クレディスイスが直撃を受けている!?まぁ大きすぎて潰せないでしょうから、新興のシリコンバレー銀行やシグネチャー銀行のように安易に破産宣告されることはないでしょう。それを見越しているからこそ、ずっとヤバいヤバい言われて数週間に一度は市場最安値を更新していても、みんな無視していたわけです。

しかしながら、シリコンバレー銀行やシグネチャー銀行といった、そこそこ規模の大きな銀行でもあっさりぶっ飛んだわけですから、ずっと財務がヤバいヤバい言われてたクレディスイスは大丈夫やろか？もしかしたら大丈夫じゃないんちゃうか？的な心理が台頭し、今の相場になってしまっています。

🇨🇭クレディスイス
・筆頭株主のサウジアラビア国立銀行が規制のため支援強化を否定
・株価が下げ幅を10%に拡大、過去最安値
・CDS市場では、デフォルト確率38%を織り込む

📉市場はリスクオフへ
・質への逃避再びで円高＆ドル高に
・前回はスイスフラン高でドル安だったが、今回はフラン売り pic.twitter.com/p0r3p9uQo4

— 米国株アライさん💛完全先出しFX実況戦士 (@pawhara_arai) March 15, 2023

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で、資金流出が止まらないというのは、シリコンバレーもシグネチャーもクレディスイスも同じ現象ですからね。一連の銀行倒産でヤバいんちゃうかムードが高まっていますので、なおさら資金が流出しているのではという懸念を誰もが持つのは当然の帰結。

まぁクレディスイスはずっと資金流出が止まらず、それを埋めるためにアジアの富裕層向けに年率6〜7%の預金金利を提示してるらしいですからね。損を承知で新規顧客の獲得に乗り出しており、一歩間違えば投資詐欺レベルの内情がリークされているわけでして。

問題の本質は何か？今後もしばらく混乱が継続しそう

金利が上がると利ザヤ収入が期待できるので、利上げは銀行株にとってプラスだったわけです。ただ、収益構造としては、銀行は短期資金を引っ張ってきて、長期で投資して大きく稼ぐというのが一般的。しかし、ご存知の通り今は短期金利の方が長期金利より高い逆イールド状態ですから、高い金利を払わないと資金が集まってこない現状があります。

クレディスイスが高い金利を提示しているのもそのため。富裕層は米国債を買えばOKなわけですから、わざわざ銀行に預ける必要がなくなります。で、資金がますます流出してしまうと。

そして、資金が流出、つまり顧客が引き出しをオーダーするとその穴を埋めるために長期で投資している債券などを売らなければなりませんが、ご存知のように国債価格は低下（金利は上昇）していますから、売ると損失が出て決算にも影響が出てしまうと。

このように資金流出→損切り→決算悪化→資金流出→損切り→決算悪化→…この無限地獄がクレディスイスでありシリコンバレーだったわけです。低金利の時は短期資金が低コストでどうにか集められたわけですが、今はズンズン金利が上がって資金を集める難易度が上がっているので、財務状態が悪かった所はもう死ぬしか…。

【大悲報】
🇨🇭クレディスイスさん、株価下げ止まらず前日比−25%安達成。CDS市場は破綻確率を50%以上織り込む。 pic.twitter.com/yYuHhhpnLH

— 米国株アライさん💛完全先出しFX実況戦士 (@pawhara_arai) March 15, 2023

まぁクレディスイスはバーゼル3という厳格な自己資本比率規制を守っているので、金融ショック的なストレスには耐えられるわけですが、今回は顧客心理の悪化ですからね。何度も繰り返しているように、非常に根深い問題です。銀行に対する不信感が拭えないようだと、資金流出という出血が止まらず、いずれは…という話になるので悩ましいです。

それでも最終的には、どこかが救済するでしょうし、分割譲渡や経営統合という選択肢も、あるいは政府が公的資金をぶち込めばそれで済む話なので、そういうところに帰結するとは思いますが。ただ、今のところは筆頭株主も救済に否定的、クレディスイス自体も政府救済は論外としています。

クレディスイスとしては強気にならざるを得ないところもありますし、実際問題としてはまだ致命傷ではないので、やはりシリコンバレー銀行破綻の余波ですね。

それでも、繰り返しているように顧客心理の悪化というのは、なかなか解決が難しそうですから、しばらくはこの問題に悩まされることになりそうです。人の心を変えるのは難しいですよ。

ちなみにクレディスイス株を買うか買わないかについては、リスクを避けるなら連れ安している別の安全な銀行株を買うのがベターかと。まぁギャンブルするなら止めませんけど、少額にして夢を見るぐらいにしておいた方は良いですね。

リスクオフで円高・ドル高・ユーロ安！クロス円ではユーロ円の下げが最も顕著

ドル円（日足）のチャート：外為どっとコム

ドル円があああああああああ！まぁ前回のシリコンバレー、シグネチャーは米国の銀行だったこともあってドルも売られましたが、今回はクレディスイスということでスイスフラン売りの円高・ドル高でドル円はそこまで下げてませんね。

まぁ133.80〜134.20円レベルで軽く売って20〜30銭抜いていくというトレードはアリかもしれませんが、報道1つで暴騰もあるので悩ましいですね。まぁそれでも134.00円前後のショートなら、致命傷になる可能性は低そうですが。

ユーロ円（日足）のチャート：外為どっとコム

欧州発ということでクロス円の中ではユーロ円が一番目立って下げていますね。ユーロそのものの下げ余地は小さいので、突っ込み売りでどうなのかという話ではありますが。

まぁクレディスイス助かるネタが出ると、いきなり戻してきそうなのでツッコミ売りは注意です。やはり落ち着いたところで戻した局面を売っていくのかなというイメージですね。142円台に頭を出してきたら叩く程度のイメージではいますが、リスクが大きいので推奨はしません。

ここから売るなら、まだポンド円とかの方が良いかもしれません。ポンドの方が下げ余地そのものはあるので。当然ですが戻したところを狙いたい。


可能性は低いですが、どこか大きなところが潰れたりするとドル円・クロス円は暴落したまま戻ってこないパターンがあり得るので、ロング・買いを手がけるのは難しくなりました。昨日も同じことを書きましたが。

なので、基本は戻り売り・ショートを狙っていくと良いと思います。まぁごく短期で抜いていくなら問題ないですが、1週間とか1ヶ月先を見て買っていくみたいなのはやめた方が無難ですね。本当に何があるか分かりません。

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