✅エヌビディアは買いの好機か？
朝起きたら、結局はトランプ劇場だったというオチ。トランプ大統領は3日、中国への追加関税の大統領令に署名し、「メキシコとカナダにも25％の関税を課す」「回避余地はない」などとしていましたが、一転してメキシコとカナダに対する関税を軽減する可能性があるとしました。

待望の“トランププット”（株価急落時にトランプ政権が市場を支えるという期待感）が出たことで、これでグズグズ下げ続けていた株にも一旦買い戻しが入り、ドル円・クロス円も切り返す形となりました。
とりあえず、昨日エヌビディアを底で買えた人はおめでとうございます。今週末期日の115ドルのプットオプション（売る権利）がさばけたことで、次は129〜130ドルに溜まっているコールオプション（買う権利）を試すことになるでしょう。130ドルを上回る強引な上げもあるかもしれません。

もっとも、引き続きエヌビディアの株価を取り巻く環境は輸出規制次第という側面がありますので、楽観もできませんけどね。ただ、110〜115ドルレベルはPER的にもかなり安い水準ですので、現物であればしっかり拾っていただければ。特に新規勢にとっては大きなチャンスが来ています。

また、短期トレードなら105ドルレベルに損切りを置いて、110〜115ドルで買ってみるというのもありですね。125〜130ドルレベルで一旦利食いで。私は、そんな感じのトレードをこちらの口座でやっています↓

それでは、現状の為替や株価と今後のトレード戦略について簡単に解説していきますので、どうぞ最後までお読みいただければと思います。

センチメント的には米国株は買い！ただし関税スケジュールに注意

米国の個人投資家のセンチメント（AAII投資家センチメント調査）を見ると、相当悲観的に傾いてきているので、ボチボチ買っていけば良いと思います。やはり、ここから入る分にはリスクはそこまで高くないように感じるので、特に新規勢にチャンスが広がっていると言えるでしょう。

■参考記事➡︎AAII投資家センチメント調査とは？個人投資家の見通しから押し目・クラッシュ待ち戦略

とはいえ、じゃあこれから米国株が右肩上がりで上がっていきますかというとそうではなく、まずはメキシコとカナダ向けの関税が本当に軽減するかが問われるでしょう。

3月12日:鉄鋼・アルミの追加関税が強化される予定。
4月1日: “アメリカ・ファースト通商政策”の調査レポート提出期限。翌日の4月2日に追加関税の大きな動きが予想されます。
4月2日: 自動車に対する25％関税が予定されている日。医薬品・半導体への関税もこの時期から検討が進む見通し。

という日程で、相変わらず関税ラッシュです。第一次政権の時は、政権についてからゆっくり調査して関税検討からの発動というスパンで、その間にFRBの利下げを挟むなど株価の下支えがありましたが、第二次政権の今回は、関税を公約に掲げていただけあって、爆速で関税ですからね。

詳細が明らかにならない欧州向けの関税25％という爆弾も残していますし、今後も関税の全貌が明らかになるまでは米国株は乱高下し続けることでしょう。
まぁ景気後退懸念というのも絡んできますからね。今日も米ADP雇用報告の数字ななどで荒れそうです。

なので、買いすぎず余裕を持ちたいですね。最大でも7割ぐらいで調整し、下がったとしてもリバランス（あまり下がってない銘柄を売って、暴落した有望株を買う）で対応したいところでしょう。3割は絶望の暴落、トランプライン（トランプ当選前の株価水準）を完全に割ってから追加でしょう。

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欧州の財政拡大とユーロ高が為替相場にもたらす変化

為替に関しては欧州の影響が大きく、通常なら連立までグダグダするドイツが、連立交渉中の政党全党一致で5,000億ユーロの特別インフラ基金の創設と、債務ブレーキ改革（借入規則の全面見直し）で合意したことが話題となりました。

