今日は21:30に米6月雇用統計の発表が予定されています。まぁ基本的には押し目を狙うイベントにはなるのかなと。最近の米国経済指標は全体的に弱めなだけに、やや弱気バイアスで発表を迎えそうですからね。予想並み以上なら、プチサプライズでドル高からの円安トレード再加速でしょう。

しかも、よほど弱くないと利下げ織り込みによるドルの先安感というのは生じにくいですからね。金利先物市場が織り込む利下げ確率を見ると、すでに9月と12月の年2回の利下げに傾いているわけで、これ以上の織り込みになるのは相当弱い数字が出ないと難しいように思います。
ワンチャン年3回あるのではという織り込みです。ですが、ドル円・クロス円はなかなか下げてないわけで。背景に構造的な変化、しつこい円安トレンドが変わるには、やはり日本政府・日銀サイドの動きがないと難しいのではないかと思います。

というわけで、今日は雇用統計の展望とドル円、欧州政治の状況とクロス円のトレード戦略、ビットコインに触れていきますので、よろしくお願いします。

ビットコインは利下げ期待が高まらない限り調整継続か

ビットコインに関しては、予想が見事的中ですね。まぁETF上場しても7万ドルの高値を取り返しに行けない時点で、一旦は調整模様でしたからね。そもそも論としても、ビットコインを持ってる層にはあからさまな偏りがあるので、初期から投資していた人が売りたいと思ったら終わる相場でもありますし。

→参考記事：エヌビディア3日連続暴落！半導体セクターは調整へ？ネクスト銘柄も含めて解説→6月25日

あとは、直近は米国の金利高で市場にあるドルがキリキリと回収されるタームなわけで。いわゆる金余り、インフレ（通貨の価値が下がる）に対する懸念から余ったドルをぶん投げておくにはちょうど良かったのがビットコイン、暗号資産なわけですが、今はみんなAIに夢中になってきてますしね。

ドルは回収されて余らないわ、AIに投資しなければならないわで、ビットコインに投資するだけの余力がなくなりつつあるということでしょう。
5万ドル（800万円）ぐらいまでは調整しそう。ここも割り込んでくるようだと、ぶん投げモードで4万ドル割れもあるかといったところでしょうか。

今日の雇用統計が予想を下回り、利下げがいよいよ間近という状況になれば一安心で、5万ドル前後から買っていって良いと思いますが、強めの数字が出るようであれば、もう少し調整は続くものと考えて取り組んで行くのが良いでしょう。

一旦バブルも一巡して、次の材料を探していますし、今はどう足掻いてもAI、AI、AI、AIトレードが機能してますから、そこに勝てないようだと厳しいままでしょう。

ドル円は雇用統計の大崩れがなければ押し目狙いで！

雇用統計が弱めの数字となっても、クロス円の円売りがドル円を支えることになりそうなので、よほどのことがない限り極端な円高はないのかなと。そういった意味では押し目買い継続ですね。

雇用統計の予想値は、非農業部門雇用者数が＋19万人前後、平均時給が前月比＋0.3%・前年比＋3.9%とそこそこ堅調な数字が想定されています。正直、最近の米国の経済指標を見ていると滑りそうな予感しかしませんが、バイアス的には弱気で調整も終えているので、基本的には押し目買いで良いのかなと。
今日は買い場としてきた160円台半ばまで調整する場面もありましたが、ジリジリと160.80円まで戻してきました。雇用者数がよほど下振れて＋10万人を大きく下回るとか、平均時給が前月比で0.0%とかマイナスに落ち込むとか、そういったことでもない限りは、なかなか160円レベルを割り込んでいくことはないように思います。

まぁ予想をチョイ下回る程度なら、ドル安でもクロス円は上昇しそうですからね。そういった意味で、まずは軽く買いつつ、160.20-160.30円レベルで追加して、損切りは159.50円ぐらいに置いておくぐらいで良いと思います。

強い数字が出れば162円台を突破して163-165円が見えてくることになりますが、直近2週間の変動が4%を超えると為替介入になりやすい傾向があり、その水準が163円ですから、162円台半ばを利食い目標にしておきたいですね。

ちなみに、弱い数字が出たら追撃の為替介入が入るパターンも想定されますが、今回に関しては控える可能性が高そう。相場的にはドル云々というよりも、円サイドが問題ですからね。日本政府・日銀が対策をしない限り、基本的に円安は終わらない可能性が高いため、万が一に備えて温存ではないでしょうか。

7月末の日銀会合の結果次第では、さらに円安が加速して1ドル＝170円を試す可能性すらあるわけで、その時に備えなければなりませんからね。ドル安材料が出たら一旦はそれで満足で為替介入は控えるように思います。

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労働党の圧勝でポンドは買い！ユーロはやや買いにくくなったか

英国総選挙は労働党の圧勝で650議席中400議席以上を確保とのことで、過半数を大幅に上回りました。労働党のスマーター党首は選挙公約として、①EUとの関係改善、②増税をしない、③財政規律を守る、これらを掲げていますので、とりあえずはポジテティブに反応しています。

もっとも、今後は党首選で誰が英国首相になるかという問題が出てきて相場が揺れる可能性はあるので、その点には要注意でしょうか。
まぁポンドに関しては、フランスや米国のようなグチャグチャした先の見えない政治不安が解消されたというか、労働党一本勝負といった感じなので、基本的には労働党がおかしなことを言いださいない限りは堅調になりそうで、まずは上目線でトレードしていきたい。

流石に200.00円の大台割れみたいな動きを見たら損切りですが、デイトレレベルなら204.00円レベルのサポートとして、1-2円の調整があれば積極的に拾っていきたいころでしょう。早めなら21日移動平均線（202.216円）割れで一旦損切りでしょうか。

逆に上値は207円レベルは見えましたね。206円を1回抜けていますので。上がる時は210円ぐらいまで見えそうなので、そのつもりで。
フランス総選挙は、土壇場でマクロン派閥と極左が協力して候補者を一本化したことで、極右政党の国民連合（RN）が過半数割れ確実の見通しとなり、逆にやや買いにくくなったのかなと。

まぁ極右の第1党がほぼ確定したわけですが、いずれの政党も過半数を獲得できないハングパーラメント（宙吊りの議会）も確定しており、グチャグチャした状況が続く可能性がありますからね。

最悪、何も決まらないみたいな事態が数週間から数ヶ月続くわけで、そういった意味でユーロの安定というのは遠のいた印象。もっとも、円売り自体は継続なので、それなりにはじわじわ買われるでしょうが、優先度は下がった印象ですね。

172円レベルを割り込んでくると、調整色が強まりそうなので、172円台に差し込んできたら拾ってみるぐらいで、172円割れてズルズルの場合は政治状況を確認しながら、確実に底打ちを待ちたいところです。

とりあえず、こんな感じですね。ドル円、クロス円は引き続き押し目ですが、まずはドル円、ポンド円を中心に組み立てつつ、オプションでユーロ円や豪ドル円などもどこかで拾っていくというイメージで良さそうです。

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