下回り、雇用情勢のさらなる改善を示す結果。
・平均時給(前月比/前年比):+0.3%/+3.9%(予想+0.3%/+4.0%)
→ 時給の伸び率は予想比ほぼ横ばい。ただし前年比ではやや下振れしているため、インフレ懸念は少し後退か。
このように、雇用者数が20万人を大きく超え、失業率が下がっていることから、米国の労働市場が引き続き力強いことが示されました。さらに家計調査によると、フルタイム・パートタイムのいずれも増加しており、雇用の質の面でも好調と言わざるを得ません。
株価は強い雇用を嫌気して下落
強い雇用統計は、通常、米国景気が良いということでプラス材料に見えます。しかし、景気が良い=インフレ圧力が高まりやすい→金利上昇が意識される→株価にはマイナス材料、という見方です。結果的に、一段と株価は押し下げられた格好です。もっとも、今回の賃金上昇率は前年比+3.9%と予想をやや下回っており、インフレ懸念そのものは幾分後退したとも言えます。よって、利上げを警戒するような今の動きは、やや過剰反応と言えそうで、基本的に株は押し目買いのチャンスと考えています。
◆来週の米CPIに注目
雇用統計の結果を受けた今後の市場展開は、来週15日に発表される米CPI(消費者物価指数)の内容が大きく左右するでしょう。CPIが想定どおり落ち着いた数字になれば、インフレ懸念が和らぎ、株価も戻す可能性があります。
ただし、もしインフレが強く出てしまい、利上げの可能性が高まるようなら、今後の景気・株価の見通しが一気に怪しくなるリスクも。
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ドル円は乱高下、クロス円は暴落!
今回の雇用統計直後、ドル円は一時159円に迫る場面が見られました。しかし株価が下落に転じると『リスクオフ(リスク回避)』の流れとなり円高が進行。結果的に、ドル高と円高の両面が入り混じってドル円は全戻しとなりました。ヘッドライン(速報)で報じられたカナダの対米報復関税の協議や、1月のミシガン大消費者信頼感指数でインフレ期待が急騰したことも、市場を大きく揺さぶった要因でしょう。
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◆ポンド円の急落、クロス円には要警戒
こうした状況下で、ポンド円はかなり急落、直近の安値を大きく割り込んでいます。高値圏でポンド円のロング(買い)に入っていた投資家は含み損を抱えており、痛みが激しそうで、さらなる損切りからの急落も想定されます。
今後もしばらくは、ドル円以上にクロス円(ドル以外の通貨と円の通貨ペア)のロングには慎重になるべきでしょう。円が『最弱通貨』とならない限り、クロス円の上昇余地は小さいと思われます。ドル円自体も金利動向次第では上昇が限定的になる可能性が高いでしょう。
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◆まとめ・強い雇用統計が発表され、米国の雇用は引き続き好調
・市場は金利上昇を意識し、株価は下落
・賃金上昇率はやや鈍化でインフレ懸念は多少和らぐ
・ドル円は乱高下し、最終的には全戻し
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景気が良いのになぜ株価が下がるのかは、一見矛盾するように感じますが、これは金利とのバランスが強く影響しているためです。目先の短期的な相場を読むうえで非常に重要なポイントなので、ぜひ覚えておきましょう。
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特にまだ株を買っていない人にとっては、これ以上ないチャンスとなりますから、ぜひ口座を準備していただければと思います。
▼口座開設がまだの方はお早めに!
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