これにより、欧州の防衛費増額と経済回復（成長）が一気に進むとの見方が強まり、欧州株先物が急反転、国債増発でドイツの金利を中心に上昇したことから、ユーロ円が一気に上昇、連れて米国の金利上昇でドル円も上昇という流れです。
DAXも急反転で今日も強い流れとなっています。軍事費拡大からの景気刺激期待でリスクオン（選好）となっています。短期的には、欧州株、特にドイツの軍事銘柄（ラインメタル）を中心に、しばらく上昇しそうですね。

とりあえず、ドイツだけでなく今後はフランス、英国なども具体的な予算などが決まってくるでしょうから、まずはそこまでは欧州買いでしょうか。これらが一巡すると短期的なピークでしょう。トランプの欧州関税などもポイントです。

そして、ユーロがグズグズ売られ続けていましたが、ついに買われ出したことで、最弱通貨がまた日本円ということになりました。

まぁそうは言っても世界的には利下げですし、財政拡大が通貨高に結びつくとは決して言えないので上昇も限定的でしょうが、しばらくは極端な円高を考える必要はなさそうです。

ユーロが買われている限りはドル円、クロス円もロング！

ドル円も含めてクロス円のセンチメントを測る上で、ユーロの動きが極めて重要になりましたね。とりあえず、ユーロが買われている限りはドル円、クロス円は強いという認識で良いでしょう。

ユーロドル・ユーロ円の動向とトレード戦略

トランプが円安などを批判したことからドル安になっていたことに加え、欧州の財政拡大からの景気刺激期待と金利上昇でユーロ買いが加速したことで、ユーロドルは一段高となり、上抜けています。

一旦は200日移動平均線（1.07240ドル）ラインに跳ね返されしまいましたが、1.05〜1.06ドルレベルのレンジ上限は上抜けています。この状況が続く限りは、基本的にドル円もクロス円も極端な下げを意識する必要はないでしょう。

一方で、再び売られて1.060ドルレベルをあっさり割り込んでしまう場合などは黄色信号ですね。再びユーロが最弱通貨となり、円高になってしまう可能性があります。

とりあえず、200日線を抜ければ1.09〜1.10ドルぐらいは見えやすく、もう一段の上値余地が広がることになりますから、注目しておきましょう。
ユーロ円は一夜で5円近い上昇となりました。この急激な値動きにはついていきにくいですが、基本的にユーロドルが1.06ドル以上を維持している限りは、押し目を狙っていきたいところでしょう。

サポートとなりそうなのは、一目均衡表の基準線（158.641円）や21日移動平均線（157.772円）でしょうか。まずはここが支えとなることを確認したいところでしょう。

上値に関しては、明らかに159円台後半から160.00円の大台節目にかけては売り注文が並んでおり、重たそうです。抜けると162〜163円ぐらいまでは上値が広がりそうですが、そのためにはドル円も上昇するような、円売り材料が必要となるでしょう。

トレード的には、159.00円前後で軽めに拾ってみて様子見るぐらいですね。運よく160円を超える値動きに当たればラッキーですし、ズルズル下げてしまうなら、基準線割れの158.50円で損切り、撤退でしょう。

ドル円の動向トレード戦略

ドル円はドル買い材料が出てくれば一段高にはなりそうです。もっとも、その場合でも過度にユーロドルが下押される場合、ドル円・クロス円全体の上昇のドライバーが押し下げられる点には注意が必要です。

まぁ経済指標次第ですが、149円を割り込んできたら、148.50〜148.60円のサポートを頼りに買ってみる程度でしょうか。引き続き、このラインは強めのサポートとなりそうです。148.40円で一旦損切り撤退でしょう。

目標的には150.00円の大台節目となります。ここをあっさり抜けた場合は上昇に弾みがつくことになりそうですが、いずれにせよ、151.00〜151.30円は強いレジスタンスとなるでしょう。

とりあえず、為替はユーロが買われている限りはドル円・クロス円はロング（押し目買い）方針でいきましょう。欧州にネガティブなニュースが出て、ユーロが急落して円高になっていく場面などは、ユーロ円はもちろん、豪ドル円などもっとも弱いオセアニア通貨などをショートしていくと良いでしょう。

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