今週はビッグテック（グーグル、アマゾン、アップル、おまけでメタ）の決算に、2023年初めてのFOMC（米連邦公開市場委員会）、そしてトドメに雇用統計と今年最も忙しい1週間になるかもしれません。まぁ大荒れ必至だと思います。

暴落確定ですね！！ https://t.co/pus7eEY9ZI

— 米国株アライさん💛完全先出しFX実況戦士 (@pawhara_arai) January 28, 2023

ほんと暴落するかもしれんなぁ…。株価にとっても為替にとってもFOMCが焦点となりそうなので、まずはその結果を見ていくことにはなるでしょうが、メッセージとしては難しいですね。マーケットが単純に利上げペースの減速を好感するなら、もう少し相場は長続きするでしょうが、株価がゴリゴリ上げていくかと言えばやはり微妙。

というわけで、今週の見どころや展望について、株・為替それぞれ解説していきますので、よろしくお願いします。

米国株：利上げ減速を素直に好感するなら相場はまだ続くが…

決算の多くはコンセンサスを下回っているものの、ある程度は織り込み済みだったのか、今のところはマーケットもそれほど失望はしてないんですよね。もっとも、今週はビッグテックの決算に加え、AMDやクアルコム、フォードなど大手企業の決算もあるので、やはり決算も波乱要因ではあるでしょう。

あとは、なんといってもFOMCが最大の焦点。このところのインフレ指標の下振れもあり、今回は0.25%の利上げ、そして次回3月で利上げ打ち止めが見込まれています。まぁこれに関しては、その通りになる可能性はあるでしょう。利上げ打ち止めを好感して株価が上がるのであれば、まだしばらくはジリジリ上昇しそうではあります。

もっとも、パウエルFRB議長も何度も繰り返しているように、労働市場がまだまだ強い状況ですから、インフレがしっかり下がり切る、景気が大きく悪化するまで利下げ軌道になっていくかどうかは微妙なところ。市場の織り込みほど急激に利下げをする可能性は低いでしょう。

結局のところ、利上げペース減速・利上げの打ち止めというのは、急激に上げすぎた反動の表れでもありますから、今はそこまで弱くない決算や弱くはない経済指標を受けてソフトランディング軌道を想定していますが、実は各投資銀行が想定するリセッション（景気後退）確率は過去最高レベルですからね。

急激な利上げの引き締め効果に加え、ウクライナ戦争など不確定要素が多く、それ次第で悲惨な状況になりかねないという見方ですから、注意した方が良いでしょう。

米主要株価指数（日足）:TradingView

短期的には上げ余地を残しているとは思いますが、上がれば上がるほど反動も大きくなりますからね。FOMCとビッグテックの決算を乗り切ったとしても、将来はなお見えない状況が続きますから、あくまでも短期で追っかけるか、軽い押し目を狙う程度でしょう。大きな下げがあった場合は触らないほうが無難ですね。クラッシュの始まりの可能性は否定できません。

目先は円高リスクもありますから、個別銘柄はまだ買わなくて良いと思います。特に今回の決算を乗り切ってしまったところは買わない方が良いですね。今回はギリギリ乗り越えられても、次、その次あたりが本当に怖いです。

そういう意味で、好決算を受けて上がったテスラ（TSLA）はしばらく買う必要ないでしょう。クソ決算気味のインテル（INTC）やマイクロソフト（MSFT）は買っても良いと思います。特にインテルは配当もありますから、チクチク買って寝てればクソ安定な銘柄です。どうせ半導体工場は復活していく運命なので。

塾生から寄せられたファイザー（PFE）のチーフの暴露話ネタは、全く海外メディアで取り上げられてませんので、完全無風かと思います。まぁネタっぽいので、あんまり反応しないのが吉ですね。

とにかく、とてもじゃないけど高金利が維持されてリセッションになりそう、下手したらハードランディングありそうという中で、株を買い進めていくのは狂ってるとしか言いようがありませんから、個別銘柄のポジションは4割以下にして現金確保して眺めてれば良いと思います。ただ、全く持ってない場合は決算がダメだった企業を少しずつ買うのはアリかと。一番底近い可能性が高いですから。

為替：ドルが強まりそうな材料はナシ！基本はドル円の戻り売り狙い

トータルでドルが強まりそうな要素はないんですよね。FOMCで高金利が維持されるという話になったとしても、金利が上がっていくわけではないですからね。米国以外の国が想定以上に金利を上げていきそうな状況ですから、そういう意味でドルの相対的な強さというのは、だんだん下がっていくものと思われます。

ドルインデックス（日足）:TradingView

FOMCでドルインデックス（ドルの強さを指数化したもの）が鉄板の101ポイントレベルを割り込んでいくかが焦点ですね。ここを割り込んでいくなら、一旦はドル安という見方が強まることでしょう。

あとは、雇用統計、特に平均時給がよっぽど強ければ別として、全体としてのインフレ傾向は明らかですから、少なくともドルがどんどん強くなっていく展開は考えにくいのかなと。あるとすれば、ウクライナ・ロシア戦争の悪化でユーロが売られた場合とかでしょうね。

ドル円（日足）のチャート：外為どっとコム

ドル円は天井が見えた感があります。円高の再起動には日銀の後任人事など、これまた材料が必要そうではありますが。下げると買われる場面もあるので、やはり絶対的な日米金利差がある限り、材料なしに底なし沼的展開はないということですね。

ドル高に引っ張られて上昇していく場面があれば、戻り売りで良いのかなと思います。円売りが加速していく場合は様子を見たいですね。ドルが伸びていく力は弱いですが、円売りそのものは結構しつこいので。

経済指標などの材料が出て、跳ねた場面を叩いていくのがベターでしょうか。FOMCでジリジリ続いていたドル安が大きく変わらない限り、ドルはなんだかんだ弱いままだと考えています。

様子見ながら130円台に頭を出してきたら叩くみたいなのがちょうど良さそうですね。あとは、指標ギャンブルでドル安にかける、雇用統計の逆張りでしょうか。FOMCは織り込み度合い次第だとは思います。発表前にドル高なら売りで勝負ですが、その可能性は低いでしょう。とにかく、下方向を意識してどこで売るかの勝負。

ユーロドル（日足）のチャート：外為どっとコム

ユーロドルは結局、ドルの上げ下げですからね。ECB（欧州中央銀行）の引き締め観測もあって、ややユーロも買われていますが、そこまで強い値動きではありません。やはり経済的な弱さが目立って上値が重たいですから、あえて買う必要もないでしょう。

かといって、ドルは短期的に弱いですから、売るのも難しいといった状況。トレードするメリットはあまりありません。これはポンドも同様です。ただ、ポンドの場合は歴史的な低水準ですから、大きく下がったら買いなんでしょうけど。

中国の経済再開、経済再開によるエネルギー高、そして中央銀行（RBA）がインフレ警戒ということで、豪ドル・NZドルといったオセアニア通貨は上がっていますが、ノイズは大きいのでごく短期で買うぐらいでしょうか。トレードとしては、ドル円の戻り売りが安定なイメージです。

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