ダウ1153ドル安の真犯人、メタ減益の正体とは?暴落したメモリ株が「バーゲンセール」な理由【7月30日】

ダウ1153ドル安の真犯人、メタ減益の正体とは?暴落したメモリ株が「バーゲンセール」な理由【7月30日】
岐阜さんもキオクシアを切ったし、短期的には一旦底を打ちそうな気配。とりあえず、ポジションが足りなければ積極的に買っていくバーゲンセールだと思います。

それでは、昨日今日の各市場の値動きやFOMCやメタの決算などを深堀しつつ、なぜバーゲンセールなのかを解説していきます。ぜひ、最後まで読んでください。

✔︎ダウ1153ドル安の真犯人:FOMCの政策金利据え置きではなく、19年ぶり高水準(5.22%)まで跳ねた米30年国債利回りです。

✔︎メタ決算が暴いた構造:本業の広告は絶好調ですが、利益率が急減しています。原因はAIサーバーの減価償却費という『巨額の支払い』です。

✔︎今後の投資戦略:メガテック(払う側)から、メモリ・ストレージ銘柄(もらう側)へ資金の重心を移すタイミング。ただし、本命資金は9〜10月まで温存も検討してください。

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昨夜のFOMCがもたらした『金利の歪み』

日本時間7/30未明に発表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)では、政策金利が3.50〜3.75%に据え置かれました(5会合連続)。

中身については、前回よりはハト派という見方と、タカ派だったという意見で割れていますが、長期金利が上がったことが株価にとってはネガティブとなりました。

まず、票決は9対3で、反対した3人の総裁全員が『利上げすべき』と主張。

ウォーシュFRB議長は会見で、今回を『利上げの一時停止』と呼ぶべきではないという趣旨の発言をしつつ、市場が長期金利を押し上げたことで金融環境はすでに引き締まっている、という認識も示しました。

要するに、前回はバリバリのインフレファイターぶり(超タカ派的)でしたが、ややバランスをとったことでハト派との見方も生まれました。

この結果、市場に大きな歪みが生じています。

市場は『9月の利上げを織り込みすぎる必要はない』と読んで2年債利回りが下げる一方、『インフレは放置される』と警戒して30年債利回りを5.22%まで押し上げました。

この長期金利の上昇がグロース株を中心に直撃し、ダウ平均は1,153ドル(▲2.19%)の急落となりました。要するに毎年金利が5.22%もつくなら、株を買う理由がないですからね。グダグダな相場だった分、株価が売られる格好の理由にされました。

メタの決算を解剖:なぜ『絶好調なのに減益』か

早朝に発表されたメタの決算は『AI投資で減益』と片付けられがちですが、中身を開けると全く違う景色が見えます。

まず、本業(広告事業)は文句なしの絶好調です。

・広告表示回数:+14%
・広告単価:+12%
・全社売上高:608.0億ドル(+28%)

しかし、利益率は急激に悪化しています。

・費用合計:420.3億ドル(+55%)
・営業利益率:43% → 31%(12ポイント低下)

訴訟関連費用(24億ドル)やリストラ退職金(11.8億ドル)といった一時要因を除いても、営業利益率は約37%まで落ち込んでいます。

そして、赤字を垂れ流していると思われがちなメタバース部門(Reality Labs)の赤字拡大はわずか0.9億ドルに過ぎません。

真の犯人は、心臓部である『Family of Apps(メタ社の提供するメッセージアプリの相性)』の利益率低下(約53.0% → 約38.8%)です。

💡費用激増の正体は『AI設備の減価償却』

費用の内訳を見ると、研究開発費が129.4億ドルから216.6億ドル(+67%)へと、87.1億ドルも激増しています。売上高に占める研究開発費の割合は、約27%から約36%へ跳ね上がりました。

この『研究開発費』の中身は、純粋な研究費ではありません。AIサーバーなどの減価償却費、データセンターの運営費、外部クラウド利用料です。

巨額の設備投資をして完成したAI設備のコストが、売上成長を上回るペースで食い潰しているということですね。

要は広告エンジンは絶好調ですが、その利益をAIデータセンターとAI人材に猛烈な勢いで再投資しているため、利益率が削られた決算となっています。

メタの『費用』はメモリ企業の『売上』

結局はこれなんですよね。メタの損益計算書に乗った減価償却費は、過去に発注して支払いが済んだサーバー(GPU、CPU、HBM、DRAM、NAND、SSDなど)の記録に他なりません。

つまり、メタの利益率を削ったコストは、そのままメモリ・ストレージメーカーの売上と粗利益になっています。そして、今後もそれは乗り続けるでしょう。

このように、マイクロンの直近決算における『粗利益率84.9%』という驚異的な数字は、メタやマイクロソフトが『払う側』に回った結果として存在しているわけです。

💪メガテックは『もっと払う』と宣言

メタは2026年の設備投資見通しを1,300億〜1,450億ドルへ引き上げました。マイクロソフトも通期で約1,900億ドルの計画を維持しています。一足早く決算を発表したアルファベットも、150億ドルの積み増しです。

いま起きている非対称性は以下の通りです。

💸払う側(メガテック):減価償却費が積み上がり、損益計算書は悪化している。

💰もらう側(メモリ):メガテックの巨額発注が受注残となり、これから売上として乗ってくる。

というわけで、私はメモリ株について、強気な姿勢を1ミリ足りとも崩していません。

なぜメモリ株は暴落しているのか?

