今日は中国の貿易統計も影響した感じですね。中国の輸入が減少しており、世界のエンジンの片方（もう1つは米国）が不調と。ユーロがヨワヨワなのも、これが背景でしょうか。

あとは、アップルを中心に複数の企業が大規模な起債を行うとのことで、供給過多から債券価格が下落（金利は上昇）ということで、それもドル高要因に。今日は米国債券の入札も予定されていましたので、ヘッジ売りもあって金利をサポートしやすい流れだったのかなと。

色々重なっている部分があるので、材料が一巡してくれば、またドル安にはなってくると思うのですが。債務上限問題もありますし。まぁ今のところは中国の貿易統計が中国頼みの欧州株を重くし、為替はドル高・ユーロ安、そして円高気味に推移しています。

米国株：銀行の貸出態度が急激に悪化中！総楽観モードではないので底堅さもあるが…

昨日もツイートしましたが、金利高による銀行セクターへのストレスが、そのまま貸出態度に表れていますね。リーマンショック級とまでは行かないですが、資金需要も含めてかなりタイトにはなっています。

本日のSLOOS（シニア・ローン・オフィサー・オピニオン・サーベイ）は、（ローンの貸出基準の厳格化などにより）今後数ヶ月の信用収縮がどれだけひどいものになるかを確認するために重要。
しかし、通常、この規模の信用収縮ショックが起きた後、給与所得がマイナスに転じるまでには2四半期かかる。 https://t.co/Ajcg2KzZQJ

— 米国株アライさん💛完全先出しFX実況戦士 (@pawhara_arai) May 8, 2023

普段はSLOOS（銀行融資慣行に関する上級融資担当者意見調査）はあまり注目されないのですが、ここ最近は米地銀が揺れに揺れているだけに材料しされた格好です。
上記は上から順に、ローン基準の厳格さ（態度）、スプレッド拡大（コスト）、そして資金需要ですね。いずれも2008年のリーマンショックレベルではありませんが、コロナショックレベルには近づいているということで、懸念が高まっているといったところでしょうか。

もっとも、シリコンバレー銀行の破綻前から貸出態度はかなり引き締まりを見せているとの指摘もあり、今に始まった事ではないといった強気な意見もありますが。

米主要株価指数（日足）:TradingView

米国株に関しては、底堅い値動きにはなっています。まぁ金余りもあるのでしょうが、そもそもとして警戒感も根強く、楽観相場による暴騰といった動きがあまりないことも総崩れになりにくい相場を作っているのかなと。かといって上値も重いので、トレード的には悩ましいですね。

こういうことっす… https://t.co/8e0stYjrbA pic.twitter.com/9h4hDPmNTb

— 米国株アライさん💛完全先出しFX実況戦士 (@pawhara_arai) May 7, 2023

で、結局、特定銘柄が買われる流れなんですけどね。ビッグテックしか勝たん！フロリダの爺さんはオワコンとか言ってたけど、結局は、結局ですよ。

まぁ株に関しては、後ほど詳しく書いていきますが、上がっている銘柄を中心に3〜4割拾って、様子見でしょうね。下でグズグズ動いてるようなのがガンガン上がっていく状況でないので、中小型株は買わなくて良いと思います。中長期的に見るとドル安は確定的だと思いますし。

為替：目先はドルが強いが債務上限問題などを踏まえると徐々にドル安は意識しておきたい

為替は予想外というか、想像以上にドルがゴリゴリ強いですね。ユーロや豪ドルが弱いというのもありますが。あと、なんだかんだの円高もあります。やはり利上げのピークが見えてしまい、ガンガン円売りが続くという状況で無くなってしまったことは大きいと思います。

とはいえ、純然とした金利差が存在するわけですから、今のところは極端な円高もなく、実需筋から粛々と円売りが入っているような状況です。

あとは、そろそろ米国の債務上限問題をネタに、少しはドル安になってくれると嬉しいのですが。今日もバイデン大統領と共和党執行部の会合があるようなので。

ただし、特に現段階でまとまるような話ではないですから、ギリギリのチキンレースがしばらく続くことになりますので、トレーダーの皆さんは一喜一憂することのないように。

最短で6月1日にも財政資金が枯渇するとのことですが、それを踏まえると、少なくとも6月1日までに決着する可能性は極めて低いですからね。まずはお互いに責任のなすりつけ合いが続くことでしょう。

