日経平均は年初来高値へ。終値ベースではやや失速しましたが、上値追いといった雰囲気は継続でしょう。来週はいよいよ上抜けかといったところではありますが、そのためには米金利の低下、低下補強材料が出てくるかどうかが重要かと思います。

日経平均もそうですが米国株もナスダックを中心に半導体関連銘柄、グロース（成長株）が上昇のエンジンですからね。決算が業績好調ということもありますが、それ以上に金利低下が寄与していますからね。実際問題として、決算好調だったエヌビディアが失速していますから、伸びている半導体銘柄の業績相場というよりは、やはり米金利の低下が大きいでしょう。

米2年債/5年債/10年債利回り（日足）のチャート

米国の金利に目を向けると、米長期金利（10年債利回り）はオーバーシュートして5.0%の大台をつける場面もありましたが、11月1日のFOMC（米連邦公開市場委員会）結果を受けて利上げ打ち止めムードの高まりから急落。さらに14日の米10月消費者物価指数（CPI）が予想を下回ったことを受け、債券市場は利下げを織り込んで一段と下落が加速しました。

ただ、今週末はやや金利が上昇しており、来週以降、一段と金利を押し下げる材料が出てくるかどうかが注目されます。日々の経済指標次第ではありますが、特に30日の米10月PCEコア・デフレーター（個人支出のインフレ指数）の結果が重要になるでしょう。

これが予想を下回れば一段と金利低下から、さらにグロースを中心に株価が上昇していく可能性があります。もちろん、予想を上回るような数字が出た場合は、金利高からグロースが売られ、株価が大きく低下するパターンになりやすいので要注目です。

それでは、来週（11月27日-12月1日の週）の株と為替の展望、トレード戦略について簡単に解説していきますので、よろしくお願いします。また、1回取引で4,000〜5,000円もらえるお得なキャンペーンやってますので、興味のあるサービスがあればブログのバナーを活用して口座開設いただけると、更新意欲がアップしますので、よろしくお願いします↓

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株：1年で最も強いシーズンへ！基本的には買いを意識

感謝祭前後から12月中、1年で最も米国株が上昇しやすい傾向のある時期なので、ここで売りという戦略はあり得ないでしょう。基本的に株を買うシーズン。まぁ12月12〜13日のFOMCは懸念材料ではあるものの、年末は政策を動かしにくいという意味でも、よほどのことがなければ利上げはないわけで、基本的に買いから入りたい。

一方で、何度も繰り返している通り、債券市場の織り込みはやや過剰とも言えるため、どこかでギクシャクする可能性は割とあるのかなと。なので、高値から突っ込んでいくというよりは、小崩れした辺りから入っていきたいところでしょう。

ちなみに、中国の謎の肺炎拡大については未知数なものの、WHO（世界保健機関）が大丈夫だって言ってるから大丈夫やろ（震え声）。まぁ世界的にもコロナに打ち勝った経験があるので、もうそんなに動揺することはないように思います（フラグ）。影響が出るとしても、もうちょっと先でしょうね。

まぁナスダック100指数は特にビッグテックの比率が高いので、いわゆるマグニフィセント・セブン（アップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、メタ、エヌビディア、テスラ）の動向が鍵を握ることになります。週末ナスダックが失速したのは、これらが上がらなかったからと言えるでしょう。ヒートマップを見ても、直近1週間のビッグテックは振るわずですからね。

直近1週間のS&P500ヒートマップ。サンタクロース・ラリーの始まりと言われる感謝祭週は、相場を牽引してきたマグニフィセントセブンが振るわず。コッカラッス？ pic.twitter.com/vBmPRKRiXu

— 米国株ゆきママ💛FX実況アライ軍筆頭戦士 (@pawhara_arai) November 25, 2023

エヌビディアは業務用半導体を作ったそばから言い値で売れる独壇場ではありますが、中国の輸出規制が重しと期待値が高すぎて反落。AI銘柄で最有力候補のマイクロソフトも、出資するオープンAIのアルトマンCEOに絡んだゴタゴタで上下動のヨコヨコという展開。どちらもボチボチ落ち着けば伸びそうではありますが、ナスダックは押し目待ちの認識。

ナスダック100CFD（日足）のチャート

ただ、値動き的には季節的要因もあるものの、企業決算云々というより、やはり金利低下の恩恵が大きいと言えるでしょう。流れが大きく変わったのは、11月の1日（FOMC発表）、そして一段と急騰したのも14日（米CPI発表）です。30日発表のPCE（個人消費支出）で米金利が上昇していくようだと、さらなる上値更新はかなり厳しいような。ただでさえ、来週は政府債の発行が予定されていますからね。

短期的な戦略としては、15,750ポイントに損切りを置いて、15,800〜15,900ポイント水準でロング、そのままPCEに突入してギャンブルでしょうか。PCEが強ければ、14日のCPIで上昇した分を吐き出して15,500ポイントは見えやすいでしょう。サンタクロースラリーを意識するにせよ、まずはこのレベルからでしょうか。政府債発行も重なって金利急騰なら、15,000ポイントぐらい下値が広がる可能性に警戒しておきましょう。