「もらう側が儲かるなら、なぜメモリ株は半値になっているのか?」という疑問はごく自然です。その答えは、企業の業績ではなく『需給の悪化』にあります。

❌韓国当局のレバレッジ型ETF規制強化による強制的なポジション解消

❌それに伴う追証の連鎖と大規模な資金流出

❌30年金利の上昇(5.22%)による割引率の悪化

❌需給が最も悪化する9月を控えたポジション圧縮

キオクシアやSKハイニックスなどの急落を見ても、機関投資家の売りではなく、規制や追証による個人投資家の『メカニカルな売り』です。このメカニカルな売りは、玉が切れれば必ず止まります。

元に戻った際のリターンを考える

『AI設備投資は続く』というシナリオが実現した場合、資金をどちらに寄せるかで期待値が大きく変わります。高値回復に必要な上昇率を比較してみましょう。

🇺🇸サンディスク(SNDK)
年初来 +328.0%/高値から ▲56.9%/高値回復に必要な上昇率:+132%

🇺🇸マイクロン(MU)
年初来 +158.9%/高値から ▲41.1%/高値回復に必要な上昇率:+70%

🇰🇷SKハイニックス(000660)
年初来 +103.7%/高値から ▲55.6%/高値回復に必要な上昇率:+125%

🇯🇵イビデン(4062)
年初来 +105.5%/高値から ▲49.7%/高値回復に必要な上昇率:+99%

🇺🇸コヒレント(COHR)
年初来 +20.3%/高値から ▲49.5%/高値回復に必要な上昇率:+98%

🇺🇸ルメンタム(LITE)
年初来 +63.4%/高値から ▲44.5%/高値回復に必要な上昇率:+80%

⚠️参考:マイクロソフト(MSFT)
年初来 −17.4%/年初水準の回復に必要な上昇率:+21%

上記は私の推奨銘柄と、年初来のリターン(現在の)、そして高値からのドローダウンと高値回復までに必要な上昇率です。

要するに、元の水準に戻るという前提で見れば、マイクロソフトとサンディスクでは、受け取れるリターンには最大で6倍の差が生じます。

高値から半値以下になっても、多くの銘柄は未だに年初から2倍以上の水準です。これこそが、『もらう側』に寄せていく理由です。

もちろん、これらの銘柄は下落時にも大きな振れ幅を伴います。『半値だから割安』と盲信せず、9月までに一段の下落(▲20〜30%程度)があるリスクも想定しておく必要はあります。

具体的な資金シフト(リバランス)戦略

私はほぼフルポジで、追加入金がほぼできないため、ここからはリバランス(資金シフト)を意識しながら、メモリ・ストレージ株に寄せていきます。

具体的には、株価の安定しているメガテックを売って、暴落したメモリ・ストレージ株を買うということです。

最近投資を始めた、あるいはこれから投資を始めるような初心者の方は、以下の4つのポイントを意識すると良いでしょう👇

①まずは新規資金の行き先を反転
今あるポジションを慌てて売る必要はありません。毎月『メガテック7割・半導体3割』で買っていたなら、当面は『メガテック3割・メモリ7割』へと新規投入の比率を反転させます。

②削るなら『大きくなりすぎた銘柄』から
含み益があるからと手放し、含み損の銘柄ばかり残すのは危険です。資産の20%を超えていたら15%に戻すなど、『比率』で削るってバランスを取ると良いでしょう。ただし、メモリに寄せると決まっている場合は、機械的にメガテックを削る覚悟で。

③一括で買わず、5〜10%ずつ分割する
9月までにフルポジにするなど決めて、レートとタイミングを分けて投入します。最初の1回目は外れる前提で設計してください。

④メガテックを『ゼロ』にはしない
新たにメガテックを買う必要はありませんが、キャッシュフローが豊富なメガテックは安定しています。手持ちを全てメモリに変えてしまうと、いざという時の弾薬(資金)が枯渇し、リバランスできなくなるので少しは残しておきましょう。

今回の急落で厳しい方もいると思いますが、だからこそ底をピンポイントで当てるのではなく、徐々に『もらう側』へ重心を移していくことが、今のベターな戦略だと考えています。

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まとめ:暴落の今だからもらう側へ寄せていく

✅FOMCはタカ派据え置き。30年金利5.22%の上昇が株式市場を圧迫。

✅メタの利益率低下(53.0%→38.8%)の犯人は、AIサーバー等の減価償却費。

✅メガテックの巨額な設備投資(費用)は、そのままメモリ(AI)企業の売上となる。

✅メモリ株の下落は業績悪化ではなく、韓国の規制や追証による『メカニカルな需給悪化

✅高値回復時のリターンは、メモリ銘柄の方がメガテックより圧倒的に大きい。

👍アクション:一括投資は避け、5〜10%ずつ『もらう側(メモリ株)』へ資金を寄せていく。資金の一部は9〜10月のために残す(投資初心者の方)。

底を完璧に当てる必要はありません。適切なツールを使い、手数料を抑えながら淡々と分割で仕込んでいく仕組みを作った人が、次の上昇相場で大きな利益を手にします。まずは少額から動ける取引環境を整えておきましょう💪

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ゆきママ
元主婦系投資インフルエンサー。過去にはFX攻略.com(雑誌)やMONEY VOICE(Web)で連載。

現在はFX・証券会社とタイアップして初心者・中級者向け相場解説中、みなさんの質問にバシバシ答えます!フォロワーさん優先。お仕事依頼もこちらまで→https://x.com/yukimamax/

FXではリアルトレードコンテストで2764人中20位(著名投資家の中でぶっちぎり優勝)するなど、実績多数→https://00m.in/LtHlA

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