ユーロドル（日足）のチャート：外為どっとコム

ユーロドルを見るとドルの強さが分かるというか、ユーロの弱さでもあるわけですが、ゴリゴリ下げてます。流石に1.090ドル台を割り込むには、明日の米CPI（消費者物価指数）といった材料が必要そうではありますが。

とりあえず、1.090ドル割れに損切りを置いて買っていくのはアリか。1.092ドル前後でも買いを追加するイメージで見ています。明日の米CPIが弱ければ、1.100ドル復帰はそこまで難しくはないように思いますが、果たして。

ドル円（日足）のチャート：外為どっとコム

ハト派のFOMCを終え、なんだかんだ中長期はドル安といった見方も出てきましたが、底堅い値動きは継続中ですね。21日移動平均線（134.527円）を背に買っていくのが良さそう。もっとも、135.50円すら抜けきれずなので、押し目を引きつけて買う必要がありそうです。

目安としては、135円割れの134.80円ぐらいから軽めに入って、21日移動平均線前後で追加、サポートとなっている134.30円を割ったら損切りといった印象です。134.30円を割った場合は、133円台半ばぐらいまで下値が広がりそうなので、注意してみておきましょう。

ユーロ円（日足）のチャート：外為どっとコム

ユーロ円はユーロ安で苦しい展開ですね。まぁドル高さえ緩和されれば、円安も絡んで倍速上昇が期待できる通貨ペアではありますが。21日移動平均線（147.907円）を割り込んでしまうと沼モードに入りそうなので、そうなったら損切りですね。

なので、デイトレ戦略としては損切りを147.80円に置いて、現在の水準からロングしておくのが良いのかなと。21日線を割り込んでいくと145〜146円レベルが見えやすくなるので、しっかり損を切って底を確認した方が良いでしょう。深追いは厳禁。

ポンド円（日足）のチャート：外為どっとコム

質問の多かったポンド円ですが、11日のBOE（英中銀）イベントに向け、堅調な値動きとなっています。背景としては、やはり利上げですね。なんだかんだ、米国と欧州はインフレがピークアウトして、利上げもボチボチ終了みたいな話になる中で、英国のインフレは相変わらずブリブリに10%超とある意味優秀ですから、利上げ期待するならポンドじゃね？みたいな流れになってますw

ちょっち期待感先行気味なのでアレですが、21日移動平均線（168.053円）を背に買っていけば問題ないのかなという気はします。まぁ169円台半ばぐらいからボチボチ拾って、168円台半ばまで拾い続けて、168円割れで一旦切るみたいなトレードなら、リスクは小さいのかなと思います。

上値的には2016年2月高値（172.50円）レベルが見えていますし、底抜ければもう一段二段ありそうなので、期待して買うのは悪くないと考えています。ただ、11日のBOEで乱高下しそうな点には要注意でしょう。


相場は全体的に悩ましいというか、気迷いムードですね。為替も方向感がなくなってきました。まぁ値動き的には、ある程度、中長期的な見通しはついてきたので、あとはどこでトレードを切り替えるかという話にはなりそうです。

それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。明日のCPIでは、チャンスがあればギャンブルトレードを頑張りますので、よろしくお願いします。もちろん、アライさん（@pawhara_arai）で実況予定ですので、フォローしていただければ！

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困った時の通貨強弱。通貨強弱を見ると、1週間（左）では圧倒的な円高。本日営業日（右）で見ると円高・若干のドル安からの、極端なドル買い戻し。ロンドン勢の買い戻しが一巡すれば、またドル円は下がりそうな気がするのだが。 pic.twitter.com/DaGR6CZuiL

— 米国株アライさん💛完全先出しFX実況戦士 (@pawhara_arai) January 3, 2023

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