日経225CFD（日足）のチャート

チンパン日経平均も、結局は米金利次第ですからね。金利低下の補強材料さえ出てくれば、34,000円を超えて35,000円を伺う展開にはなると思いますが、逆パターンならグズグズ行きそう。20日平均が32,400円前後にあるので、32,000〜32,400円レベルが大きな押し目ポイントかなと。

上がっても35,000円程度でしょうから、無理して高値で買うほどでもないかなと。まずは30日のPCEを確認したい。とりあえず、33,000円台割れを待ちたいところか。

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為替：円の先高感はなく円売り継続！米ドル安ならポンド円の押し目を狙うのもアリ？

為替も米金利次第。今週は投機筋、ヘッジファンドの売りポジションの解消で円高に進んだとの指摘があり、薄商いな中で147円台前半まで急落する場面もありました。ただ、売り一巡後は再度円売りで反発。ドル買いには敏感に反応する場面もありました。

ドルインデックス（日足）のチャート

ドルインデックス（主要通貨に対するドルの強さを指数化したもの）を見ると、米ドルそのものの上値はかなり重そうですね。一方で、ドル円は円売りに強く支えられる格好で、ドル安もあってクロス円は伸びやすい状況となっています。この米ドル安の流れが継続するかどうかが、クロス円にとっては特に重要でしょう。

米ドル円（日足）のチャート

やはり米金利次第というか、ドル買い材料が出てくればといった感じですね。金利高になれば、1ドル＝150円の大台節目はあっさり回復してもおかしくない位置なので。

トレード的には、とりあえず軽めに買って様子を見つつ、短期・デイトレ前提なら148.80円割れの148.70円で損切りでしょうか。スワップを意識してやや長めに持つのであれば、148.20〜148.40円で厚めに追加して、89日移動平均線（147.613円）割れの147.50円で一旦損切りして下値確認でしょうか。

米PCEが弱ければ大崩れもありそうですが、特に序盤はそこまで材料がないだけに、そこで147円レベルまで落ちてくるのであれば黄色信号。一旦損を確定させて逃げることも考えておきましょう。

150円台に乗せれば、151円台は見えやすいので、利食い目標はまずは151円台でしょう。米PCEが強く金利だかなら152円台も十分狙えるでしょう。為替介入も152円レベルではないでしょうから、154円ぐらいを最大目標に見ています。

ユーロ円（日足）のチャート

ユーロドルはドル次第。スワップ的にもあまり意味のあるトレードにはならないので、あえて触る必要はないでしょう。強いて言えば1.10ドルを背にショートですが、全てはドル次第。

ユロルをわざわざ触るぐらいなら、ドル安・ドル高、どちらでも円売りは変わらないので、大崩れした時にユーロ円の押し目を拾う方がよっぽど幸せになれそう。ドルの先安感も根強いので、ドル高と円高が重なった瞬間に押し目を狙っていきたい。

ユーロ買い材料に乏しいため、流石に163円台では買いにくいものの、162円台半ばぐらいから拾って、161円台に差し込んできたらナンピン買い増し、流石に161.50円レベルでは一旦損切りして、次の値動きを待ちたい。

上値的には164円台を超えると青天井感が出てきます。特に米PCEが弱めの数字となった場合、ドル安の織り込みは強まりますから、そこでは積極的に上値を追いかけたい。

ポンド円（日足）のチャート

ポンドは単純に強かったですね。なんだかんだありますが、ドル安前提でドルストレートを触りたいなら、ポンドドルでしょうか。ポンドが強かった理由は、ベイリーBOE（英中銀）総裁がタカ派発言をしたことが大きいでしょう。あとは、英国の経済指標もやや強めでした。

ベイリー総裁がタカ派だった理由としては、インフレとの戦いですね。米国を中心に世界的な金利低下があり金融環境が緩みそうなことと、スナク政権が大幅な減税を行なったことで、インフレ見通しに変化が出てきたこと、上振れリスクが出てきたことが大きいでしょう。この一連の流れはかなり重要です。

この辺は米国も同様で、金融環境が緩めばインフレリスクは高まるわけですから、逆に利上げしなければならないと。そういった意味で、市場の利下げ織り込みは行き過ぎなんですよね。だから、PCE次第で米ドル買い戻しの逆襲相場は十分あり得ます。

一方で、米PCE弱めでドル安となった場合、ドル安でドル円の下落に巻き込まれる形でポンド円も下げますから、その押し目に乗っかりたいですね。基本的に21日移動平均線（185.476円）が目安になりそうなので、186円台に差し込んできたらコツコツ買っていくぐらいでしょう。21日線割れで一旦損切り。

米PCEの数字が弱ければ、初動はポンドドルに乗っかりつつ、ポンド円の押し目を狙うトレードというのも良さそうなので、もしかすると来週はそういったトレードをするかもしれません。

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