円安が止まらにゃい！今日は高値を抜けると特段の材料もないまま1ドル＝147円台へ。GS（ゴールドマン・サックス）もドル円の想定レートを135円→155円に大幅に引き上げましたしね。想定以上に日銀は動かないし、逆に想定以上に米国経済は堅調で、もう1〜2回の利上げはあり得るということで、今後6ヶ月の見通しがかなり強気に傾いている模様。

→ゴールドマン、１ドル155円まで円安進むと予想－日銀ハト派堅持なら（外部サイト：Bloomberg）

背景について、特段どうこうということはないですけどね。結局のところ、日銀は金利の上昇を臨時買いオペで抑制しますし、米国は赤字財政ということで国債（債券）の供給が増えて金利が下がりにくい状況。さらに米政府は中国依存からの脱却、半導体戦争に備えてクソみたいにインフラ投資によるバラマキ体質も景気を加熱させてますからね。ますます米国の金利が下がりにくいと。

米2年債/5年債/10年債利回り（日足）:TradingView

とはいえ、昨日も書いたようにここから金利がゴリゴリ上がっていく感じもないですけどね。かといって、少なくとも年内に米国の利下げが現実視されるような状況にもないので、絶対的な日米金利差、そして世界と米国の経済格差がドルを押し上げそうではあります。

というわけで、基本的にはしつこい円売りがドル円、クロス円を支え、消去法的なドル買いというのが続きそうではあります。まぁドルの受け皿となるユーロ、ポンド、つまり欧州経済が回復してくれば、状況はやや変わってくるかもしれませんが。

ドル円の押し目を狙うのが第一感！まったり指標を眺めながら押し目があればロング

1ドル＝150円の大台に乗せると、流石に日銀の為替介入も意識されますが、実際にやるかどうかは微妙かもしれませんね。まぁ口先介入が積極的に入って不安定にはなるでしょうが、大きなチャンスはその辺りからということにはなりそうです。

ドル円（日足）のチャート：外為どっとコム

先ほどの値動きは、昨日の英国市場が休場でドル買いフローが出ていなかったことも影響したかもしれません。米金利がやや上昇したタイミングで一段高となっています。まぁここからは金利次第という面が強いので、米経済指標を中心に見ておく必要があるでしょう。ただ、週末に雇用統計も控えていますので、148円台は流石に遠いかなといった印象ですが。

今週の雇用統計で、強めの経済指標が並べば149円ぐらいはあり得そうか。まぁ149円、150円といった大台が意識されるには、やはり雇用統計の数字を見ないと、といった感はありますけどね。

とりあえず、日銀の動向を見る限り今の水準で積極的な口先介入、ましてや為替介入などはあり得ないといった雰囲気ですから、トレード的にはひたすら押し目買い・ロングを狙っていくのが良いでしょう。

具体的には、146円台半ばぐらいから軽めに買って、146.00〜146.20円レベルで追加。145.50円を割れたら損切りでしょうか。深めに145.00円の大台節目を背に買っていくのはアリですが、やはり144.50円を割れたら買いは一旦撤退した方が無難でしょう。

上値に関しては、147.50〜147.70円、昨年11月の高値レベルが意識されそうです。ここを抜けると148円は当然として、149円からの150円、そして介入が意識されますので、148円台ではボチボチ利食いしたいところ。

ユーロドル（日足）のチャート：外為どっとコム

ユーロドルは伸びないですね。仮に今週の米経済指標が弱めだったとしても、1.100ドルの大台レベルがせいぜいといった印象。結局、欧州の経済指標がグダグダなのが大きいですね。CPI（消費者物価指数）が上振れて一瞬ユーロが買われたとしても、一巡すると垂れそう。

かといって、戻り売りを積極的に手掛けるほど下値余地もないのが現実ですからね。なんだかんだ、対ドルに関してユーロは歴史的な低水準なので。

ユーロ円（日足）のチャート：外為どっとコム

円売りに支えられてユーロ円も伸びています。まぁ対円だと歴史的な高水準ということもあり、高値抜けは結構大変そうですからね。ドル売り、円買いの為替介入での下げ余地は限られますが、上昇余力も小さいので積極的に狙っていきたいと言えばNOですね。

157円台に差し込んできたら軽く買って買い下がり、157円割れを見たら損切りぐらいの気持ちで見ています。

ポンドドル（日足）のチャート：外為どっとコム

英国はインフレが止まらないので、それがポンド買いの材料となっているものの、インフレの止まらない背景がストライキによる賃金上昇、そして生産能力の低下による供給不足なので、最終的にはスタグフ（インフレと景気後退が同時に発生する）じゃんって話で元気がなくなってます。

まぁこちらも結局はドルの上げ下げに依存してるので、微妙なところです。中長期的な見通しに関しても、ドル安ブーストでしか支えられないんじゃないかみたいな。いずれはBOE（英中銀）も利上げを停止し、そしてインフレの余波で景気はオワコン、ポンド安じゃん的な。

というわけで、なんだかんだ買えなくなりつつあるポンド。かといってユーロと同様、対ドルでは歴史的低水準なので積極的に売りを仕掛けてもリスクとリターンが見合わないという話。

ポンド円（日足）のチャート：外為どっとコム

ポンド円は21日移動平均線（183.973円）を背に買っていく程度か。大きく乖離するのであれば一旦損切り。183.50円レベルでは撤退したい。買いは184円台半ばぐらいから。


まぁ日銀が動いてこない限り、なかなか円高にはなりにくいでしょう。あとは、米国の経済指標がガタガタしてくるまで、なんだかんだドル高も続きますからね。なので、引き続きドル円の押し目を狙っていくというのがベターなトレード戦略かと思います。

1ドル＝150円に近づいてくると、介入観測でで不安定になりそうなので、荒れて急落する場面はボーナスの大チャンスですから、ぜひぜひ準備だけはしっかり整えてチャレンジしていきましょうということで。

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